東京近郊の西, 北多摩地方から濃厚飼料主体 (A), 製造カス類主体 (B), 粗飼料主体 (C), 濃厚飼料と粗飼料とが比較的均衡よく給与されている (D) などの酪の乳牛をそれぞれ8~10頭選択し, 飼料給与状態と乳汁成分, 農家血液成分および各群の疾病の発生状況などの関係について調査した.
1. 各酪農家における給与飼料の種類および給与量は全般的に配合飼料, フスマ, 砕麦やとくにB群においては製造カスなどの濃厚飼料が主体であり, 粗飼料給与は少なかった.
2. 可消化粗蛋白質 (DCP) はC群以外の群でやや多く, 可消化養分総量 (TDN) はB群以外の群でやや少なかった.
3. 乳汁成分ではB群は他の群に比して乳脂率と蛋白質が高く, 無脂固形分は低かった. また, カリホルニア乳房炎試験はB群において陽性率が100%であった.
4. 血液成分は各群間のなかで血清蛋白質, 血糖, 無機リン, カルシウムはB群が高い傾向を示し, 血糖はC群がとくに低かった.
5. 尿の定性試験ではケトン体陽性率はA-1群, C群が高く, D群が各群のなかで最も低かった.
6. 各群において疾病の種類はケトン尿症, 乳房炎, 卵巣のう腫が主なものであった. その発症程度はA-1群, B群, C群でケトン尿陽性牛が, B群で乳房炎がとくに多かった. しかしD群ではケトン尿陽性牛をわずかに認めただけで他の疾病の発現をみなかった.
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