牛肺虫感染子虫を4℃ に保存して, その生存を顕微鏡によって直接的に観察し, また, 低温保存した感染子虫の感染力を知るために, 4℃ 保存開始後0, 1, 2, 4, 6, 8および10ヵ月目に, ホルスタイン種の雄子牛それぞれ2頭あてに感染子虫1万匹を経口感染させて検討した.
牛肺虫感染子虫の運動性は低温保存後1ヵ月目に38.3%に急減し, その後は漸減して13ヵ月後には0.2%, 14ヵ月後には全く運動性のある子虫を認めなかった.
低温保存した感染子虫の経口感染による感染力試験では, 全供試牛14頭の糞便内に牛肺虫第1期子虫の排泄を認めた.4~6ヵ月間まで低温保存した感染子虫を感染させた牛の糞便内には, およそ2ヵ月間以上にわたってかなり多数の第1期子虫を検出した.また, 4ヵ月以内保存の感染子虫を感染させた牛では明らかな肺炎症状を認めた.
以上の成績から, 4℃ の清水中に保存した牛肺虫感染子虫は, 保存期間の延長とともに活力ある感染子虫は減少するが, 少なくとも10ヵ月間は感染力を有することが明らかになった.
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