寒冷地の自然条件下における稲わらに付着した肝蛭メタセルカリア (MC) の感染力保持期間を明らかにするため, 実験的に稲わらおよびポリエチレンシートにMCを付着 (昭和52年8月) させたものを, 同年8月および12月より仙台市の1農家の稲わらと同一条件におき, 月1回マウスへの感染実験を実施した.
その結果, 8月に野外に放置された稲わらに付着したMCおよびポリエチレンシートに付着したMCの感染力は, それぞれ11月および9月まで認められた. また, 12月に野外に放置された稲わらに付着したMCおよびポリエチレンシートに付着したMCでは, それぞれ翌年の4月および2月まで感染力を認めた.
MCの感染力保持期間は, 稲わらに付着したものの方がポリエチレンシートのそれより明らかに長期であったこと, および8月に採取したMCの一部のものは春期にもなお感染力を持っていた事実が注目される.
抄録全体を表示