トキソプラズマ, オーシストの感染実験を行なった豚舎を入念に清掃し, 火炎消毒を施した後健康豚を飼育して感染が起こるか否かを試験した. 試験はオーシスト投与後75日目に開始し, 2豚房に1頭ずつの豚を導入して観察した. その結果, 試験豚は導入後9日目と14日目に発病し, 20日目と22日目に死亡した. 死亡豚は検査の結果, トキソプラズマ病と診断された. この豚舎には実験感染豚の消化管を通過したオーシストが残存しており, これが感染したものと考えられた. 次に, 豚舎を熱湯消毒した後, 再び同様に健康豚を飼育し, 8週間観察したが, この場合には感染は起こらなかった.
他方, シストの投与実験を行なった豚舎で, シスト投与後35日目から健康豚を飼育し, 11週間観察した. この場合には豚舎の消毒を行なわなかったが, 感染は起こらなかった.
以上の結果から, 野外でしばしばみられる汚染豚舎でのトキソプラズマの感染はオーシストによるものと考えられ, 一度オーシストに汚染された豚舎には長期間オーシストが残存し, 豚に感染することが確認された.
また, 汚染豚舎の消毒には熱湯を多量に散布する方法が有効と考えられた.
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