本研究においては乳牛の正常分娩と異常分娩における開口期, 娩出期および後産期の母牛血清Cortisol (FK) 値と子牛血清FK値を比較検討した.
正常分娩牛における開口期の母牛血清FK値は13.2±6.4ng/m
l, 娩出期22.9±8.1ng/m
l, 後産期 (とくに分娩3時間以内) 23.2±5.7ng/m
lであった.娩出期および後産期の血清FK値は, 開口期に対して有意 (P<0.05) に高かったが, 娩出期と後産期との間には有意なちがいがみられなかった
異常分娩牛の開口期における母牛血清FK値は, 48.2±242ng/m
l, 娩出期50.2±11.5ng/m
l, 後産期56.8±14.4ng/m
lで, 分娩経過時におけるちがいはみられなかった
異常分娩牛の血清FK値は, 正常分娩牛に比較して開口期, 娩出期, 後産期を通して有意に高い値を示した.
分娩直後の子牛血清FK値は, 正常分娩牛の開口期, 娩出期, 後産期よりも有意 (P<0.01) に高く, 異常分娩牛の娩出期, 後産期よりも高かった (P<0.05).
分娩直後の子牛血清FK値は, 正常分娩牛の開口期, 娩出期, 後産期よりも有意 (P<0.01) に高く, 異常分娩牛の娩出期, 後産期よりも高かった (P<0.05).
今後は正常分娩の場合, 初産牛と経産牛の血清FK値の比較とか, プロスタグランディン, オキシトシンらの測定も併せ行なう必要があると考える.
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