寒天ゲル内沈降反応 (AGPT) あるいは間接螢光抗体法 (IFAT) を用い, 鶏群のHVT感染およびMDV感染を抗体産生で分別推測することを検討した.
HVT接種に対する鶏群 (SPF初生ひな) の抗体産生は, MDV抗原に比べHVT抗原により明瞭に認められた. すなわちAGPTでは抗体陽性率が1週早く上昇し35~70%高く推移し, IFATでは抗体価がMDV抗原に比べ3~8.3倍高かった.
MDV感染鶏と同居飼育した鶏群 (SPF初生ひな) の抗体産生は, HVT抗原よりMDV抗原によって著しく明瞭に認められた.すなわち, AGPTでの陽性率は発症鶏の出現する6週齢まで75-80%高く推移し, IFATでも幾何平均で1.4~6.6倍高い抗体価で推移した.
HVT接種直後MDV感染鶏と同居飼育した鶏群 (SPF初生ひな) の抗体産生は, いずれの抗原でも明瞭に認めることができた.AGPTでの陽性率は3週齢で上昇し, 発症鶏が生ずる7週齢でHVT抗原に対し60%, MDV抗原に対し100%に達した。IFATではMDV抗原に対しやや高い抗体価で推移したがその差は3.6倍以下であった.1野外鶏群の抗体産生を調査し, AGPTによりHVT感染が認められ, またMDV汚染のあったことが示唆されたが, IFATによってはHVT感染を認め得たのみでMDV感染を推測することはできなかった.すなわちAGPTでは, 初生時両抗原で認めた陽性率が3週齢で消失した後, 7週齢までにHVT抗原に対し76%, MDV抗原に対し65%に達した.いっぽう, IFATでは移行抗体の下降後, 抗体価の上昇はHVT抗原に対して高く, 5週齢ではMDV抗原による値の4.8倍, 7週齢では6.7倍であった.
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