前報で, 牛の膣から比較的高頻度に検出された
Corynebacterium hofmanniiが, 黄体期に行う受精卵の移植の際, 膣から子宮に持ち込まれた場合の子宮の反応を確認するため, リピートブリーダー牛7頭について, 性周期別に子宮内接種試験を行ったところ, 概要次のような結果を得た.
1) 発情期の子宮では, 感染に対して明らかな抵抗がみられ, 試験に供した5頭中全例の回収液に異状がみられず, 接種菌が検出されなかった. また, 回収液からの検出細胞は上皮様細胞が主体を占あた.
2) 黄体期に感染試験に供した7頭では, 4例から接種菌, 5例から膿塊が検出され, 明らかに接種菌の感染が認められた. 回収液からの検出細胞は, 多形核白血球様細胞, 核の濃染した円形細胞が主体で, 上皮様細胞の変性が著明であった. また, 反復して試験に供した例では, プラズマ様細胞, 円形細胞の集族がみられた.
3) 発情期に感染試験に供した5頭中1例で, 菌接種の8日後に卵巣嚢腫がみられたが, ほかの4例では, いずれも正常な状態に回復した. 次に, 黄体期の試験に供した7頭中2例では, 前回の発情から20および21日目に正常な発情が再来したが, ほかの4頭では, 30~40日経過後も発情が再来せず, 子宮内膜炎, あるいは, 卵巣嚢腫を併発した.
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