日本獣医師会雑誌
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36 巻, 11 号
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  • 水谷 誠
    1983 年 36 巻 11 号 p. 631-638
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 角田 修男, 菊池 直哉, 河田 啓一郎, 川上 善三, 中尾 敏彦, 村瀬 信雄
    1983 年 36 巻 11 号 p. 639-642
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1981年10~12月の間に, 北海道江別市近郊の重種馬を繋養している一牧場で妊娠馬5頭中3頭が流産し, 1頭が流産徴候を示した.流産した2例の胎児ならびにその母馬と流産徴候馬の 外子宮口swabからStmptococcus zooepidemicus (Sz) が分離された.これら4例の流産徴候発現時ならびに流産前の尿中総Estrogen (UE) 値はいずれも低値であった.
    流産徴候発現馬は抗生物質の膣内投与ならびに持続性Progesterone (P) 製剤の筋肉内投与により流産徴候が消失し, 正常分娩した.
    以上4例中3例からSzが検出されたことからこの馬群の流産の原因菌として本菌が主要な役割を果たしていたものと思われる.馬群内Szの伝播は同居していた子宮蓄膿症罹患馬が感染源となった可能性が強いが, 8月上旬におきた大水害が飼養環境を悪化し, 伝播を助長したものと思われた.いっぽう, 同一種雄馬による伝播の可能性は交配した雌馬とSzの検出状況より否定された.
  • 入江 達彦, 加藤 雅通, 白井 健康
    1983 年 36 巻 11 号 p. 643-647
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    牛受精卵の凍結保存方法について検討した.供試した受精卵は, 過剰排卵誘起処置を施したホルスタイン種10頭および黒毛和種2頭の計12頭と, 自然発情した2頭より採取したmorulaからexpanding blastocystの66個を本試験に供試した.凍結容器は, ガラスァンプル (6×70mm) を用い, 凍結保護物質として1.0Mグリセロールを用いた.凍結方法は, 35℃ から-5℃ までを1℃/分の速度で冷却し, -5℃ で植氷した.植氷後-36℃ までは0.3℃/分の速度で冷却し, -36℃から直接液体窒素中に移し保存した.融解方法は, 37℃ 温湯中に移し融解した.
    その結果, 融解直後にこついては, 66個中39個 (59.1%) が正常な形態を回復した.そして, 正常な形態を回復した27個を含む54個を培養した結果, 15個 (27.8%) に発育が認められた.また, 正常な形態を回復した12個を12頭の受卵牛に移植した結果, 3頭 (25.0%) が受胎し正常な産子を得た.
  • 打越 律男, 江永 直樹, 下平 秀丸, 青木 保子, 南川 藤夫, 徳永 光伸, 今村 重春, 原 利視, 宮地 万吉, 梶原 忠彰
    1983 年 36 巻 11 号 p. 648-652
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1982年10月から11月にかけて, 佐賀県下の3頭の牛に嚥下障害を主徴とする疾病が発生し, 7日から10日の経過ですべて死亡した.主要な臨床症状は, 軽度の発熱, 流涎, 嚥下障害および嘔吐であった.剖検により, 舌下面の潰瘍, 食道粘膜筋層における白色斑の散発・第四胃粘膜の充血および潰瘍形成が認められ, 組織学的検査により, 食道および舌の筋線維の凝固壊死, 舌下面粘膜の壊死と潰瘍形成, 心筋線維の凝固壊死が認められた.ウイルス分離を発病牛と同居牛のそれぞれ1頭の血液について試みたが, すべて陰性であった.イバラキウイルスに対する中和抗体は, 発病牛すべてに, また同居牛6頭中5頭に検出された.
    これらの成績から, 今回発生した牛の疾病は, イバラキ病であると考えられる.日本における本病の発生が1960年以来22年ぶりに認められた.
  • 岡本 至, 星野 光男, 佐々木 理, 岩本 仁司, 谷口 佐富, 佐藤 佳久
    1983 年 36 巻 11 号 p. 652-655
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    三重県下の一養豚場で, 1980年2月から12月の間に, レンサ球菌感染による豚の化膿性髄膜炎が, 40~100目齢の豚に発生した.症状は40℃以上の発熱, 歩様失調, 起立困難犬座姿勢のほか, けいれん, 横臥中の四肢の前掻きなどの神経症状も見られた.主な剖検所見は脳軟膜の白濁肥厚が共通所見であった.組織学的には脳および脊髄の化膿性髄膜炎が特徴的であった.細菌学的検索で脳, 肝臓, 脾臓, 腎臓, 肺および関節からレンサ球菌が分離され, 生物学的性状および血清学的型別の結果, de MoorのStreptococcus R群菌のそれと一致した.
  • 高瀬 公三, 丸山 智之, 西川 比呂志, 山田 進二
    1983 年 36 巻 11 号 p. 656-658
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    ブロイラーひな群で, 2日齢をピークに10日齢までの13, 920羽中2, 060羽 (14.8%) が死亡した.これら死亡ひなの2, 020羽 (98.1%) は雌ひなであった.発症雌ひなを7日齢時に剖検したところ, 脳に明瞭な壊死巣が, また組織所見では脳実質における著明な脳軟化, 脳炎および菌塊が, さらに脳膜炎も認められた.病変部および主要臓器から血清型Gの緑膿菌が純粋に分離された.本菌の侵入経路については, ふ化場での感染が疑われたが明らかにすることができなかった.
  • 竹石 吉男, 小野島 学, 星 邦夫, 鳥屋 雄司, 大竹 幸三, 土屋 正之, 本間 穂積, 島田 健次郎
    1983 年 36 巻 11 号 p. 659-664
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1982年4月から11月まで, 新潟県下越家畜保健衛生所管内の養豚場84戸61, 540頭について, 豚疥癬症の発生状況を調査した結果, 80戸 (95%), 14, 406頭 (23%), そのうち繁殖豚60%, 肥育豚19%に発生がみられた.本症は年間を通じて発生するが, 早春・晩秋期に多く, 繁殖豚では離乳から種付期に, 肥育豚では40日齢前後に症状が悪化する傾向がみられた.臨床症状としては皮膚病変とカユミが特徴的にみられた.治療試験では低毒性有機リン製剤KWA-905を3日ごとに3回, さらに2週間後に1回, 300倍液と500倍液として散布したところ, 良好な成績がみられたが, 繁殖豚では300倍液の散布のほうが効果的であった.散布後の肥育豚の経済効果として出荷日齢, 1日当たり増体重 (DG), 上物率の向上が認められた.
  • 久木 義一
    1983 年 36 巻 11 号 p. 665-668
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    Mesocestoides Pamitesticulusの寄生による病理変化を終宿主である犬, キツネ, タヌキと, 第2中間宿主であるキジについて検索した. 終宿主における寄生部位である空腸においては粘膜に軽度のカタールが認められたにすぎなかった. これは一般臨床所見が軽度であることを裏付けている. キジにおける嚢虫の寄生部位は少数寄生では肺と筋胃であるが, 多数寄生では頭部以外の全身に嚢虫の寄生が認められた. 寄生部位を組織学的に観察した結果, 肺では軽度のリンパ球の浸潤が, 肝臓実質寄生では臓器全般にうっ血が認められたが, 細胞自体には著変はみられなかった. その他の部位ではとくに病変は認められなかった.
  • 山下 秀之, 児玉 和夫
    1983 年 36 巻 11 号 p. 677-680
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1.呼吸器症状を呈した牛群の鼻汁から1株, 呼吸器・下痢症状を呈した牛群の下痢便から2株の牛パルボウイルスを分離した.
    2. 呼吸器症状を呈した牛群のペア血清において, 牛パルボウイルスの有意な抗体上昇が全頭に認められた.
  • 藤本 胖, 笹本 修司
    1983 年 36 巻 11 号 p. 681-685
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 乾 純夫, 谷口 稔明, 成田 實, 勝屋 茂實, 門田 耕一, 石野 清之, 富澤 勝, 本間 惣太, 山本 春弥
    1983 年 36 巻 11 号 p. 686-691
    発行日: 1983/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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