1. 1972年から1978年の間に, 大阪市立と畜場および日本ハム大阪工場と畜場に搬入された豚のうちで, 肝臓に巣状病巣が認められた557例中130例, および敗血症の所見が認められた1, 655頭中6例はサルモネラ症と診断された.
2. 132頭からの分離菌が
Salmonella choleraesuis var.
Kunzendorf, 2頭からの分離菌が
S.choleraesuis, 残る2頭からの分離菌は
S.typhimuriumと同定された.
3. サルモネラ症と診断されたもののうち, 肝臓に巣状病巣が認められた130例および敗血症の所見を示した6例中2例の肝臓に組織学的にチフス結節が認められた.
4. サルモネラの検出率は肝臓 (93.2%) が最も高く, ついで脾臓 (89.3%), 腎臓 (49.2%) および内腸骨リンパ節 (39.6%) の順であった. 個体別にみると, 肝臓, 腎臓, 脾臓のすべてかサルモネラが検出されたもの45.8%, 2臓器から検出されたもの36.4%, 1臓器から検出されたもの17.8%であった.
5.サルモネラ生菌数は肝臓が最も高く, ついで脾臓・腎臓の順であった.
6.肝臓, 腎臓, 脾臓の3臓器からサルモネラが検出された14例中11例, 2臓器から検出された9例中4例の枝肉からサルモネラが検出されたが, 1臓器のみ陽性の6例の枝肉からは検出されなかった.
7. 健康豚150頭の腎臓脾臓, 枝肉リンパ節 (内腸骨および腰リンパ節) および肝臓 (117頭のみ検査) のいずれからもサルモネラは検出されなかった.
8. 健康豚40頭 (腸間膜リンパ節からサルモネラが検出された4例を含む), 細菌性心内膜炎例31頭, 薄麻疹型豚丹毒例29頭, 敗血症例14頭の肝臓にはチフス結節は認められなかった.
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