日本獣医師会雑誌
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37 巻, 10 号
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  • 寺門 誠致
    1984 年 37 巻 10 号 p. 633-639
    発行日: 1984/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 菅野 紘行, 黒田 正明, 金子 純一
    1984 年 37 巻 10 号 p. 639-643
    発行日: 1984/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬・猫の皮膚の縫合法のうち, 抜糸をする必要のない方法について, 避妊手術に用いることを目的として検討した.
    その結果, 従来より行われている埋没縫合法は, 術創で糸を結紮し切るため, 創の両側の創縁の接合が悪いと, 糸が創外へ出る欠点を経験した.
    そこで, 糸を術創で切らず, 創口より皮下へ入れてしまう方法を試みたところ, よい結果が得られ, とくに猫においてもっとも優れていた.
  • 元井 葭子, 木村 良男, 木村 容子, 若松 脩継, 斎藤 晃, 高橋 正典
    1984 年 37 巻 10 号 p. 643-649
    発行日: 1984/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    牛の血中シアル酸を酵素法, レゾルシノール法, エーリッヒ法, チオノミルビツール酸法, ヘス法でそれぞれ測定したところ, すべての方法間に良好な相関性を認めた.酵素法で測定した健康成牛136頭の血中シアル酸の平均値± 標準偏差は51.6±7.6mg/dlで, Coomassie Brillians Blue-G250法によるムコ蛋白濃度の平均値は111.3±33.4mg/dlであった.新生子牛138頭のシアル酸濃度は生後14日, ムコ蛋白濃度は生後35日まで成牛より高い値を示した.食肉センターや野外で診断された各疾患牛206頭のシアル酸濃度とムコ蛋白濃度は, 健康牛にくらべて膿毒症, 疣状心内膜炎で著明に高い値を示した.ついで肝膿瘍, 腎炎, 関節炎や乳房炎も高い値を示したが, 肝蛭症, 膀胱炎などでは健康牛とほぼ同じ濃度であった.また, 開腹手術後から治癒時までのシアル酸とムコ蛋白の変動は一定のパターンを示した.以上のことから, 血中シアル酸やムコ蛋白は牛の炎症性疾患の診断や手術の経過観察の指標になると思われた.
  • 山田 明夫, 佐藤 基佳, 宮原 和郎, 広瀬 恒夫
    1984 年 37 巻 10 号 p. 649-655
    発行日: 1984/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1981年1月から1982年11月までの23ヵ月間に, 北海道北部および東部で実施した大動物用X線診療車による臨床的に一見健康な乳牛2, 037頭の集団検診成績のうち, 第二胃内異物の存在率とその性状について検索した.
    第二胃内金属異物が2, 037頭中1, 705頭 (83.7%), 砂粒状物が全頭, 磁石が855頭 (42.0%) に認められた.
    第二胃内に金属異物と砂粒状物が認められた922頭のうち, 金属異物が胃壁を穿孔していたのが1.6%, 胃粘膜皺襞に刺入していたのが46.2%, 胃内で遊離していたのが52.2%であった.
    第二胃内に金属異物, 砂粒状物および磁石 (バーネットA (R)) が認められた746頭では, 金属異物の胃壁穿孔が1.3%, 胃粘膜皺襞刺入が4.7%, 磁着しない金属異物の胃内遊離が10.6%で, 残りの83.4%は金属異物が磁石にすべて磁着していた. しかし, 金属異物が磁石にすべて磁着していた622頭のうち50.6%は, 磁着金属異物が磁石より突出していた.
    以上の成績から, 第二胃内金属異物に基づく牛の各種創傷性疾患の予防・治療には磁石の経口投与が有効であると思われるが, 磁石の効果を過信し, 容易にこれを投与することなく, 磁石の改良も含めて, 投与前にあらかじめ第二胃内異物の形状, 存在状態などを把握した上で, 適応例に対して確実にこれを第二胃内に入れる処置をすべきであることが強く示唆された.
  • 飯田 恒義, 林 昌利, 牧野 鎮
    1984 年 37 巻 10 号 p. 655-659
    発行日: 1984/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1982年1月, 名古屋市屠畜場において膿瘍を多発し, 各臓器からSalmonella typhi-suisが分離された1屠殺豚に遭遇した. その成績は次のように要約される.
    1) 雑種, 去勢, 約5ヵ月齢, 体重約60kgで削痩し, 栄養状態悪く, 発育不良であった.
    2) 肺の左右前中葉, 腎臓および気管支, 下顎リンパ節に膿瘍を認めた. 肺は全体に水腫性で心臓および胸壁と癒着し, 肝臓と腎臓に混濁腫脹が見られ, また脾臓は腫大し, 濾胞不明瞭であった. リンパ節は全身性に腫大していた.
    3) 組織学的には肺では気管支に化膿性カタール性炎が見られたほか, 肺胞内には剥離した肺胞上皮, 多形核白血球, リンパ球などに富む滲出液をいれ, その一部に大小の化膿巣が見られた. 肝臓と脾臓では, 網内系細胞の活性化が著明で, 肝臓には小壊死巣および単核性細胞, 巨核細胞などの巣状性またはビ漫性増殖が見られた. 腎臓では糸球体や間質に炎症性細胞浸潤が見られ, 膿瘍が散発していた. 脳には病巣は認められなかった.
    4) 4ヵ所の膿瘍, 肺, 肝臓, 脾臓, および腎臓, ならびに腸間膜, 内側腸骨, 腸骨下, 膝窩, および浅鼠径リンパ節より, ほぼ純粋にS.typhi-suisが分離された.
  • 永田 進, 岡田 正二, 鈴木 新彦, 神谷 昌宏, 沼田 宏
    1984 年 37 巻 10 号 p. 659-662
    発行日: 1984/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    昭和56年, 管内の酪農家2戸で飼育されていた2頭のツベルクリン反応陽性淘汰牛について, 病理学的・細菌学的検索を実施した. その結果, 2頭とも肉眼的には結核病変が認められず, いわゆる無病巣反応牛であったが, 病理組織学的検査の結果, 1頭の腸間膜リンパ節に結核結節が認められ, さらに同部位から非定型抗酸菌が分離された. 本菌は, 遅発育菌で暗発色性, ヒドロキシルアミン培地, 2-チオフェンカルボン酸ヒドラジト培地, エタンプトール培地に発育し, ツイーン水解および硝酸還元陰性, カタラーゼ (半定量) とウレアーゼがともに陽性を示したことから, Mycoba6terium scrofulaceumと同定された.
    また, 本菌の死菌感作モルモットを用いて哺乳型ツベルクリンおよび鳥型ツベルクリンに対する交差反応性を調べたところ, 両型ツに対して同程度の反応が認められた.
    さらに, 抗結核剤10剤に対する薬剤感受性試験ではサイクロセリンのみに感受性が認められた. なお, 菌分離陰性の1頭についてはツ反応陽性の原因を明らかにすることはできなかった.
  • 西川 比呂志, 高瀬 公三, 山田 進
    1984 年 37 巻 10 号 p. 667-669
    発行日: 1984/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    熊本・福岡および佐賀県下の4農場におけるブロイラー (30および57日齢), およびレイヤー (50および110日齢) にCryptosporidiumの寄生が認められた. 原虫は気管およびファブリキウス嚢の上皮細胞表層に多数寄生していた. 気管では粘膜上皮細胞の腫大・増生および線毛消失が, ファブリキウス嚢では上皮細胞の腫大・増生および偽好酸球の浸潤が観察された.
  • 村上 隆之, 萩尾 光美, 小松 緑, 那須 哲夫, 大塚 宏光, 斎藤 勇夫, 大和田 孝二, 鬼丸 利久, 加藤 和人, 柊山 弘幸, ...
    1984 年 37 巻 10 号 p. 670-673
    発行日: 1984/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    8ヵ月齢の黒毛和種で両心耳右側近位を認めた. 左心耳は大動脈の右方で右心耳と右前大静脈の間に位置していた. 本例には心室中隔欠損, 両大血管右室起始, 重複前大静脈などが合併していた. 生前の臨床検査では超音波検査で大動脈右室起始が認められた.
  • 移動にともない新たに発生する飼育魚類の寄生虫病アマミクドア症
    中島 健次
    1984 年 37 巻 10 号 p. 673-676
    発行日: 1984/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 田中 良男
    1984 年 37 巻 10 号 p. 681-691
    発行日: 1984/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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