伝染性ファブリキウス嚢病ウィルス (IBDV) の増殖が, 本ウイルスの
in vitroの培養に使用する牛血清のロットにより抑制されることから, 牛血清に存在するIBDV増殖抑制物質の究明を試み, 以下の成績をえた.
1) 66例の野外牛血清, および17例の市販血清 (牛胎子血清および子牛血清) を供試して, IBDVプラーク形成に及ぼすこれら血清の影響を調べた結果, 野外牛血清および市販子牛血清のIBDVプラーク形成阻止率の平均は90%以上であった. これに対して, 市販牛胎子血清のプラーク形成阻止率は低かった.
2) 強い阻止活性を示す牛血清は, ゲル内沈降反応によってIBDV抗原とは反応しなかったことより, 阻止活性は抗IBDV抗体によるものではないと推測した.
3) この阻止活性はIgG画分に強く認められ, またIgG画分以外にも検出された. また, この活性はトリプシンおよびエチルエーテル処理により顕著に低下したが, それ以外の処理 (カオリン, アセトン, RDEなど) では低下しなかった.
4) 阻止活性を示す血清は, 鶏胚線維芽細胞に非特異的に結合することが蛍光抗体法によって確認された.
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