日本獣医師会雑誌
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37 巻, 5 号
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  • 織間 博光, 一木 彦三
    1984 年 37 巻 5 号 p. 277-283
    発行日: 1984/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 納 敏, 一条 茂
    1984 年 37 巻 5 号 p. 283-288
    発行日: 1984/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    正常猫の発育にともなう血液と骨髄液の細胞学的所見を得るため, 供試猫88例を初生期 (0~1週齢), 哺乳期 (2~6週齢), 離乳期 (7~12週齢), 成熟前期 (4~10ヵ月齢), 成熟期 (11ヵ月齢以降) の5期に分け, 発育にともなう変動について検討を行った.
    その結果, 赤・白血球は加齢とともに増数し, 白血球像では初生期から哺乳期にリンパ球が多く, 離乳期以降に代って好中球が多数を占めることを知った.また好酸球は哺乳期, 好塩基球は初生期に多く, その後は加齢とともに減少した.骨髄像では, 有核細胞数は生後から増数して成熟前期に最高値を示した.有核細胞のうち, 赤芽球系細胞は初生期に最も高率で, 以後加齢につれて減少した.顆粒球系細胞は赤芽球系細胞と反対の変化を示し, M/E比は哺乳期に逆転した.また, リンパ球は初生期から離乳期にかけて高率に出現した.
  • 一条 茂, 谷山 弘行, 太田 恭輔, 久保田 学
    1984 年 37 巻 5 号 p. 293-297
    発行日: 1984/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    約1年間にわたる発育不良を示したホルスタイン種の25ヵ月齢の雌牛について, 約2ヵ月間の臨床経過の観察を行った.病牛の主症状は高度の削痩, 被毛粗剛, 食欲不振, 下痢, 多飲および多尿であり, 血液と尿の生化学的所見では持続的高血糖, ブドウ糖負荷試験における著明な糖忍容力の低下, 糖尿, ケトン尿の排泄が認められた.また, 病理組織所見では膵島の萎縮とB細胞の変性・消失が主病変であり, 以上の諸変化から糖尿病と診断された.
  • 内藤 善久, 斉藤 正則, 渡辺 大作, 村上 大蔵
    1984 年 37 巻 5 号 p. 297-302
    発行日: 1984/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    ビタミンD3 (V・D3) 投与が分娩前後の乳牛のCa代謝に及ぼす影響を明らかにする目的で, 正常飼育下の3~8才のホルスタイン種の分娩牛10頭 (V・D3投与群4頭, 対照群6頭) を用い, V・D3投与牛には分娩前2~6日にV.D31,000万IUを筋肉注射した. これらの供試牛について分娩前4日から分娩後4日までCaの出納試験を中心に行った結果, 次のような成績が得られた.
    1) V・D3投与群におけるみかけのCa吸収量は, 対照群のそれに比較して分娩当日および分娩後1-2日に有意に増加した.
    2) V・D3投与群のCa貯留量は, 対照群のそれに比較して分娩当日および分娩後1日に増加し, 分娩後1~4日に正の出納となった.
    3) V・D3投与群における平均乳中Ca分泌量は, 対照群のそれに比較して減少する傾向がみられた.
    4) V・D3投与群の血漿Ca濃度は, 対照群のそれに比較し有意の差は認められなかった.しかし, 分娩当日から2日までの減少程度は対照群のそれに比較して軽度であった.
    5) V・D3投与群の赤血球Ca濃度は, 対照群のそれに比較し, 分娩前後において増加する傾向を示した.
    以上, 分娩前2~6日におけるV・D31,000万単位の筋肉注射は, 泌乳開始後のCa貯留量に明瞭な増大をおこした. これはV・D3のCa吸収量の増大と乳中Ca分泌量の減少が大きな要因と考えられ, 従来から使用されているV・D3の乳熱に対する予防効果は, この体内貯留量の増加に起因したものと考えられた.
  • 黒崎 嘉子, 檜山 充, 岩崎 忠, 渡辺 昭宣
    1984 年 37 巻 5 号 p. 302-306
    発行日: 1984/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    関節炎罹患豚における豚丹毒菌の体内分布状況と分離菌の血清型および薬剤感受性を調査し, 以下の成績を得た.
    1) 関節炎罹患豚94頭中62頭から豚丹毒菌が分離された.
    2) 豚丹毒菌の部位別検出率は, 関節液43%, リンパ節16%, 腎臓1%であった.
    3) 分離菌50株の血清型は, 2型38株 (76%), 1型10株 (20%) であった.
    4) 分離菌50株の薬剤感受性は, すべての株で, ペニシリン, エリスロマイシン, オレアンドマイシン, リンコマイシン, クロラムフェニコールに感受性で, カナマイシン, ゲンタマイシン, コリスチン, スルフイソキサゾールに耐性であった.テトラサイクリンに対しては, ほとんどの株が感受性であったが, 3株 (6%) は耐性であった.
  • 奥田 宏健, 牧野 充伸, 岡田 和明, 植月 昌彦
    1984 年 37 巻 5 号 p. 306-312
    発行日: 1984/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    稲ワラの代替飼料として, 木材樹皮の長期間給与が牛に及ぼす衛生的影響について調査したところ次の知見を得た.
    1) 針葉樹皮1kg以上の継続給与により, 第一胃内に絨毛を核にした樹皮繊維によるclumpおよび小児頭大の繊維球が形成され, 硬化繊維球の幽門閉塞, 鼓脹, 食欲廃絶等の衛生事故が多発した. 生の針葉樹皮給与では慢性好酸球性第四胃炎および腸炎が多発し, 樹皮給与を中止することでclumpは消滅したが, 絨毛は損傷し, 繊維球は存続した.
    2) 針葉樹皮, とくに生樹皮の給与で, ルーメン内原虫数 (とくに大型) の減少とVFA (とくに酢酸) 合成が低下し, 搾乳牛では生樹皮の給与により, 乳脂率の著明な低下傾向が認められた.
    3) 針葉樹皮には, ADFおよびADFリグニン含量が広葉樹皮, 稲ワラに比較し著明に多く. 繊維球も同様性状が認められた.
    4) 肉質, 肉色に著変はなく, 筋肉に樹皮臭等の異臭は認めなかった.
  • 井上 ますお, 栗原 貯, 斉田 清, 荻野 陽子, 野村 靖夫
    1984 年 37 巻 5 号 p. 317-321
    発行日: 1984/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    家畜では, 膵臓癌の発生報告は少なく, とくに本邦の豚における発生報告は見当たらない.
    今回, 遭遇した豚の膵臓癌は, 膵臓全体が腫瘍によって置換され, その周囲器官臓器等にも浸潤あるいは播種状転移が認められた.膵臓を中心とした腫瘍は, 乳頭状腺癌構造の部分が多く, その一部に管状腺癌構造, およびやや単純癌的な部分が認められた.
    また, PAS染色標本では, 腫瘍の組織構造にかかわりなく細胞質内にPAS陽性顆粒が認められ, 間質の反応性増生をともなうところから, 膵管上皮由来であろうと思われた.
  • 5. 抗寄生虫薬の基礎知識 (その1)
    荒川 皓
    1984 年 37 巻 5 号 p. 321-325
    発行日: 1984/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 小林 軍次郎
    1984 年 37 巻 5 号 p. 325-330
    発行日: 1984/05/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 1984 年 37 巻 5 号 p. 330-334
    発行日: 1984/05/20
    公開日: 2011/06/17
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