種鶏を用いた
Mycoplasma gallisepticum (MG) 感染試験で, オキシテトラサイクリン (OTC) 250または500ppm飼料添加連続投与と, ドキシサイクリン (DOTC) 50ppm飲水短期間欠投与の組み合あせ (以下, 組み合わせ投与) 法が産卵率等の生産性や孵化率におよぼす影響を検討した.
1) MG抗体は, OTC250ppm組み合わせ投与群とOTC500ppm組み合わせ投与群では, 50週齢の試験終了まで陰性であった. DOTC50ppm間欠投与群および感染無投薬群では, 陽転するものが認められた.
2) MG分離は, 組み合わせ投与群では, いずれの材料も陰性であった. 間欠投与群および無投薬群では, へい死鶏, 50週齢時の生体および死ごもり卵から分離され, 鶏群内に長く存続していることが判明した.
3) ヘンハウス (HH) 種卵個数は, 組み合わせ投与群が優れ平均107.3個で, 間欠投与群と16個, 無投薬群と37個の差があった.
4) HH産卵個数および産卵持続性は, 組み合わせ投与群が対照群より優れていた.
5) 対入卵孵化率は組み合わせ投与群がよく平均89.1%で, 間欠投与群と5.6%の差があった.
以上の結果, 組み合わせ投与法は, 抗体推移, 産卵率等の生産性および孵化成績から, Mycoplasma感染阻止に有効, かつ生体にきわめて安全な投与法と判断された. OTC250ppm飼料添加連続・DOTC50ppm飲水短期間欠組み合わせ投与法は野外での実用化が可能と判断された.
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