日本獣医師会雑誌
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39 巻, 6 号
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  • 米国におけるPC·TC系飼料添加剤問題をめぐって
    吐山 豊秋
    1986 年39 巻6 号 p. 341-345
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 原田 豊造, 森木 一雅, 津曲 茂久, 大場 茂夫, 武石 昌敬, 永井 亨, 檜山 公明, 石井 厳宏, 奥田 勝, 小倉 喜八郎, 大 ...
    1986 年39 巻6 号 p. 345-352
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    近時, SOMMER, MORRowらは高泌乳牛が泌乳初期にエネルギー不足に陥ると過度の脂肪動員が起こり, その結果, 脂肪肝となりケトーシスが発症することを報告している. このことから, ケトーシス牛に対して肝機能庇護作用があるとされているチオプロニン [2-mercaptopropionylglycine; MPG] の投与試験を行い, 治療効果と薬用量を中心に検討した.MPG剤投与前の供試牛のS-GOT, CPK, NEFA, BUN値は有意に高く, Glu. が低かったことから, 肝機能障害を伴ったケトーシスが疑われた. これらケトーシス牛にMPG剤50ml (2, 500mg) および100ml (5,000mg) を静脈内投与したところ, 単用群で96.0%, 併用群で88.6%の高い治療効果が得られた.
    また, 投与量別の治癒率からケトーシス牛に対するMPG剤の投与量は1回50ml (2, 500mg) ないし100ml (5,000mg) で5回以内が適当と思われた. 症状別による治癒効果の比較では, 消化器型が随伴型に比してやや高かった.
    これらケトーシス牛に対するMPG剤投与が血液生化学的性状に及ぼす影響をみたところ, 予後良群においては, S-GOT, CPK, NEFA, BUN, Glu., Caは有意 (P<0.01, 0.05) に改善されたが, 予後不良群においてはこれらの項目のいずれにおいても改善がみられなかった. このことより, MPG剤によるケトーシス牛の治療効果の改善は肝の細胞代謝の促進, 糖代謝における酵素活性の増進, および脂肪代謝, 蛋白代謝などの促進によるものと考えられる.
  • 中間 實徳, 田中 幹郎, 中橋 真澄
    1986 年39 巻6 号 p. 355-358
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    牛血清中のβ-カロチン値を高速液体クロマトグラフィー (HPLC) を用いて測定する方法を検討した. NARP-カラムのZorbax- (R) ODSを用いた場合, メタノール/クロロホルム (85/15) 溶液を移動相とするのが信頼できるルーチンの測定法であると考えられた.
    この方法を用いて, 粗飼料が多給されている8頭の乳牛で血清中β-カロチンの濃度を年間をつうじて調べたところ, 冬期には350μg/dl前後と低く, 夏期では600μg/dl前後の高値を示した. この変動は給与された青草の量に大きく依存しているものと判断された.
  • 野村 紘一, 是枝 哲世, 鶴野 整傳
    1986 年39 巻6 号 p. 359-363
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬子宮蓄膿症について子宮内の膿の容量ならびにその性状を調査し, その結果と検出菌の関連を検討して次の成績を得た.
    1) 体重10kg当たりに換算した子宮内の膿量は平均266.7±374.9 (M±SD) mlで, 100ml以下のものが129例中66例 (51.2%) を占めていた.
    2) 膿色は赤褐色系, 黄緑色系および乳白色系に大別できたが, 赤褐色系が201例中158例 (78.6%) を占め最も多かった.
    3) 膿の粘稠度は希薄水様のものから, のり状のものまで多種にわたっていたが, ポタージュスープ様の粘稠度+のものが198例中56例 (28.3%) を占め比較的多かった.
    4) 大腸菌などのグラム陰性桿菌感染例では, ブドウ球菌やレンサ球菌などのグラム陽性菌の場合よりも膿の粘稠度が比較的高く, 膿量も多い傾向にあった.
    犬子宮蓄膿症の膿の容量や性状に影響する因子として, 検出菌種だけではなく感染を受ける子宮内環境の差異なども検討する必要があろう.
  • 正木 宏幸, 岩崎 久夫
    1986 年39 巻6 号 p. 363-367
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    水質汚染調査の一環として, 雨水と温泉水の発熱性物質と細菌の検査を行った. 発熱性物質検査としては, 日本薬局方発熱性物質試験とリムルステストを行った. 細菌検査としては, 生菌数および大腸菌群数を測定した.
    結果は, 次のごとくであった.
    1) 雨水では, 発熱性物質試験, リムルステストは反応を示さず, 大腸菌群もすべて陰性であった. 生菌数は300/ml以下であった.
    2) 温泉水では大陽菌群は陰性で, 生菌数は100/ml以下であった. 水道水とか湖水等の他の水の混入した温泉水は, 発熱性物質試験およびリムルステストで陽性を示したが, 発熱性物質の含有量は低いものであった.しかし, 温泉水そのものは両試験とも陰性であった.
  • 内布 洋一, 江藤 正信, 只隈 邦彦, 時吉 幸男, 村川 泰司, 北原 秀洋, 松永 信正
    1986 年39 巻6 号 p. 368-373
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1984年秋, 熊本県内各地から得られた830例の馬血清について馬インフルエンザのHI抗体保有状況を調査した.
    HI試験用抗原にはA/Equine/Praque/1/56 (以下P株と略), A/Equine/Newmarket/1/77 (以下N株と略), A/Equine/Miami/63 (以下M株と略), A1Equine/Tokyo/2/72 (以下T株と略), A/Equine/Fonteinbleau/79, A1Equine/solvalla/79および, A/Equine/Kentucky/1/81の7株を用いた.
    競走馬706例中ワクチソ注射歴のある600例では, N株, T株およびP株に対し高い抗体価を保有するものが多くみられ'それらの陽性率 (≧8) は63.2-71.2%であった. ワクチン注射歴のない競走馬106例では前記の株に対する抗体価, 陽性率ともに低かったが, 32.1-41.5%の陽性率を示し, 自然感染を受けていることがわかった.
    肉用馬は124例中123例がワクチン未注射であった. これらのものでは抗体もほとんど検出できず, 7株中わずかにN株とT株で8-16倍が3例みられたのみであった. このことから肉用馬はほとんど感染の機会をもたないことが推察された.
    なお, 今回の調査では, 近年欧米の流行例から分離されたN株に対して, 高い抗体価を保有するものが多い点が注目された.
  • 岩松 茂, 森尾 篤, 毛利 卓, 吉野 久信, 宮本 修治
    1986 年39 巻6 号 p. 374-377
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1982年9月から10月にかけて, 長崎県下の一貫経営養豚場で4ヵ月齢肉豚を中心に急死例が多発した. 死亡豚2頭の剖検により肺の全葉性肝変化, 胸膜の線維素析出, 胸水貯留がみられ, 組織学的検査により線維素性胸膜肺炎が認められた. 細菌学的検査の結果, これら2例の心臓, 肺からHaemophilus pleuropneumoniuが分離され, それらの血清型は5型であった. また, 長崎県下の各地で分離された57株の血清型別の結果, 5型は発生農家由来の6株のみで, 他はすべて2型であった.
  • 佐々木 卓士, 鳥谷部 一成, 渡辺 紀之, 中野 克重, 笹原 二郎
    1986 年39 巻6 号 p. 378-382
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    北里大学獣医畜産学部附属八雲牧場において維持している, Specific Pathogen-Free (以下SPFと略) 鶏の血清学的ならびに微生物学的検査を行った.
    SPF鶏群は1979年に作出し, 6月に最初の血清学的検査を実施した. 1985年4月までに28回, 検査延べ羽数30, 445羽の検査結果は, 鶏伝染性気管支炎, 鶏脳脊髄炎, 鶏伝染性喉頭気管炎 (以下ILTと略), 鶏細網内皮症, マレック病, 伝染性ファブリキウス嚢病, 鶏ウイルス性腱鞘炎, 鶏アデノウイルス感染症 (以下AAVと略), 鶏白血病・肉腫 (A亜群, B亜群), ニューカッスル病, トリイソフルエソザ, トリパライソフルエソザ, 産卵低下症候群-1976, 伝染性コリーザ, ひな白痢 (以下SPと略) ならびにマイコプラズマ症 (M.gallisepticum; MGM.synoviae; MS) の病原体に対する抗体がいずれも検出されなかった. しかし, 20例でILT, AAV, SPあるいはMGの検査において非特異反応が認められた.
    微生物学的検査ではマイコプラズマおよびウイルスの分離成績はすべて陰性であった. 細菌検査ではEscherichia coli, Proteus spp., Staphylococcus spp. 等が常在菌として主に腸管より分離された.
    以上のことから, これらのSPF鶏群は特定の病原体に汚染されていないことが確認された.
  • 地代所 明, 広田 和久, 高橋 清志, 小沼 操, 黒沢 隆, 其田 三夫
    1986 年39 巻6 号 p. 385-389
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    酵素免疫測定法 (以下ELISAと略) を用いBabesia ovata感染牛の血清診断を試み, 間接蛍光抗体法 (以下IFAと略) と地較した.
    1) 抗原は感染初期の寄生赤血球を低張および超音波で処理し, さらにDEAEセルローズで精製して作製した. この抗原を用いてIFAにより陽性あるいは陰性と判定された血清についてELISAを実施したところ, 陽性限界値を0.199とすれば両者間には有意差が認められ, ここに設定した陽性限界値は妥当と考えられた (p<0.001). なお, この抗原はTheileria sergenti陽性血清とは反応しなかった.
    2) 実験感染牛におけるELISAとIFAによる抗体価は, 接種10日目に上昇し始め約1ヵ月でピークに達し, その後徐々に下降した.
    3) B. ovataに汚染した3牧野で放牧時から抗体陽性率の推移を観察したところ, IFAおよびELISAの陽性率は2-3ヵ月でいずれもほぼ100%に達した. 感染初期にはELISAの陽性率がIFAより高率であった.
    以上の結果から, B. ovata感染症, とくに初期における血清診断にELISAが有効と考えられた
  • 平澤 博一, 佐藤 良彦, 太田 俊明, 大室 政雄, 東條 博之, 木下 茂人, 小泉 弘, 高田 俊也, 青木 守郎
    1986 年39 巻6 号 p. 390-394
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1985年4月に松本市の一酪農家で, 肺炎様症状を呈した約3才の牛が喀血を伴って死亡した.
    剖検により胸部後大静脈にガチョウ卵大の血栓がみられた.肺には膿瘍が密発し, 小葉性の出血がみられた. 病理組織学的検査により後大静脈血栓は器質化をうけており, 壁着性であった. 細菌学的検査により後大静脈の血栓と肺膿瘍から多量のFusobacterium necrophorumが純粋に分離された.
  • 下田 雅昭, 井上 ますお, 小林 広文, 後藤 重幸, 荻野 陽子, 栗原 貯, 中嶋 隆, 斉田 清
    1986 年39 巻6 号 p. 394-397
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    群馬県内のA屠畜場において, 疣状心内膜炎を呈した2ヵ月齢のいわゆるひね豚, 1例について検索の機会を得た. 贅疣性腫瘤は, その発現部位としては非常にまれな左心室心内膜面に密発していた. 細菌学的検査において, 疣状病巣部, 心筋および腎臓からHaemophilus pleuropneumoniaeが分離された.
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