日本獣医師会雑誌
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40 巻, 4 号
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  • 河岡 義裕
    1987 年40 巻4 号 p. 233-240
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 高橋 清治, 千葉 正寛, 高橋 英士, 佐藤 繁
    1987 年40 巻4 号 p. 241-246
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    無発情の禀告で, 直腸検査法により卵巣に黄体が触知されたホルスタイン種乳牛18頭, および黒毛和種繁殖牛17頭の計35頭について, プロスタグランジンF (PGF) 25mgを殿筋内に1回注射し, PGF2α投与時および3日後の2回, EIA法により脱脂乳中あるいは血清中プロジェステロン (P) 濃度を測定し, 投与時の黄体機熊と投与後の黄体の退行状態を推定するとともに, 発情誘起効果および受胎成績との関連について検討を行った.
    その結果, PGF投与前後のP濃度の変動は, I型… 投与時に1.0ng/ml以上で, 3日後に1.0ng/ml未満に減少するもの (17頭) II型…2.0ng/ml以上の高値から著明な減少を示すが, 1.0ng/ml未満までは低下しないもの (4頭) III型…投与時と3日後のいずれも1.0ng/ml以上を示すもの (8頭) IV型… 投与時と3日後のいずれも1.0ng/ml未満を示すもの (6頭) の4型に分類できた.
    PGF投与時のP濃度をみると, 機能性黄体の存在が示唆されたものは29頭 (I, IIおよびIII型) で, 直腸検査法による黄体の診断についての適中率は83%(29/35) であった.また, 各型における発情誘起成績および誘起発情時の人工授精による受胎成績は, 1型でそれぞれ94%(16小17) および73%(8/11), II型で100%(4/4) および100%(4小4), 皿型で50%(4/8) および33%(1/3), IV型で67%(4/6) および33%6 (1/3) であった.
  • 佐藤 辰昭, 佐藤 繁, 内藤 善久, 菅原 伯, 岡田 幸助
    1987 年40 巻4 号 p. 247-251
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    癲癇様発作を主徴とする11ヵ月齢の黒毛和種去勢牛の1例を, 臨床, 脳波および病理学的に検索した.
    左側臥で四肢を伸張して, 体躯の強直と間代性痙攣を示し, 眼球振盪, 瞳孔の散大, 対光および角膜反射の消失などを主徴とする発作が突然発現し, 覚醒後は起立し, 元気・飲思食欲とも正常に回復した.経過観察した28日間に, 11-18時間持続する上記症状の発作が, 15時間ないし6日間隔で7回観察された.第16病日の4回目の発作後は, 嗜眠状態を呈することが多く, 一般状態も悪化した.
    脳波所見では, 覚醒時で脳が活性化される状態でもβ波が極端に少なく, δ 波が圧倒的に優勢な深睡眠に類似したパワースペクトルが観察された.さらに, 光および音の刺激に対して, 脳波の波形にはほとんど変化がみられなかった.
    病理組織学的に, 小脳プルキンエ細胞の変性, 好酸性萎縮・融解および脱落が著明に認められ, 大脳では血管周囲の水腫および斑状水腫などが指摘された.
    以上の所見から, 突然の癲滴様発作の発現と痙攣性麻痺や眼球振盗などの症状は, 小脳プルキンエ細胞の病変に起因し, また嗜眠状態の持続は大脳の水腫性変化と関連があることが示唆された.
  • 野村 紘一, 政岡 和彦, 島田 保昭
    1987 年40 巻4 号 p. 252-256
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    性周期の各時期における雑種成犬38頭を用いて, 自然症例の犬子宮蓄膿症から分離した大腸菌を子宮頸管を結紮した子宮内に接種することによって, 犬子宮蓄膿症の実験的作出を試みたところ, 次のような成績が得られた.
    1) 子宮蓄膿症は38例中33例 (86.8%) に発生した.
    2) 最も多発した時期は発情休止期 (11例中11例, 100%) ならびに無発情期 (4例中4例, 100%) で, 次いで発情前期ないし発情期 (12例中10例, 83.3%) および分娩後修復期 (11例中8例, 72.2%) の順であった.
    3) どの時期においても高率に発症したことから, 子宮頸管を結紮することによって性周期の時期に関係なく比較的容易に子宮感染の成立する可能性が示された.
  • 深瀬 徹, 板垣 博, 相原 照佳
    1987 年40 巻4 号 p. 257-259
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1986年8月に神奈川県下において犬180頭を対象として, ノミとマダニの感染状況の検索を行い, 寄生犬の一部についてプロポクスルによる駆除試験を実施した.その結果, 供試犬180頭中76頭からノミが, 5頭からマダニが検出され, うち4頭はノミとマダニの混合感染であった.これらの犬から採取したノミとマダニについて形態学的観察を行ったところ, 74頭にイヌノミ, 23頭にネコノミが認められ, このうち21頭には両種のノミが認められた.また, マダニはすべてキチマダニであった. ノミ寄生犬のうち100匹以上の寄生が認められたもの, およびマダニの寄生が認められたもの計20頭を選出し, カルバメート系の殺虫剤であるプロポクスルの1%散剤を20mg/kgの用量で犬体の全身に散布した結果, ノミ, マダニともに完全に駆除され, 投薬の翌日にはこれらの外部寄生虫は検出されなかった.ただし, 散布1週間後に再度検査を行ったところ, 6頭からイヌノミが採取された. 以上の成績から, プロポクスルの1%散剤は, 長期にわたる残効性は期待できないが, 犬に寄生するイヌノミ, ネコノミ, およびキチマダニの駆除にすぐれた効果を有することが確認された.
  • 木原 滋陽
    1987 年40 巻4 号 p. 260-267
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬糸状虫の変性卵は, 両性寄生の成熟雌虫からも常時ミクロフィラリアとともに産出され, その比率は虫体の加齢に伴って高くなることを報告した. そこで, この変性卵の宿主に与える影響を調べるために次の実験を行った.
    まず変性卵の浮遊液を作製し, これを犬糸状虫未感染犬および感染犬の静脈内に注入した. 臨床的な変化としては注入開始から8-9日目に, また注入虫卵数を増加した場合の一部の犬に嘔吐, 元気沈滞などがみられたが, いずれも長く続くことなく正常に復した (未感染犬).しかし, 血液処見にはほとんど変化はみられなかった. 肺の病理組織学的所見では, 変性卵1-2×106の1回注入では変状は乏しかった.いっぽう, やや長期にわたって注入したものでは, 肺胞壁毛細血管に栓塞した虫卵や, 大食細胞, 好酸球および形質細胞の浸潤像, 栓塞虫卵の吸収機質化像と思われる小肉芽腫様組織像, 結合組織の増生像が多数みられた.同様の所見は自然感染犬にも多くみられることから, その原因の一部は変性卵によるものと考えられた. とくに変性卵の比率の高くなる高齢虫体が寄生している5才以上の犬では, 変性卵による影響は無視できないであろう
  • 吉岡 豊, 森岡 章, 坂江 一久, 山口 勝, 楠 武
    1987 年40 巻4 号 p. 269-274
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    DAPI蛍光染色法の小型ピロプラズマ感染症, および他の数種の原虫感染症に対する診断的価値を検討した.DAPIはDNAの2重側鎖に入り強烈な螢光を発する蛍光色素である.染色された小型ピロプラズマの核は強い蛍光を発し, 原虫の特徴的な形態を写しだすことになる.したがって, このユニークな染色像により, 感染動物の血液中の原虫を極めて容易に検出することができるわけである.いっぽう, 従来から病理・組織学的方法として用いられているギムザ染色法では, ときに誤って陰性, あるいは陽性と判定されるおそれがなくはない.
    検討の結果, 小型ピロプラズマの診断において, DAPI法は比較的簡易な方法であり, しかも確実であることが認められ, かつ他の原虫の染色にも応用可能と考えられた.
  • 出水田 昭弘, 古川 誠, 久保田 道雄, 詫間 博, 田原 和英, 児玉 和夫, 幸田 祐一
    1987 年40 巻4 号 p. 275-280
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    豚パルボウイルス (PPV) 感染症の生ワクチン用に開発した弱毒HT-/SK株を用いて, 豚死産予防の野外試験を実施した.試験対象豚として180頭の未経産豚を使用し, ワクチン接種群 (V群) 121頭と非接種群 (N群) 59頭にわけた.試験豚はワクチン接種の前後2ヵ月以内に種付けを行った.成績は試験期間中にPPVの流行に遭遇した農家 (流行試験群) 15戸の豚と, 流行のみられなかった農家 (非流行試験群) 10戸の豚とに区分し, それぞれの臨床観察結果, PPV血球凝集抑制 (HI) 抗体価の推移および分娩成績から, 本試作生ワクチンの安全性と有効性を解析した.
    非流行試験群におけるV群25頭のワクチン接種後のHI抗体陽性率 (10倍以上を陽性) は, 接種1ヵ月後で88%, 分娩後90.9%6を示し, 平均HI抗体価 (GM) は接種1ヵ月後32.9倍, 分娩後56.6倍であった.流行試験群におけるV群96頭の抗体陽性率は接種1ヵ月後で87.4%, 分娩後では95.1%であり, GMは接種1ヵ月後93.9倍, 分娩後137.2倍であり, 流行後においても抗体価の変動はきわめてわずかであった.いっぽう, N群では流行後, 著しい抗体価の上昇がみられ, 自然感染による分娩後の抗体陽性率は78%, GMは513.9倍を示した.
    分娩成績, すなわち, 1腹平均の正常子数と異常子数および異常発生率を調べた結果, 非流行試験群では妊娠中にワクチンを接種された試験豚はいずれも正常分娩で異常子の娩出はまったくみられず, HT-/SK株の妊娠豚に対する安全性が確認された.流行試験群では, V群の分娩成績はN群に比べて, 1腹平均の正常子数は1.5-1.9頭多く, 1腹平均の異常子数は0.9-1.0頭少なかった.また, 異常発生率を比較したところ, V群の母豚からみた発生率はN群よりも20.6-22.9%低く, また産子からみた発生率の差でも10.2-11.7%低かった.このことから, V群の分娩成績はN群よりも明らかに良好で, RT-/SK株の死産予防効果が確認された.
  • 趙 宏坤, 久枝 啓一, 平棟 孝志, 菊池 直哉, 小笠原 徹, 横山 敦志, 広川 和郎
    1987 年40 巻4 号 p. 281-285
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    北海道で飼育されているヒツジの仮性結核の浸潤状況調査と本病の血清診断法について検討した.
    1) 1985年10月から1986年7月に, 札幌総合食肉流通センターに搬入されたヒツジ248頭中13頭 (5.2%6) のリンパ節, 肝臓, 肺などに乾酪性膿瘍が認められ, そこから (Corynebacterium pseudotuberculosis が分離された.
    2) C.pseudotuberculosisをヤギ2頭に実験感染させ抗体価の推移を調べた. 特異性, 感度の点で, 免疫溶血反応 (IHL) と酵素抗体法 (ELISA) が間接赤血球凝集反応, ゲル拡散沈降反応より優れていた.
    3) IHLとEHSAにより, 同センターで採取したヒツジ血清の抗体保有状況を検査した. IHLでは, 本病に罹患したヒツジ13頭中9頭 (69.2%) が抗体陽性, 非罹患ヒツジ235頭中222頭 (94.5%) が抗体陰性であった.
    4) ELISAでは血清未処理の場合, 非罹患ヒツジの29.8%6に偽陽性反応が認められた. このため, 陽性反応を除くために, Rhodococcus equiの菌体で供試ヒツジ血清を吸収後, ELISAを行った. 13頭の罹患ヒツジはすべて反応陽性, いっぽう, 非罹患ヒツジ235頭中233頭 (99.1%) は反応陰性となり, きわめて診断価値の高い結果が得られた.
  • 久保 正法
    1987 年40 巻4 号 p. 286-288
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    2ヵ月齢のミニチュア・ダックスフント犬が呼吸困難で死亡した. 組織的には細気管支上皮は壊死に陥ったり, あるものは過形成を呈し, 細気管支上皮, 肺胞上皮ならびに肺胞マクロファージの核内に好塩基性の核内封入体を認めた. 細気管支上皮の細胞質内にはハローの不明瞭な好酸性封入体を認めた. 電顕的には, 細気管支や肺胞上皮およびマクロファージの核内および細胞質内にアデノウイルスを, また細気管支上皮の細胞質内に犬ジステンパーウイルスのヌクレオカプシッドを認めた.
  • 草地 恒太
    1987 年40 巻4 号 p. 289-292
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    Venae cavae syndromeと診断された4才のネコから, 頸静脈式糸状虫摘出法 (頸静脈法) によって7隻の成熟糸状虫を摘出し, 治療に成功した.
    術前に, 呼吸困難, 貧血, 心収縮期雑音, 血色素尿などを示していたが, 虫体摘出によってこれらの症状は消失した.
    末梢血液中の子虫 (Mf) は, 術前および術後52日で多数認められ, 126日以降では少数となったが, 239日後にも認められた.
    ネコにおいても, イヌと同様にVenae cavae syndromeが発症し, 外科的に治療できることが明らかにされた.
  • 農林水産省家畜衛生試験場
    1987 年40 巻4 号 p. 297-305
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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