日本獣医師会雑誌
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40 巻, 6 号
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  • 鹿江 雅光
    1987 年40 巻6 号 p. 401-407
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 松尾 直樹, 高橋 清志, 黒沢 隆, 其田 三夫
    1987 年40 巻6 号 p. 408-412
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    血清カルシウム (Ca) 濃度の変化が, 牛の心電図におよぼす影響について検討した.
    供試牛として, 乳熱罹患牛11頭および4.7%EDTA溶液の静脈内投与による実験的低Ca血症誘発牛6頭を用いた.低Ca血症に陥った乳熱罹患牛および実験牛には, ボログルコン酸Caを投与し, 心電図と血清Ca濃度の観察を行った。その結果, QoTc間隔およびST分節は低Ca血症時に延長し, 健w康牛との間に有意差が認められた.T波は低Ca血症で平低化し, 2相性または陰性T波も認められた.
    血清Ca濃度とQoTcおよびQTc間隔の間には, 乳熱牛および実験牛において有意な相関があった.
  • 野村 紘一, 政岡 和彦, 島田 保昭
    1987 年40 巻6 号 p. 413-418
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    子宮頸管を結紮した子宮内に大腸菌を接種することによって作出された, 実験的犬子宮蓄膿症33例の子宮の大きさ, 外形ならびに内膜の形状について観察したところ, おおむね次のような成績が得られた.
    1) 実験的子宮蓄膿症では, 自然症例に比べ, 子宮の小さいものが多かったが, その中でも, 子宮の肥大するものや重量の比較的大きなものは発情前期から発情休止期にかけてのものであった.
    2) 子宮外形についての各性周期の特徴は明瞭ではなかったが, 自然症例で比較的よく観察された分節形は, 本実験では発情前期から発情休止期にかけて多発し, 西洋なし形は分娩後修復期に出現した.
    3) 子宮蓄膿症の子宮外形推移の一様式として, 小分節形から大分節形を経てソーセージ形にいたり, さらに西洋なし形に移行する可能性が示された.
    4) 子宮内膜の性状のうち, 自然症例で多発する嚢胞状肥厚を示すものは本実験では1例にすぎなかったが, これは発情休止期に属していた.
    以上から本実験の子宮外形, 大きさおよび形状は, 自然症例に比較して軽度なものや傾向の若干異なるものが多かったが, これは自然症例の多くのものが黄体期に発症しているのに対し, 実験群は性周期の各時期に所属するものの統合成績であることや, 自然症例では経過期間が実験例より長期におよぶことなどに起因していると思われた.
  • 真山 秀樹, 真山 真由美, 一条 茂
    1987 年40 巻6 号 p. 419-422
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    食欲不振, 嘔吐, 脾腫および肥満細胞の高度の血中出現を主徴とした猫 (9才, 雌) の1症例に 遭遇して, 肝臓, 脾臓などでの増殖性病変を伴った肥満細胞性白血病と診断した.
  • 森 千恵子, 前田 博之, 山田 英清, 湯浅 亮
    1987 年40 巻6 号 p. 427-431
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    と殺時にいわゆる肝臓変性が認められた肉用豚について, 血液および肝臓の生化学的性状を調べた.
    肝臓変性豚の血液では, 血清GOT, GPTおよびLDH (とくにLDH-2と3分画) 活性値の上昇と遊離脂肪酸の増加が認められた.肝臓では, グリコーゲンの著減とアセト-メタノール抽出物の減少および脂質 (遊離脂肪酸と中性脂肪) の著しい増加が認められた.通常のと殺豚および絶食実験豚において, これらの変化は絶食時間 (最終給餌からと殺までの時間) が長くなるにつれて, より顕著になることが認められた.したがって, 肉用豚に多発するいわゆる肝臓変性は, と殺前の長時間の絶食や絶水, 環境激変などのストレスによって発生するものと考えられた.
  • 藤原 三男, 大内 紀章, 福冨 豊子, 池宗 尚
    1987 年40 巻6 号 p. 432-436
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    昭和59年1月から60年12月までの2力年間に, 岡山県下で肉用牛と乳用牛の46頭に異常産が発生した.その内訳は流産10頭, 死産11頭, 視力障害, 盲目, 虚弱, 大脳欠損, 小脳形成不全, 脊椎および関節の湾曲を示す異常子牛25頭であった.
    これらの異常子牛には, 全例の小脳に脳炎像が観察され, 流産胎子, 死産胎子および初乳未摂取異常子牛の血清にはアカバネウイルスと牛ウイルス性下痢・粘膜病ウイルスに対する中和抗体は存在しなかったが, イバラキ病ウイルスに対する抗体は28頭中7頭 (29.6%) に認められた.
    さらに, 異常産母牛とその同居牛, および岡山県下に飼育されてイバラキ病ワクチン未接種牛はイバラキ病中和抗体を高率に保有し, ワクチン接種によっては産生が困難と思われる高い抗体の母牛もいた.
    以上の所見から, 今回の牛異常産の原因として, イバラキ病ウイルスあるいはイバラキ病ウイルスと共通抗原をもつウイルスの関与が強く疑われた.
  • 吉木 研一, 星野 忠, 岩本 市蔵, 佐々木 文存
    1987 年40 巻6 号 p. 437-441
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    トキソプラズマ (Tp) RR株をホルマリンで不活化し, フロインドの完全アジュバントを加えて作出した抗原を接種した豚に, TpSS株の猫継代オーシスト, あるいはそのマウス継代増殖型原虫で攻撃し, 感染防御効果を検討した.その結果, オーシストによる攻撃に対し抗原非接種豚は攻撃後11日あるいは15日目に死亡したが, 抗原接種豚はすべて耐過生存し, 有意な防御効果を得た.いっぽう, 増殖型原虫による攻撃に対し非接種, 接種豚とも耐過生存したが, 後者は前者に比べて発熱期間が短縮し, その他のTp特異症状もみられず, 良好な経過で回復した.なお, すべての耐過生存豚はTp攻撃によるラテックス凝集価の急上昇, 虫血症の発現, さらに脳および筋肉内にTpシストの残留を認めた.
  • 斉藤 守弘, 佐藤 澄美, 富岡 弘, 中島 董, 渡辺 昭宣, 板垣 博
    1987 年40 巻6 号 p. 442-445
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬の糞便より採取後1ヵ月間保存したSarcocystis miescherianaのスポロシスト1.7×106個を, 2ヵ月齢の豚に経口投与し, 以下の成績を得た.
    1) 投与後11~12日目に41~42℃ の発熱, 食欲廃絶, 呼吸および脈拍の増加が認められ, 死亡した.
    2) 剖検所見では全身に針頭大ないし粟粒大の点状出血が多数認められた.
    3) 組織標本による原虫検査では, 検索した30臓器中24臓器でシゾントが検出された.シゾントは小血管の内皮細胞内に認められ, 大きさは平均で16.7×9.1μmであった.
    4) 病理組織学的な主要所見は, 出血と単核細胞の浸潤であった.
    5) Sarcocystis muescherianaの豚に対する病原性は, 濃感染では強いことが確認された.
  • 桜井 健一, 松岡 俊和, 鴻巣 泰, 飯島 雄二, 田宮 和枝, 沖 三雄, 新井 則雄, 中島 一郎, 池本 英志
    1987 年40 巻6 号 p. 446-449
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1985年10月, 埼玉県内の一肉用アヒル飼育場で, 30日齢の400羽群に鼻汁, 流涙, 斜頸, 破行, 下痢等の症状を呈する疾病が発生し, 初発後4日間に40羽が死亡した.
    5羽が検査され, 剖検により4羽の心外膜に線維素の付着, 2羽の肝臓に腫大と灰白斑, 3羽の脾臓に腫大と灰白点, 3羽の脳に水腫がみられた.病理組織学検査により, 心外膜炎が4羽, 実質臓器における偽好酸球を主とする細胞浸潤および髄膜脳炎が共通して認められた.
    細菌検査では, 5羽の脳からPasteurella anatipestiferが分離されたほか, 1羽の肺, 肝臓, 腎臓, 脾臓からも同一菌が分離された.本菌は, PC, AB-PC, SM, TC, CP, CL, EMに高い感受性を示したが, PM-B, SMM, SDMには感受性を示さなかった.
    分離菌をアヒルと鶏へ接種した結果, アヒルに高い感受性が認められ, 野外例に類似の症状と病変が再現された.
    これらの諸成績から, 本症例はP.anatipestifer感染症と診断された.
  • 内田 幸治, 高山 公一, 原田 良昭
    1987 年40 巻6 号 p. 450-454
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    過去7年間 (1979から1985年) にわたり, 21道県に存在する計51コマーシャル採卵鶏農場 (55群) に由来する病鶏228羽について, Mycoplasma gallisepticum (MG) 感染症を主体にした疫学調査を行った.鶏群は呼吸器症状を呈する育成鶏11群 (計50羽) および成鶏34群 (計131羽) の計45群と, 関節部および胸骨部の腫脹を主徴とする育成鶏8群 (計36羽), および成鶏2群 (計11羽) の計10群に大別された.
    1) 呼吸器症状群: 初発時期は2~5月および9~10月に多く, また, 鶏を育成鶏舎から成鶏舎へ移動させた直後に最も多く認められた.育成鶏では主として鼻汁漏出, 気管炎および気嚢炎が, また, 成鶏ではこれらの症状, 病変に加えてHaemophilus Paragallinarumとの混合感染による重度な顔面腫脹を呈する例が多く観察された.関節の腫脹を呈する鶏は認められなかった.MGは上部気道から高率に分離されたが, 関節からは分離されなかった.MG抗体は高率に検出された.
    2) 関節部および胸骨部腫脹群: 初発時期は7月に多く, 主として育成鶏で認められた.腫脹は脚関節部および胸骨部に多く, それらの部位からMGが高率に分離された.いっぽう, 呼吸器病変を呈する鶏は低率であったが, MGは上部気道から高率に分離された.
  • 早崎 峯夫, 大石 勇
    1987 年40 巻6 号 p. 455-458
    発行日: 1987/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    秋田犬 (雄, 3才, 体重18kg) に全身性強皮症に類似した皮膚変化がみられた.特徴的異状所見は, 仮面様顔貌, まばたきおよび開口の困難, 木馬様歩行であった.開口の程度は, 口吻先端で約5cmで, 舌の運動も障害されていた.しかし, 食欲, 元気は正常であり, 採食も時間をかけて必要量を採ることができた.被毛, 皮膚表面, 眼, 粘膜, 筋肉, 関節, 骨, 耳および性格に異常を認めなかった.皮膚の生検にて, 膠原線維の著明な膨化増生や, 汗腺, 皮脂腺の萎縮が認められた. 臨床病理学的検査では, 抗核抗体とCRPは陰性, 副腎機能検査では, ソーン試験における好酸球数減少率は56.5%と, 軽度な機能低下が示唆された.
    症例犬は, 病態観察中, 第104日に腸捻転と腹膜炎により突然死亡した.
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