白血病 (BL) 牛の血清α
1の酸性糖蛋白 (α
1-AGP) の動態を検討し, 各種疾患牛および健康牛のそれと比較した. さらに, 健康牛血清から精製, 分離したα
1-AGPおよび肌牛血清を用い, これらがマイトジェンによる健康牛リンパ球幼若化を抑制する作用について検討した. BLおよび肝膿瘍牛において, 平板等電点電気泳動法により等電点 (PI) 3.2~4.2の位置に, 健康牛ではみられない数本の蛋白バンドとして, α
1-AGPが検出された. 一元放射免疫拡散法による定量の結果, 健康な雌成牛のα
1-AGPの平均値は284.4±95.5μg/m
lで, その95%が450μg/m
l以下を示した. 育成牛では316.7±101.3μg/m
l, 子牛では395.7±295.5μg/m
lを示し14日齢まで成牛あるいは育成牛に比し高い値を示した. BL牛では1021.6±747.6μg/m
l, 各種疾患牛では1116.7±858.7μg/m
lと, いずれも健康牛にくらべ著しく高い値を示した. BL牛においてα
1AGP量は白血球数, リンパ球系細胞数, シアル酸およびLDH値との間にそれぞれ正の相関を示した. 精製牛α
1-AGPおよびα
1-AGP量の異なるBL牛血清を添加し, 健康牛由来のリンパ球に対する各マイトジェンの与える影響を検査した結果, いずれもおおむね濃度に比例した抑制効果を示した.
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