日本獣医師会雑誌
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42 巻, 10 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 徳力 幹彦
    1989 年42 巻10 号 p. 679-686
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 川村 清市, 渡辺 尚子, 酒井 喜義, 伊藤 直之, 樋口 誠一
    1989 年42 巻10 号 p. 689-694
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    プロムスルファレン (BSP) 試験の半減時間 (BSP-t/2) 法について基礎的な検討を加えた. 健常な成乳牛にBSPo.3~5.ogを静脈注射し, その半減時間 (t/2値) を算出したところ, 各t/2値に著しい差違が認められた. 次に, BSPの注射量1.0g/成牛を基準値とし, 一定の体重範囲ごとに注射量を加減して (BSP1.5g/600~850kg体重, 1.0g/350~650kg, 0.5g/200~400kg, 0.3g/80~250kg, 0, 2g/30~120kg) 静脈注射し, その後3~30分の間に8~10回採血して各血清中のBSP濃度を測定した. さらに, BSPの各血中濃度と経過時間の関係を片対数表にプロットしてBSP血中クリアランス曲線 (ク曲線) を作成し, t/2値を算出した. その結果, ク曲線はBSP注射後5~12分の間ほとんど平行な直線を呈し, またt/2値もきわめて安定で相互に近似した値を示した. 四塩化炭素 (CCl4) を投与した2頭の牛のBSP-t/2値は, 血清生化学成分の変化と相関した経時的変化を示し, また同時に実施したBSP試験の血中停滞率 (BSP-PR) ともきわめて高い相関性を示した (BSP-PRの45分値との相関係数γ=0.971, P>0.001). したがって, 牛におけるBSP-t/2時間は, BSPを上述のとおりに注射して, 注射後5~12分以内に3回以上 (通常3回) 採血し, そのク曲線から算出するのがよいと考えられた. なお, BSPの尿および乳汁中への排泄について検索したところ, 尿中には注射後7時間以内に注射量の1.22%が排泄されただけであり, 乳汁中のBSPには, 注射48時間後においても検出されなかった.
  • 大沼 秀男, 岩井 浩二, 加島 宏, 工藤 尚生, 大浪 洋二, 菊池 元宏
    1989 年42 巻10 号 p. 695-700
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    妊娠111~113日の豚96頭を用いて, 昼間分娩誘起法, すなわち分娩開始から最終子娩出終了までの経過を8~17時の間に終始させる方法について検討した. 実験1ではPGF2α 類縁物質のONO-1052 70μg1回投与 (23頭) および2回投与 (32頭), 実験IIではONO-1052 70μg・オキシトシン40IU2段階投与 (19頭), 実験IIIではONO-1052 250μg1回投与 (8頭) およびONO-1052 250μg・オキシトシン40IU2段階投与 (14頭) を行った. ONO-1052 70μgおよび250μg1回投与の場合は8時に投与した. その他の場合はONO-1052を8時または12時に投与し, 前者の場合は24時間後に, 後者の場合は20時間後にONO-1052またはオキシトシンを追注した. 昼間分娩成功率は実験IのONO-10521回投与群と2回投与群がそれぞれ42.9%と51.7%, 実験IIのONO-1052・オキシトシン2段階投与群が46.7%, 実験IIIのONO-10521回投与群とONO-1052・オキシトシン2段階投与群がそれぞれ83.3%と76.9%であった. なお, 実験IIIのONO-1052・オキシトシン2段階投与群は妊娠112日に処置を開始したとき57.1%と低かったが, 妊娠113日に開始したときは全頭昼間分娩に成功した. 以上の結果から, 妊娠113日にONO-1052を250μg投与し, その20~24時間後にオキシトシン40IUを追注する方法が豚の昼間分娩誘起法として実用可能な方法といえる.
  • 松井 望, 阿川 啓雄, 橋本 夏美, 中島 弘美, 佐野 元彦, 横山 亮一, 土井 清美, 井上 勇, 中沢 宗生, 門田 耕一, 石野 ...
    1989 年42 巻10 号 p. 703-708
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    家畜の抗酸菌感染症のパラフィン切片について抗酸菌染色 (チール・ネルゼン染色) と抗BCG抗体を使用した免疫組織化学的検査を実施し, 抗酸菌の検出率を比較検討した. 豚の抗酸菌症では抗酸菌染色で5例中3例の病変部から抗酸菌がわずかに検出されたが, 免疫組織化学的検査では全例にわずかながら抗BCG抗体に対する陽性像が見られた. 牛および七面鳥の結核病では, 抗酸菌染色によって比較的多くの抗酸菌が見られたが, 免疫組織化学的検査では菌の形態が不明瞭な部分においても陽性を呈した. 牛のヨーネ病では抗酸菌染色と免疫組織化学的検査の両方において多量の菌あるいは陽性像が見られた. 抗酸菌に近縁であるRhodococcus equi接種マウスの脾臓に多数のグラム陽性菌を認め, この菌は免疫組織化学的手法でも陽性を示した. 抗BCG抗体による免疫組織化学的検査は家畜の抗酸菌感染症の組織病変内の抗酸菌の検出に役立つと考えられた.
  • 中林 大, 荻野 博明, 渡辺 大成, 鍋谷 政広, 村山 仁一, 石川 正男
    1989 年42 巻10 号 p. 709-714
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1988年9月, 繁殖豚80頭規模の一貫経営養豚場において, 同腹の哺乳豚9頭が7日齢時に突然, 元気消失し, うち2頭は旋回運動, 口角より泡沫流出などの症状を呈した.
    これら2頭のうち1頭は当日死亡し, 他の1頭は瀕死の状態に陥った. さらに, 3日後には当該母豚が死亡した. これら3頭の剖検では, いずれも同一の所見を示し, 大量の黄褐色腹水の貯留, 腹腔内臓器漿膜面に多量の線維素の析出が認められ, 化膿性線維素性漿膜炎の像を呈していた. 主要臓器からウイルス分離は陰性であったが, Pasteurella multocida (血清型A: 3・4) が純粋に分離された. 以上のことから, 本症はP. multocida感染による化膿性線維素性漿膜炎と診断された. 分離株のマウスに対する病原性は, LD50値で101, 2個であった. 発生農場飼養豚182頭および県内飼養豚360頭の血清について間接赤血球凝集反応による抗体検査を実施したところ, 発生農場飼養豚では97.3%が抗体価4~256倍 (幾何平均値11.2倍), 県内飼養豚では82.8%が4~64倍 (幾何平均値6.9倍) で, 発生農場に高い浸潤が示された.
  • 石川 義久, 鮫島 都郷, 野村 吉利, 本橋 常正, 織間 博正, 田坂 邦安
    1989 年42 巻10 号 p. 715-720
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    HmLu細胞培養に順化した狂犬病ウイルスRC・HL株の抗原性および注射法を検討した. 交差中和試験において, 抗RC・HL株, 抗CVS株および抗HF-TC株血清は, それぞれ対応ウイルス株を最高の抗体価で中和した. 他方, 抗RC・HL株血清はHF5TC株よりCVS株を高い抗体価で中和した. 試作ワクチン注射犬の感染防御試験によって測定された最小有効抗体価は, RC・HL株による測定で11.3倍, HF-TC株による測定で約4倍であった. モルモットに対する最小有効抗体価はイヌのそれよりやや高く測定された. この傾向はモルモットにおける受身免疫試験でも認あられた. 試作ワクチンをイヌあるいはネコに対して0.5ml, 1.0mlおよび2.0ml皮下注射した場合, ならびに原液, 2倍, 4倍および8倍希釈ワクチン1.0mlを皮下注射した場合, それぞれ注射後2週および4週の抗体価に有意差は認められなかった. 試作ワクチン1.0mlを1回皮下注射されたイヌのHF-TC株により測定された抗体価は, 1ヵ月後29.3倍, 12カ月後5.4倍であった. 1ヵ月, 6ヵ月および12カ月間隔で2回注射されたイヌのHF-TC株による測定の2回注射後の最高中和抗体価は, それぞれ313.3倍, 368.1倍および340.3倍であった. 24ヵ月間隔で2回注射後の中和抗体価は1回注射後のそれと同程度であった. これら血清の抗体価をRC・HL株で測定した場合には, HF-TC株によって得られた値より2.2~11.4倍高かった. RC・HL株不活化ワクチンは, 1.0ml注射により12カ月間免疫を持続し, 再注射によりさらに高い抗体応答を引き起こすことが示された.
  • 青木 敦子, 徳丸 雅一, 板屋 民子, 斉藤 章暢, 山本 はるえ, 広川 徹
    1989 年42 巻10 号 p. 723-727
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    埼玉県大宮屠畜場で屠殺された県内産の健康豚180頭におけるYersinia属菌の保菌状況, ならびに解体・洗浄された同一豚の枝肉の汚染状況を調査するとともに, 腸内容から分離したYersinia enterocoliticaのうち血清型03の生物型について検討をした. Y. enterocoliticaは, 盲腸内容物40頭 (22.2%), 枝肉のふきとり48頭 (26.7%), 枝肉10頭 (5.6%) から分離された. そのうち, いわゆる病原株であるY. enterocolitica血清型03の分離は, 盲腸内容物22頭 (12.2%), 枝肉ふきとり14頭 (7.8%), 枝肉4頭 (2.2%) であり, 分離したY. enterocoliticaのうち血清型03の比率は, 盲腸内容物が最も高く, 枝肉ふきとりと枝肉では, 環境由来とおもわれるその他のY. enterocoliticaの方が多かった. また, Y. enterocolitica 03について腸内容のみから分離されたのは18頭と最も多かったが, 腸内容と枝肉の両方から分離されたのは5頭だけで, さらに, 腸内容からは分離されず, 枝肉だけから分離されたのは11頭もあった.
  • 岡本 至, 鈴木 義久, 伊藤 英雄, 福浦 弘幸, 横山 勇
    1989 年42 巻10 号 p. 729-732
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1987年11月から1988年1月まで, 三重県中勢家畜保健衛生所管内に広域に分布した5カ所の養豚場で, ほぼ一斉にトキソプラズマ病が発生した. 原因について調査したところ, 発病前に投与されていた飼料添加物質が感染源として疑われた. この物質を実験的に3頭の豚に投与したところ, トキソプラズマ病が再現できた. このことから, 今回の集団発生はトキソプラズマオーシストを含む飼料添加物質の給与に起因するものであることが明らかとなった.
  • 長澤 實
    1989 年42 巻10 号 p. 733-740
    発行日: 1989/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    ヨーロッパの先進国においては逸早く動物愛護の立法措置がなされ, 歴史的にも驚くほど動物愛護が定着している. 日本では, 昭和48年に「動物の保護及び管理に関する法律」が成立し現在にいたっているが, 動物愛護の歴史も浅く, 愛護という言葉を耳にする時, 「たかが犬・猫が」といった意識が一般的ではないだろうか. 日本では, 経済大国, 先進国としての位置にありながら, 自然保護, 動物保護といったことに関する意識と理解が稀薄で, この分野における日本の国際的な評価が低いといえるのではないだろうか. しかし今, 総理府は国民への理解と将来を担う子供達の健全でより豊かな成長をめざして, 動物保護思想の向上と動物愛護の普及・啓蒙について, 関係行政機関, 獣医師会や動物愛護団体に対し協力をよびかけている. 私は動物愛護思想の向上を望む一人として, また川崎市に勤務する獣医師の一人として, 市政目標とする「人問都市川崎の創造」の理念のなかに, 動植物愛護の教育や自然環境の保全など, 人間愛に満ちた明るく優しいゆとりある心を求めたいと考えている. 今回, 私は幸運にも海外派遣研修 (第2部) 6期生として研修に参加し, ヨーロッパの動物愛護を学ぶことができたので, ここにその概要を報告する.
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