日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
42 巻, 2 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 清水 晃
    1989 年42 巻2 号 p. 77-89
    発行日: 1989/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 横山 亮一, 大橋 義信, 中川 正裕, 岸田 忠政, 粕谷 光, 田村 啓二
    1989 年42 巻2 号 p. 90-93
    発行日: 1989/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    疾病牛95例, 臨床的に健康と思われる舎飼牛28例ならびに放牧牛10例について, 血清中のα1-酸性糖蛋白 (α1-AG) を一元放射免疫拡散法により測定した. α1-AGの平均値±標準偏差は, 健康牛では236±68μg/ml, 牛白血病牛では843±532μg/ml (n=28), 炎症性疾患牛では, 973±1, 099μg/ml (n=16) であった. 炎症性疾患の中でも肝膿瘍, 多発性膿瘍, 壊疽性乳房炎, 好酸球性筋炎, 肺炎などでは健康牛にくらべて著しい高値を示した. しかし, 脳膿瘍や髄膜炎あるいは脂肪肝を伴うものでは健康牛の範囲内にあり, 脂肪壊死症では健康牛よりも低値であった. 放牧牛ではヘマトクリット値の減少やタイレリア寄生による有意な変動は観察されなかったが, 肺炎を併発したものでは退牧時まで高値が継続した. 以上のことから, α1-AGは牛白血病や炎症性疾患の診断や臨床経過観察の指標になると思われた.
  • 江頭 達介, 市丸 浩昭, 吉永 直哉, 江永 直樹, 打越 律男, 南川 禮次
    1989 年42 巻2 号 p. 94-96
    発行日: 1989/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    昭和62年2月16日と3月8日に佐賀県において2件の乳牛の異常産に遭遇した. 1例は, 起立不能, 四肢関節の屈曲, 脊椎の湾曲を認め, 他の1例は, 死産であった.
    本症例は, 病理組織所見, ウイルス中和試験の結果, アイノウイルスの関与が疑われた.
    また, 疫学調査により, このウイルスが県内に広く浸潤していること, さらに流行の時期がアカバネ病と同様に9月頃からということが明らかとなった.
  • 薫田 耕平, 岩渕 功, 山本 英雄, 堀北 哲也, 岡田 望, 柴田 浩, 元井 葭子
    1989 年42 巻2 号 p. 99-103
    発行日: 1989/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    牛の乳房炎診断に際して乳汁中のN-acetyl-β-D-glucosaminidase (以下NAGaseと略) 活性を測定する方法がある.今回, 従来用いられているρ-Nitrophenyl-N-acetyl-β-D-glucosaminideを基質とする方法 (従来法) とマイクロプレートを用いる4-Methyl-umbelliferyl-N-acetyl-β-D-glucosaminideを基質とした新しい方法 (蛍光法) との相関性について検討した. 相関係数は, r=0.968, 回帰式はy=0.931X+1.327で従来法と蛍光法との間には良好な相関性を認めた. また, 蛍光法による再現精度は平均CV=4.0%であった.
    蛍光法による健康125分房乳汁のNAGase活性の平均値は6.2±3.28nM/min/mlであった. 乳房炎275分房の乳汁平均値は102.6±79.33nM/min/mlで健康乳より有意に高い値を示した.
    他の乳房炎診断法との比較では, PLテストとの相関係数が最も高く0.871, 次いで体細胞数の0.791, 電気伝導度の0.751の順でそれぞれ正の相関が認められた.
    乳房炎の治療経過に伴うNAGase活性は, 乳房炎の治癒するにしたがって正常値にもどる傾向を示した.
    以上のことから, 牛の乳房炎診断において蛍光法は簡易で有用な方法であることが判明した.
  • 恒吉 守, 篠原 京子, 谷川 幸敬, 浜口 定男, 土屋 博義, 長友 純士, 日高 穣次
    1989 年42 巻2 号 p. 104-107
    発行日: 1989/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1986年から1987年にかけて, 宮崎県で膵萎縮を伴った発育不良症候群が発生した. 野外例9群 (このうち2群は同一群) 95羽と, この疾病の発生が予想された1群の経時的観察例28羽について, 病理学的検査を実施した. 剖検では, 野外例95羽中約91.6%に膵萎縮を認め, 経時的観察例では1羽に膵萎縮を認めた. 組織学的には, 野外例の膵臓で腺房の萎縮と管腔の拡張, 間質の腺維増殖リンパ濾胞の過形成等の特徴的病変を約89.2%に認め, さらに十二指腸開口部付近の膵管では, 粘膜固有層の肥厚による狭窄・閉塞を約70.4%に認めた. また, 経時的観察例28羽のうち, 組織学的に特徴的膵病変を認めた3羽では, すべてに十二指腸開口部付近の膵管の狭窄・閉塞を認めた. 以上のことから, なんらかの原因で十二指腸開口部付近の膵管の狭窄・閉塞が起こり, このことにより特徴的な膵病変が発現するものと思われた.
  • 高瀬 公三, 西川 比呂志, 松尾 和夫, 山元 通孝
    1989 年42 巻2 号 p. 108-111
    発行日: 1989/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    脚弱鶏の足関節から分離された高病原性のARウイルス, 58-132株の免疫学的性状を検討した. 58-132株に対する中和抗体を野外の128鶏群の血清で検査したところ, 約64%の鶏群が100倍以上の, また32%の鶏群が500倍以上の中和抗体を保有しており, 血清学的に58-132株に近縁なARウイルスが広く鶏群内に浸潤しているものと考えられた.
    いっぽう, 抗58-132株血清は中和試験で, 同じ血清型に分類された病原性の10株とよく交差した. また, 攻撃試験においても, 58-132株で免疫された鶏は他の病原性株による足蹠内攻撃をよく防御した. これらのことから, 58-132株および供試された病原性株がたがいに血清学的に近縁であることが確認された.
    上述のことから, 58-132株のワクチン株としての有用性が示唆された.
  • 中内 潔, 石島 三千雄, 曽根 純一
    1989 年42 巻2 号 p. 112-115
    発行日: 1989/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    茨城県内の屠畜場に搬入された豚から黄色ブドウ球菌の分離を試みた.
    分離された黄色ブドウ球菌について生物学的性状, コアグラーゼ型別, エンテロトキシソ産生性および薬剤感受性試験を行った.
    その結果, 63株の生物学的性状は, HÁJRKとMARSÁLEKの生物型Bと類似していた. 分離された30株中20株 (66.7%) はII, III, VIあるいはVIIのコアグラーゼ型で, そのうち4株 (13.3%) はエンテロトキシン産生株であった. 加えて, ストレプトマイシンに5株 (16.7%), エリスロマイシンに7株 (23.3%) 耐性であった.
    これらのことから, ブタ由来黄色ブドウ球菌はブドウ球菌食中毒の原因となる可能性が示唆された.
  • 伊藤 博, 大島 寛一, 岡田 幸助, 沼宮内 茂, 清宮 幸男, 田村 啓二
    1989 年42 巻2 号 p. 116-119
    発行日: 1989/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    皮膚型牛白血病の1例について, 病性の程度と血液化学的および免疫学的検査所見との関連性を検討した. 症例は2歳の雌ホルスタイン種で, 全身の皮膚に多発性の腫瘍結節が認められた. 末梢リンバ系細胞の酸性フォスファターゼ染色による陽性度が増加し, 血液LDH活性値およびLDH2分画の上昇がみられた. これらの値は, 腫瘍結節が退縮しはじめた退縮期からそれが消失した緩解期にいたるにつれて徐々に減少した. 退縮期のリンパ球は, Tリンパ球マイトージェンに対して強い幼若化反応を示した. また, 腫瘍期から退縮期にかけてフィトヘマグルチニンおよびコンカナバリンAに対するリンパ球の幼若化を阻止する強い作用が血清中に認められ, 緩解期の血清では幼若化能の抑制はみられなかった. 血清中のα1酸性糖蛋白が腫瘍期に高値を示し, 病性の回復とともに徐々に減少した.
  • 北野 良夫, 山口 浩, 藤園 昭一郎, 森永 弘文, 井上 政典, 有薗 米蔵
    1989 年42 巻2 号 p. 120-123
    発行日: 1989/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    鹿児島県下の1養豚場で, 20日齢の1雄子豚が黄疸の症状を示して死亡した. 病理組織学的に, 肝臓と脾臓の巨大化した細胞に好塩基性核内封入体が認められた. 同様の核内封入体は肺, 腸間膜リンパ節にも認められた. 核内封入体は, フォイルゲン反応陽性であった. 電子顕微鏡検索により核内封入体内には多数のヘルペスウイルス様粒子が認められた. 抗豚サイトメガロウイルス豚血清を用いる蛍光抗体法により, 核内封入体に関連して特異蛍光が認められた. 以上の結果から本症は豚サイトメガロウイルス感染症と診断された. 豚サイトメガロウイルスに対する抗体検査の結果, 66.7%が陽性を示し, 中でも導入豚の陽性率が高かった. 発症子豚の母豚が抗体陰性であったことから, 本例は生後5~10日の間に感染したものと考えられた.
feedback
Top