ウシの流産予防方法を検討するため, 流産徴候がみられたウシ58頭に, 黄体ホルモン製剤を大量投与した. また, 正常な妊娠牛32頭を用いて本薬剤の大量投与による内因性黄体ホルモンの抑制についても検討した.
1. 流産徴候を示した3頭に黄体ホルモン製剤 (ルテオーゲン, 三共ゾーキ株式会社) 500mgを4回および持続性黄体ホルモン製剤 (ルテウムデポー, 帝国臓器製薬株式会社) 220mg~330mgを22回, また他の3頭に黄体ホルモン製剤250mgを4回および持続性黄体ホルモン製剤330mg~550mgを12回投与した結果, 全例とも流産が防止され正常な子ウシが得られた.
2. 流産徴候がみられた52頭に, 高濃度持続性黄体ホルモン製剤550mgを13~19日間隔で3~5回投与した結果, 44頭 (84.6%) で流産が防止され正常子ウシが得られた.
3. 正常妊娠牛32頭に高濃度持続性黄体ホルモン製剤550mgを投与し, 1週間後の血中プロジェステロン値を測定したところ, 投与前値に比べ差は見られなかった.
以上のことから, 黄体ホルモン製剤を大量投与する事により流産が予防されること, また本薬剤は内因性プロジェステロンの分泌を抑制しないことがわかった.
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