日本獣医師会雑誌
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43 巻, 1 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 久保 周一郎
    1990 年 43 巻 1 号 p. 5-11
    発行日: 1990/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 千葉 敦, 及川 恒
    1990 年 43 巻 1 号 p. 13-17
    発行日: 1990/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    無発情で卵巣に黄体が存在する黒毛和種牛99頭を3群に区分し, 1群19頭にはビタミンAD3E注射液10ml (ビタミンA500万IU, D3 50万IU, E 500mg), II群31頭にはPGF12-15mgを筋肉内に1回注射し, 両群とも発情発現時に授精を行うよう畜主に指示した. III群49頭にはII群と同様にPGFを投与し, 投与後54時間にLH-RH-A100μgを1回筋肉注射して24時間後に授精を行うよう畜主に指示した.
    その結果, I群とII群で処置後10日以内に授精が行われたものは処置牛のそれぞれ2頭 (10.5%), 20頭 (64.5%) であり, 受胎したものは1頭 (5.3%), 12頭 (38.7%) であった. いっぽう, III群ではPGF投与後3日に全頭に授精が行われ, 28頭 (57.1%) が受胎した.
    以上の成績から, PGF投与後にLH-RH-Aを追加投与して定時に授精を行うことは, 無発情牛の受胎促進をはかる処置として効果的であると思われた.
  • 大成 京子, 高橋 清志, 黒沢 隆, 川本 哲, 其田 三夫, 田村 啓二
    1990 年 43 巻 1 号 p. 19-23
    発行日: 1990/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    診断が確定した白血病, 腫瘍および炎症性疾患牛合計145例と正常牛10例の血清α1酸性糖蛋白 (α1-AGP), シアル酸およびムコ蛋白濃度ならびにリンパ球数およびγ-グロブリン量を測定した. ウシの血清α1-AGP濃度 (4g/ml) の平均は, それぞれ健康牛; 330.5±104.5, 子牛型白血病; 897.8±500.8, 胸腺型; 848.3±826.5, 成牛型; 1, 353.2±769.6, 皮膚型; 480.0±353.6, 骨髄性白血病; 4, 050.0, 腫瘍; 702.8±339. 4, 牛ウイルス性下痢・粘膜病 (BVD-MD); 1, 065.6±707.4, 創傷性心膜炎; 1, 411.8±862. 5, 慢性心内膜炎; 1, 987.3±1, 387. 1, 壊死性乳房炎; 1, 471.7±939.5, および顆粒球機能不全症; 1, 107.5±56.4であった.
    血清α1-AGPは, シアル酸およびムコ蛋白の両者と正の相関が認められた
    各疾患別にα1-AGPとリンパ球数およびγ-グロブリンとの相関を求めたところ, 壊死性乳房炎においてのみα1-AGPとリンパ球数との間に負の相関を, またα1-AGPとγグロブリン値との間に正の相関が認められた.
    以上の結果からウシのα1-AGP濃度は白血病, 腫瘍および炎症性疾患で上昇し, シアル酸およびムコ蛋白のそれと類似した変化を示すことが明らかとなった.以上のことから, α1-AGPはこれらの疾患の非特異的指標として診断的価値があると判断された.
  • 細田 紀子, 伊藤 博哉, 鮫島 俊哉, 浜岡 隆文, 寺門 誠致
    1990 年 43 巻 1 号 p. 25-28
    発行日: 1990/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    昭和59年から62年にかけて6県下 (青森, 福島, 埼玉, 長野, 島根, 佐賀) で肉用子牛と子豚を主とした病性鑑定材料由来大腸菌 (牛由来119株, 豚由来82株), 合計201株について, 薬剤耐性と伝達性Rプラスミドの分布状況を調査し, 以下の成績を得た.
    1) 牛由来株の各薬剤別にみた耐性率は, テトラサイクリン (TC) 耐性が59.7%, クロラムフェニコール (CP) 21.0%, ストレプトマイシン (SM) 52.9%, スルファジメトキシン (SA) 37.8%, カナマイシン (KM) 45.4%, アミノベンジル・ペニシリン (ABPC) 43.7%, ナリジクス酸 (NA) 28.6%であり, 全供試菌株の約30%はいずれの薬剤にも感受性であった. 耐性型では, 全供試菌株の44.5%が4剤以上の多剤耐性で占められ, 7剤 (TC, CP, SM, SA, KM, ABPC, NA) 耐性型も検出された.
    2) 豚由来株の薬剤別耐性率は, TC耐性が98.8%, CP20.7%, SM63.4%, SA80.5%, KM67.1%, ABPC41.5%, NA2.4%, トリメトプリム (TMP) 6.1%であり, 感受性株は検出されなかった. 耐性型は, 全供試菌株の56%以上が4~7剤耐性型で占められた.
    3) 耐性株からの伝達性Rプラスミドの検出率は, 牛由来株が60%, 豚由来株で48%であった.
  • 内田 幸治, 高山 公一, 古谷 徳次郎, 矢野 泰臣
    1990 年 43 巻 1 号 p. 29-32
    発行日: 1990/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1988年1月, 宮崎県の伝染性コリーザワクチン未接種のブロイラー群で, 鼻汁漏出および顔面腫脹を呈する病鶏を認めた. 発生の認められた農場は, 周囲に採卵およびブロイラー農場が点在する養鶏密集地域にあり, 開放鶏舎3棟にそれぞれ1万羽, 計3万羽を飼養していた. 各棟とも50日齢頃より病鶏が散見され, 63日齢までの間に約15%の鶏が発症, 11%の鶏が死亡した. これら病鶏3羽 (63日齢) では, 全例, 気管炎・気嚢炎が認あられ, 鼻腔・眼窩下洞からHaemophilus paragallinarum (Hpg) のA型菌, ならびに気管・気嚢からMycoplasma gallisepticum (MG) が分離された. 血清抗体検査 (35, 49および63日齢時, 各20検体) では, HpgのA型に対する赤血球凝集抑制抗体は63日齢時のみ陽性 (幾何平均6. 2倍) で, MGおよびM. synoviae (MS) に対する凝集抗体は49日齢時より認あられ, 63日齢時, MG・MSとも100%陽性であった. 分離Hpg株を49日齢ブロイラー3羽に経鼻接種したところ, コリーザ症状が再現された.
    以上, わが国のブロイラーにおけるICの発生およびその被害が, マイコプラズマとの混合感染の形で確認された.
  • 村上 隆之, 丸山 慶子, 萩尾 光美
    1990 年 43 巻 1 号 p. 33-36
    発行日: 1990/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    249日齢胎子~183日齢子ウシの57例を用いてウシの静脈管 (DV) の閉鎖について解剖学的に検索した. 249日齢胎子のDVは肝臓の乳頭突起内に太い静脈として位置していた. このDVは臍静脈と門脈の合流部に起始し, 後大静脈に流入していた. DVの起始部には幼若結合組織で構成された薄い輪状のヒダがあり, DVの閉鎖は常にこの起始部に始まり, 後大静脈側へ進行していた. DVの閉鎖時期は個体差が著しかったが, 大多数のDVの起始部は生後2週以内に閉鎖していた
  • 大西 克彦, 大久保 孝明, 岩佐 隆範, 石野 清之, 門田 耕一
    1990 年 43 巻 1 号 p. 37-41
    発行日: 1990/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    6カ月齢, ホルスタイン種雌牛の小脳下部から小脳脚にかけてみいだされた母指頭大の腫瘍を組織学的, 免疫組織化学的に検討した. 腫瘍組織は, 著しい多形性と多数の核分裂像を示す腫瘍細胞からなり, 一部に肥絆型星状膠細胞に類似した細胞が認められた. 腫瘍組織の一部は壊死に陥り, 血管および膠原線維の増生もみられた
    腫瘍細胞はときにグリア細線維性酸性蛋白 (GFAP) 陽性を示したが, 多くの細胞はS-100蛋白のα鎖およびβ鎖陽性であった.神経特異性エノラーゼ (NSE) は少数の細胞で陽性を示した.
    以上のような所見から本症例は膠芽細胞腫と診断され, 他の神経系原発腫瘍と比較して議論された.
  • 南 毅生, 渡辺 俊文, 石川 義広, 若尾 義人, 武藤 眞, 鈴木 立雄, 高橋 貢
    1990 年 43 巻 1 号 p. 43-47
    発行日: 1990/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    心雑音と軽度の呼吸困難を主訴とした3ヵ月齢, 雌のウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア (症例1) と, 心雑音を主訴とした3ヵ月齢, 雄のヨークシャ・テリア (症例2) について心疾患を疑い諸検査を行った. 初診時の臨床症状, X線検査, 心電図検査, 超音波検査により症例1は肺動脈狭窄症 (PS), 症例2は大動脈狭窄症 (AS) と診断した. その後, 症例1では生後21ヵ月, 症例2では生後16カ月まで初診時より数ヵ月ごとに観察を行った.
    心雑音と軽度の呼吸困難を主訴とした3ヵ月齢, 雌のウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア (症例1) と, 心雑音を主訴とした3ヵ月齢, 雄のヨークシャ・テリア (症例2) について心疾患を疑い諸検査を行った. 初診時の臨床症状, X線検査, 心電図検査, 超音波検査により症例1は肺動脈狭窄症 (PS), 症例2は大動脈狭窄症 (AS) と診断した. その後, 症例1では生後21ヵ月, 症例2では生後16カ月まで初診時より数ヵ月ごとに観察を行った
  • 南 哲郎
    1990 年 43 巻 1 号 p. 49-55
    発行日: 1990/01/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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