日本獣医師会雑誌
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43 巻, 2 号
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  • 永幡 肇
    1990 年 43 巻 2 号 p. 71-74
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 間 弘子
    1990 年 43 巻 2 号 p. 77-81
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    競走馬の骨折の発生機序解明の手がかりとして, 馬の腕節の構造および運動様式の解剖学的特徴を検討した. すなわち, 0日~78ヵ月齢のサラブレッド種33例から得た51肢の腕節について骨格靱帯標本を作成し, 腕節の可動範囲, 腕節構成骨の運動様式ならびに構成骨関節軟骨面の大きさを計測した. 腕節の可動範囲は, 生後13ヵ月齢以降安定し147.17±8.82度であり, 最大屈曲位では橈骨手根間関節が約79度, 手根間関節が73度開くばかりでなく, 構成骨の相対する関節面の大きさにも大小があった. これらの成績から腕節構成骨の各関節面は一様に接触しているのではなく, とくに屈曲位ではスベリ現象も加わる可能性もある. したがって, 腕節においては, 屈曲位から伸展位への移動に際して, その構成骨の位置を復元するたあの強い整復力が作用すると考えられ, これが腕節の特徴的な骨折像を表現する理由であると推測された.
  • 加藤 真, 森好 政晴, 中尾 敏彦, 河田 啓一郎
    1990 年 43 巻 2 号 p. 83-87
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    2%ポビドンヨード溶液 (PVP-1) 100ml子宮内注入が, 豚の分娩後の子宮修復と離乳後の繁殖成績の向上に有効であるかどうかを明らかにするために, 分娩後8日以内の繁殖雌豚142頭を無作為にPVP-1処置群69頭と無処置対照群73頭の2群に区分して試験を行った.
    分娩後, 初回検査時から1週間間隔で合計3回行った検査で, 膣内膿汁存在率, 外子宮口付近のスワブ検査による細菌検出率および検出細菌数は, 処置群において有意に減少した (p<0.05).
    離乳後, 発情回帰日数は処置群で5.9±2.9日 (平均±標準偏差), 対照群で7.6±4.8日と処置群において有意に短かった (p<0.05). しかし, 受胎率, 分娩率および産子数については, 両群間に有意差はなかった.
    以上の結果から, 分娩後早期の子宮内PVP-1注入は, 子宮修復の促進と離乳後の発情回帰遅延の防止に有効であることが示唆された.
  • 鈴木 馨, 金重 辰雄, 山崎 英世, 飯塚 三喜
    1990 年 43 巻 2 号 p. 89-91
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    大腿骨骨折整復術における手技の簡略化と所要時間の短縮, さらに早期の機能回復を目的として, 材質, 形態を工夫した髄内ピンを考案し, 猫の大腿骨骨幹中央部の骨折治療に使用した. 髄内ピン は軽量かっ堅牢なチタンを材料とし, 固定用外筒の移動により中央部で折り曲げることができる構造になっている. そのため, 骨折片への髄内ピンの挿入, 整復が容易で手術時間を短縮でき, また軽量であるため早期の機能回復が可能であった.
  • 田口 清, 廣田 和久, 伊藤 純一, 石田 修, 高橋 英世, 田中 実
    1990 年 43 巻 2 号 p. 93-97
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    第四異変位が多発した7軒の農家 (3件の高泌乳農家を含む) の飼料給与について調査した. これらの農家では乾乳後期のDM, TDN, CPの充足率が低下していて, とくに高泌乳農家ではCPの不足が泌乳後期から継続し, その他の農家では泌乳初期まで続いていた.
    これらの農家の合計18頭の乾乳牛のメタボリックプロファイルテストでは, 血糖ヘマトクリット, BUN, 総蛋白, アルブミンおよびコレステロールのエステル比の低下と, GOTの増加が有意に認められた。
    第四異変位の栄養学的要因は, 低栄養充足状態と搾乳用飼料への変換の重複することによると考えられた.
  • 高橋 英二, 一条 茂, 納 敏, 星野 順彦, 山口 啓郎
    1990 年 43 巻 2 号 p. 99-103
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    子牛白筋症が発生した牛舎の同居子牛25頭と同居母牛26頭の血液と飼料中のトコフェロール (以下, Toc) とセレニウム (以下, Se) を中心に検討を行なった.
    血清CPKは同居子牛の64%, 同居母牛の27%に活性値の異常増加がみられた. 血清Toc値では同居子牛の12%, 同居母牛の42%が欠乏値 (子牛70μg/100ml以下, 母牛150μg/100ml以下) を示し, 血清Se値では同居子牛の全例と同居母牛の92%が欠乏値 (35ppb以下), 血液グルタチオンペルオキシダーゼ (以下, GSH-Px) 活性は全例が低値 (30eu以下) であった. また, 血清Se値と血液GSH-Px活性には強い相関 (r=0.81, p<0.01) が認められ.
    飼料のα-Tocは3mg/100g DM以下の低含量, Seは50ppb DM以下の欠乏値が多数を占めた. また, 飼料のSe含量と同居母牛の血清Se値には強い相関 (r-0.87, p<0.01) が認められた
    以上の成績から, 子牛白筋症の発生牛舎では, 同居牛の大多数にTocとSeの摂取不足によるSubclinicalな骨格筋の機能障害が存在することが示唆された
  • 奥田 敏男, 加藤 昌克, 熊本 貴博
    1990 年 43 巻 2 号 p. 105-110
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    昭和61年9月から62年11月にかけ, 北海道網走支庁管内の大規模一貫経営のN養豚場の食肉処理場出荷豚に膝関節炎が急増した. 本病豚の病巣由来材料からMycoplasma hyosynoviae (Mhs) が分離され, 本症は本Mycoplasma感染による関節炎と診断された。本分離株および他養豚場由来のMhsについてin vitro薬剤感受性を試験したところ, チアムリン, タイロシン, リンコマイシンに対し高感受性を示した.N養豚場における防疫対策として飼養環境の改善に加え, タイロシンの飼料添加による長期投与を実施したところ, 発症率は低下し, また処理場出荷までの期間を7日間短縮することができた.間接血球凝集反応により管内養豚場についてMhs抗体の調査を実施したところ, 昭和57年10月に採材した血清では36養豚場中3養豚場 (8.3%), 昭和61年10月の材料では39養豚場中17養豚場 (43.6%) が陽性で, とくにN養豚場周辺に抗体陽性の養豚場が集中していた.昭和63年5月, 膝関節炎の発生した8養豚場の計29頭を検索したところ, 関節からのMhsの分離率は10.3%で, また病理組織学的検索にMycoplasma感染の関与を疑われた関節炎の発生率は62.1%であった
  • 柴田 勲, 深見 直, 榊 馨, 古屋 美人, 伊藤 尚志, 伊藤 郷健, 土屋 守
    1990 年 43 巻 2 号 p. 111-114
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    オーエスキー病 (AD) ウイルス抗体を検出するためのラテックス凝集反応 (LA) キットの有用性について, 中和試験 (NT) と比較検討した
    野外豚血清1, 659検体を用いたLAとNTの検査結果をGERSTMANらの算定式にあてはめた場合, NTに対するLAの感度は97.7%, 特異性は97.6%となり, また両者の判定結果の一致率は97.6%であった.3株のADウイルスを用いた豚実験感染試験では, LAはNTより抗体検出時期が早く, 感染後1週目から抗体を検出した.LAが感染早期にIgM抗体を検出していることが, 抗体のHPLC分画により確認された
    以上の成績から, LAがADの血清学的診断法として簡便, 迅速であり, 感度および特異性も高いことから, 野外のAD感染豚の摘発に極めて有用であることが判明した.
  • 岡田 啓司, 佐藤 繁, 鈴木 利行, 金田 義宏
    1990 年 43 巻 2 号 p. 115-117
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    乳牛の血液の保存条件とプロジェステロン (P) 濃度の関係を明らかにする目的で, 血液の血漿分離までの保存温度と時間, および血液に窒化ナトリウム (NaN3) を添加した場合のP濃度に対する影響を検討した
    妊娠中期のホルスタイン種経産牛9頭から採取した血液を, 採取後0.5時間から48時間まで4℃ および20℃ に保存した後, 血漿を分離した.血漿中のP濃度の測定は, 市販のEIAキットを用いて行なった.血漿中のP濃度は, 採血後0.5時間に7.6±3.2 (Mean±SD) ng/mlであったが, 採血後2時間には, 4℃ 保存で6.1±2.4ng/ml, 20℃ 保存で5.6±2.4ng/mlに低下した. その後4℃ では48時間まで著変はみられなかったが, 20℃ で6時間に4.0±1.9ng/ml, 24時間には2.1±1.4ng/mlの値に急激に低下した.NaN3 (5mg/ml) を添加した血液の血漿中P濃度は, 採血後0.5時間には5.6±2.1ng/mlと, 無添加血液のそれに比べて低い値で, 4℃ 保存では採血後48時間までほとんど変化がみられなかったが, 20℃ 保存では4時間以降に約4.5ng/mlの値に低下した.
    以上のことから, 血漿中のP測定を目的として採取した血液は, ただちに氷冷し, 短時間内に血漿分離を行なう必要があると考えられた. NaN3添加の臨床応用については, 今後さらに検討する必要があると考えられた.
  • 萩尾 光美, 若尾 義人, 戸尾 祺明彦
    1990 年 43 巻 2 号 p. 119-129
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 高瀬 七郎
    1990 年 43 巻 2 号 p. 135-136
    発行日: 1990/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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