日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
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43 巻, 3 号
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  • 小野 浩臣
    1990 年43 巻3 号 p. 151-167
    発行日: 1990/03/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 矢島 俊男, 土屋 亮, 中瀬 安博, 山田 隆紹, 野村 靖夫, 小林 好作
    1990 年43 巻3 号 p. 169-173
    発行日: 1990/03/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    2mg/kgの除草剤パラコート (PQ) を皮下注射した3頭のアカゲザルで気管支肺胞洗浄を行い, 細胞を回収して観察した. PQ投与後, 長期間生存したサルは1頭のみであったが, この個体では肺胞マクロファージ (PAM) と好中球が増加し, PAMには活性化を示唆する形態変化が認あられた.
  • 加藤 康宏, 山本 弘武
    1990 年43 巻3 号 p. 175-180
    発行日: 1990/03/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    これまで減少傾向にあった第二胃原発性の創傷性疾患が, 予防処置をとっているにもかかわらず昭和62年に再び増加した. その原因を追求し予防法を再考するため, 昭和61年1月から62年12月までの期間にカウサッカー処置を行った疾病乳用牛193頭 (昭和61年), および194頭 (昭和62年) の金属異物について調査した. また, 臨床所見上健康な乳用牛62頭の金属異物の有無を調査し検討した. その結果, 疾病牛で金属異物が摘出された牛は2年間とも約80%前後, 健康牛でも82.3%で差がなく高率だった. しかし, 昭和62年に摘出された金属異物は61年のものに比べ有意 (P<0.01) に長さ本数ともに増加していた. このため, 輸入ヘイキューブ以外の飼料からの混入を疑い, 梱包輸入乾草の中から胃内の金属異物と同径の長く直線的な針金を発見した. また, 昭和62年の死廃牛でバーネット8 (以下, P8) が投与されていた8症例を検討したところ, 6症例はP8の長さ8cmより短い針金だったが, 多量の金属異物がP8に吸着していた. そこで, P8の調査・試験を行った. 金属異物の摘出本数は, P8の投与されていた牛はいなかった牛に対し有意 (P<0.01) に多く, 効果は認められた. しかし, 磁力試験では条件 (針金の多量の吸着, P8が2本吸着) により極端な磁力の低下が認められ, 異物の固定が不安定であると推察された.以上のことから, 第二胃原発性創傷性疾患増加の原因は乾草中の針金に起因し, 今後, 危険牛群の早期発見および胃内の金属異物の除去の必要性が示唆された。
  • 野呂 明弘, 糸井 浩, 木暮 幸博, 富田 孝, 板垣 光明, 樋口 明宏, 吉田 晶徳, 尾内 宗次
    1990 年43 巻3 号 p. 181-184
    発行日: 1990/03/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    野外で発症した肝障害牛に対し, 発症前を中心に約1年間の経時的な臨床生化学所見の観察を実施し, 発症後は治療に伴う変化を観察した. 供試牛は肝障害発症時は18ヵ月齢のホルスタイン種乳用育成牛であり, おもな臨床所見は黄疸, タール状下痢, 元気消失等であった. 発症牛の血液所見ではGOT, γ-GTP, ALP活性値とビリルビン濃度は発症時に著しい上昇がみられたが, GOT活性値, ビリルビン濃度は発症直後から急速に減少した. シアル酸濃度は発症後に増加し, 臨床症状が回復するまでその高値が維持した. 発症牛の血清過酸化脂質は発症10カ月前に30nmol/mlと著しい高値がみられたが, 発症8ヵ月前には減少した. また, 対照牛群の血清過酸化脂質は平均値で1~3nmol/mlであり, 観察期間中大きな変動は認あられなかった. 発症牛の血清総脂肪酸組成は対照牛群に比較して, 発症6ヵ月前から発症時にかけてミリスチン酸, パルミチン酸の増加がみられ, ステアリン酸の低下が認められた. これらの結果から, 今回の肝障害牛の症例では血清過酸化脂質, 脂肪酸組成の変動から, 発症時以前に生体内に代謝異常が存在していたことが推察された.
  • 高橋 勇, 吉田 孝治, 本間 義春, 斎藤 江利子
    1990 年43 巻3 号 p. 187-190
    発行日: 1990/03/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    Haemophilus paragallinarum の野外分離株22株と対照株2株の計24株を用いて, 新キノロン系合成抗菌剤のオフロキサシンと既存の15薬剤に対する感受性を比較検討した.
    その結果を, MIC90 (90%の株が発育を阻止される薬剤濃度) の値によって, 感受性が高かった薬剤から順に示せば, 以下のとおりであった.
    本菌は供試薬剤中でオフロキサシン (OFLX) に対して最も高い感受性を示し, MIC90は0.1μg/mlであった. これに次いで本菌が高い感受性を示したのは, チアンフェニコール (TP), オキソリン酸 (OXA), アンピシリン (ABPC), クロラムフェニコール (CP), トリメトプリム (TMP) の5剤で, MIC90は0.39~0.78μg/mlであった. さらに本菌は, ドキシサイクリン (DOXY), オキシテトラサイクリン (OTC), スルファジメトキシンとトリメトプリムの20: 1合剤 (ST) チアムリン (TML), タイロシン (TS) の5剤に対する感受性も比軽的高く, MIC90が1.56~6.25μg/mlであった. また, カナマイシン (KM), スペチノマイシン (SPCM) に対する本菌の感受性は中等度で, MIC90はともに12.5μg/mlであった. 本菌が低感受性を示した薬剤はスルファメトキサゾール (SMX), スルファヂメトキシン (SDMX), ストレプトマイシン (SM) の3剤で, MIC90は100~200μ/mlであった.また, SMで耐性株が7株認められた.
  • 音井 威重, 東城 孝良, 東條 秀徳, 橋本 稔
    1990 年43 巻3 号 p. 193-196
    発行日: 1990/03/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1988年1月から10月にわたり, 子牛に発生した下痢便からのK99保有大腸菌 (以下, K99大腸菌) の分離を試みた. さらに, 分離したK99大腸菌の細菌学的検査および死亡した子牛の腸管内におけるK99抗原の付着状況の観察, ならびに成牛の抗体検査を中心とした疫学的調査を行った. 子牛から採取した下痢便50例から11例のK99大腸菌が分離された. 分離したK99大腸菌の毒素産生能はすべてST陽性, LT陰性で, 0抗原は09が9例, 08が2例であった. 腸管内のK99抗原の付着は空回腸で著明であった. また, 無作為に選んだ92戸, 100頭におけるK99抗体検査で, 4倍以上の抗体価を示した成牛が34頭 (34%) であった. さらに, 発生農家における同居牛のK99抗体価は6から9ヵ月で陽転した.
  • 高瀬 公三, 松尾 和夫, 山元 通孝
    1990 年43 巻3 号 p. 199-201
    発行日: 1990/03/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    鶏腎炎ウイルス (ANV)・AAF7株に対する抗体調査を, 間接蛍光抗体法を用いて行った.血清は, 1988~1989年に全国の34道県で飼育されていたブロイラー84群420例, およびレイヤー133群665例, 合計217群の1, 085例から採血して得た. その結果, ブロイラーでは66群 (78.6%) の199例 (47.4%), またレイヤーでは119群 (89.5%) の366例 (55.0%), すなわち合計185群 (85.3%) の565例 (52.1%) が陽性を示した. 地域別の陽性率には差を認めなかった. 陽性率は100日齢までにほぼピークとなり, 高日齢になるとやや低下した.種鶏群の36群180例中28群 (77.8%), 68例 (37.8%) が陽性であった.
  • 澤嶋 効, 志鷹 秀俊, 澤嶋 裕子, 前出 吉光
    1990 年43 巻3 号 p. 203-206
    発行日: 1990/03/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    10歳の雑種犬が2年間 (1987年8月~1988年6月) に30~60日間隔で, 白血球減少を伴う貧血を繰り返した. 貧血時のヘマトクリット値は30~18%, 白血球数は4,000~1, 400/μl程度で, 同時に発熱や食欲不振を伴っており, X線および超音波検査にて著名な脾腫所見がみられた. 赤血球像は正常であり, 白血球百分比にも変化はみられなかった. 貧血および白血球減少状態は, 抗生物質や副腎皮質ステロイドの投与により, 1~2週間で回復した. 回復時の血液像では多染性赤血球の出現が顕著であった. 摘脾を行ったところ, このような周期的な貧血・白血球減少は消失した. 摘出脾の重量は550gと巨大であったが, 組織学的には諺血とヘモジデリン沈着が見られた以外に著変はみられなかった. 以上の所見から本例は原発性脾機能充進症と診断した.
  • 青木 忍, 山上 哲史, 佐伯 英治, 鷲巣 誠
    1990 年43 巻3 号 p. 207-210
    発行日: 1990/03/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    比較的まれな猫の胃穿孔を経験したので報告する. 症例は雄, 7歳の雑種猫で, レントゲン写真で気腹像が見られたことにより, 胃あるいは腸の穿孔を疑った. 緊急開腹手術を行い, 胃の穿孔部分を切除したが, 翌日再度急性の穿孔を生じ, 再手術を施したものの死の転帰をとった. 2度にわたる手術の際腹腔内から計4隻の活発に運動する回虫が回収された, さらに, 解剖時に胃内より4雙の回虫を検出したが, 腸管内からは1雙も回収されなかった。
    いっぽう, 解剖時の胃壁の穿孔部周囲の病理組織像には炎症反応はほとんど認められず, 急性のストレス性潰瘍を思わせる所見が得られた。
    以上, 本症例は胃壁に生じた急性ストレス性潰瘍に, 回虫類でしばしば認められる小孔に穿入するという特異な行動が加わり, ついには潰瘍から穿孔に及んだ可能性が高いものと考えられた.
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