牛の心内膜線維弾性症の症例を検索した. 症例はホルスタイン種21カ月齢の去勢雄牛で, 聴診により, 第I音と第II音の強盛および左右房室弁口部において著明な収縮期雑音が認められた. 心電心音図検査の結果, T波の著明な増高, P波およびQRS群の軽度の延長がみられ, 漸増漸減型の収縮期雑音が認められた. 超音波断層像では著しい心肥大が認められた.
肉眼的に心臓は著しく肥大し, 右房室心内膜全般にわたり線維性肥厚が認められた. 左右房室弁および腱索において軽度の線維性肥厚が, また左室流出路の心内膜において膜状ないし紐状線維性構造物の付着が認められた. 組織学的に, 左右の房室の心内膜は膠原線維および弾性線維の多層状増殖により肥厚し, 弾性線維は筋間結合組織におよんでいた. また, 中小動脈壁の肥厚が認められた.
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