新生子豚の尿路系尿酸塩結石症の成因を明らかにするため, 冬期の健康な新生子豚28頭と新生虚弱子豚21頭について検査した.
臨床検査では新生虚弱子豚21頭中10頭に黄色下痢がみられた. 剖検では8頭に淡桃色微細顆粒状の結石が腎錐体, 腎乳頭に認められ, 5頭に腎臓の点状出血, 水腫, 肝臓の退色等の異常が認められた. 病理組織学的検査は肝臓, 腎臓, 胸骨髄脾臓について実施した. 結石は尿細管腔内に尿細管を閉ざすことなく認められ, 特殊染色 (Saint-Hilaire法) により結石は尿酸塩結石と確認した. しかし, 尿酸塩結石と病理組織学的異常との関連性は認められなかった.
生化学的検査で新生虚弱子豚は血清アルブミンの低値, GOT, GPT, クレアチニン, BUN, 尿酸, 乳酸, 無機リンの高値がみられ, また生後1週間において血清総蛋白質および肝臓中ウリカーゼの低値が認められた.
以上のことから, 新生虚弱子豚の尿路系尿酸塩結石は肝臓機能の低下, 肝臓中のウリカーゼの低値, アシドーシス, 腎臓機能の低下, 低栄養に伴う体蛋白の異化充進等新生子豚期特有の要因と下痢および寒冷感作等の悪条件が相互に関連し形成されるものと考えられた.
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