日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
44 巻, 9 号
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
  • 井上 理人, 一条 茂, 納 敏, 更科 孝夫
    1991 年44 巻9 号 p. 887-892
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    肥育用乳用雄子牛と乳用雌子牛を発育段階で5期 (1期: 7日齢, II期: 1カ月齢, III期: 3カ月齢, IV期: 6カ月齢, V期: 12カ月齢, VI期: 17~18カ月齢) に分け, 各発育段階での血清のビタミンA, ビタミンE, セレニウム, 各脂質成分値および血液グルタチオンペルオキシダーゼ活性の変化を検討した.
    乳用雄子牛では肥育期 (V~VI期) に血清脂質成分 (総脂質, リン脂質, 総コレステロール, コレステロールエステル, 過酸化脂質) と血清トコフェロール値が乳用雌と比べ有意に増加し, 反対に血清レチノールと赤血球トコフェロール値は明瞭に減少した. また, 血清トコフェロール値と血清脂質成分 (リン脂質, 総コレステロール, 総脂質) 値の間には高い正の相関がみられた.
    乳用雄子牛の肥育期における血清脂質成分の増加は, この時期の体脂肪組織の発達を反映したものであり, この時期における生体利用型の赤血球トコフェロールの減少は生体内トコフェロールが脂肪組織に多量移行しだためと考えられた. なお, 血清セレニウムと血液グルタチオンペルオキシダーゼ活性値は乳用雌子牛のV~VI期に明瞭に減少したが, 原因はこの時期の給与飼料中のセレニウム含量の低下によるものと考えられた.
  • 大和 康夫, 三角 一浩, 服巻 滋之, 園田 要, 猪木 淑郎, 小園 明徳, 岡田 諭, 福沢 慶一, 谷岡 毅
    1991 年44 巻9 号 p. 893-896
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    AO法の圧迫装置を用いた圧迫プレート法で, 生後2週間~ 数カ月齢の子馬9頭の種々の長骨骨折 (肘頭斜骨折4頭, 肘頭破砕骨折1頭, 中手骨横骨折1頭, 中手骨開放骨折1頭, 橈骨開放骨折1頭, 骨近位骨端線解離1頭) に整復手術を行った. 2例の開放骨折では感染のため廃用としたが, 他の7例では軽度の術後感染のみられた例や再手術を行った例もあったが, 術後2~3カ月後にはプレートの除去が行え, 運動機能は早期に回復した. 本手術法の有用性は, 強固な内固定 (圧迫固定) による早期の疼痛緩和で, そのために運動機能の回復が早く, 子馬の長骨骨折に伴う発育の遅延, 関節や腱の拘縮, 対側肢の変形等が防止できた点にあった. レントゲン所見上も仮骨の形成のみられない骨折の一次性治癒が達成された.
  • 高橋 清人, 高橋 直治, 渡辺 妙子, 妹背 醇
    1991 年44 巻9 号 p. 897-900
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    3農場の哺乳豚から分離された大腸菌の腸管毒素産生, 保有線毛, 薬剤感受性および伝達性Rプラスミドを検査した. 供試大腸菌114株中65株が腸管毒素を産生し, その内53株は, K88, K 99あるいは987P線毛を保有していた. 毒素原性大腸菌株すべては供試薬剤のいずれかに対して耐性を示したが, 毒素非産生菌の7株 (14.3%) はいずれの供試薬剤に対しても耐性を示さなかった. 伝達性Rプラスミドの保有は107株中59株 (55.1%) に認められた.5株の毒素原性大腸菌から薬剤耐性が伝達された大腸菌C-600株には腸管毒素の産生が認められた. カナマイシンあるいはアンピシリンに対する耐性と腸管毒素産生が伝達された菌株には, 分子量70あるいは96メガダルトン以上の単独のプラスミドが認められた.
  • 佐藤 則博, 松井 高峯, 中川 迪夫, 村松 康和, 品川 森一, 久保田 学
    1991 年44 巻9 号 p. 901-904
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    コリデール種, 雌, 17カ月齢の羊が1989年9月より2カ月にわたる原因不明の起立困難を呈した. 本例は飼育当初より発育不良がみられ, 剖検時の体格は正常羊の半分程度の大きさであった.
    剖検後の肉眼的観察では, 中枢神経系を含む各臓器.組織に著変は認められなかった.
    組織学的検索の結果, 主に脳幹部神経細胞の空胞変性ならびに神経網の海綿状状態が観察され, スクレーピーと診断された.
    また, Western blottingを用いたSAF蛋白の検索においても陽性所見が得られた.
    臨床的に皮膚病変および掻痒の認められないタイプのスクレーピーは本邦において発生報告がみられず, 今後羊を臨床的ならびに病理学的に検索する際, このような症例の存在を考慮に入れて検索する必要があると思われた.
  • 1991 年44 巻9 号 p. 905-915
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 1991 年44 巻9 号 p. 916-923
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 1991 年44 巻9 号 p. 927
    発行日: 1991年
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 牧村 進, 金城 秀敏, JAYRO AMOS MATOVELO, 小川 博之, 山口 良二, 立山 晉, 山崎 浩二, 松山 公大, 薄井 ...
    1991 年44 巻9 号 p. 928-932
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬のHepatogoon canis (H. canis) 感染症については本邦での発症例は報告されていないが, 1989年10月から1990年9月にかけて宮崎県内で3例が確認された.症例1は雌の5歳のビーグル犬で, 食欲不振, 削痩, 腰部の疼痛, 左の腰角と左前肢の肘の化膿巣が治癒しにくいとのことで来診した. Tetracycline治療を試みたが, 来診後2週目に死 亡した. 症例2は雄の3歳のシェットランドシープドッグで, 食欲不振, 元気消失, 貧血で来診した. Babesn gibsoni感染症と診断しDiminazene diaceturate (ガナゼック) で治療したが, 45日後に再発来院し, その際血液塗抹にガメトサイトを確認した. 本患畜は短い周期で4カ月間に5回も再発をくりかえしたが, Diminazene diaceturateの頻回投与とTetracycline投与によって症状は回復した. 症例3は雄の5カ月齢のビーグルで, 元気消失, 食欲不振, 嘔吐, 黄疸で来診した. レプトスピラ感染症の疑いで補液と抗生物質で治療したが, 来診後4日目に死亡した. これら3例は単球増多症が共通して認められ, いずれもライトギムザ染色の末梢血液塗抹の観察により多形核白血球内にH. canisの典型的なガメトサイト (gametocytes) が確認された. 寄生率は, 症例1, 2, 3でそれぞれ全多形核白血球中10%, 0.8%, 2.2%であった. また, 症例2と3の骨髄と脾臓の細胞中にもシゾント (schizonts) が確認された.症例2で5カ月間の経過観察中血清Creatinine phosphokinase (CPK) 値が高値を持続したことは, 筋肉内のシゾントの持続的刺激に基づくものと推察された. これら3症例は基礎疾患の存在する H.canis感染症と診断した.
  • 木村 透, 大島 誠之助, 飯田 九州男
    1991 年44 巻9 号 p. 933-938
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬の肥満を管理するための食餌は, 理想体重における維持エネルギーの60%量を給与することに基づいて調整されることが推奨されている. 著者らは市販の体重減量用飼料 (減量食) の肥満防止効果を知ることを目的として, 肥満ビーグル犬に給餌し, 適正な給与量と体重の推移を調べた. あわせて, 血液および血液化学検査を行い, その変化も検討した.
    犬の肥満を管理するための食餌は, 理想体重における維持エネルギーの60%量を給与することに基づいて調整されることが推奨されている. 著者らは市販の体重減量用飼料 (減量食) の肥満防止効果を知ることを目的として, 肥満ビーグル犬に給餌し, 適正な給与量と体重の推移を調べた. あわせて, 血液および血液化学検査を行い, その変化も検討した.
    試験開始前の体重は19.44kgであり, 目標体重を15kgとして食餌療法を開始した. 飼料を慣用飼料から減量食に切り換え, 摂取エネルギーを代謝エネルギー (ME) 700kcal/日から約70%量の506kcal/日に, さらに約60%量の440kcal/日に制限した. 3カ月間の経過をもって患犬の体重は4.5kgほど減少し, 目標体重に到達した. その後も減量食を制限給与している限り, 体重は14.5~15.0kgの範囲で維持された. しかし, 摂取カロリーを試験開始前に戻したところ体重は急速に増加しはじめ, もとの体重に復する傾向を示した.
    血液および血液化学検査では試験開始前に異常な成績はみられず, 甲状腺機能も正常であり, 本ビーグル犬は単純性肥満症と診断された. 減量療法中も検査値にほとんど変化は認められなかった. しかし, 肥満の再発と同時に, 赤血球数, ヘモグロビン量および血球容積は低下した. 総コレステロールとβ-リボたんぱくは顕著に増加し, HDL-コレステロールは減少していた. 血清酵素では乳酸脱水素酵素のみ増高していた.
    以上の成績から, 食餌療法における推奨給与カロリー量である “理想体重の維持エネルギー×60%” では, 十分な減量効果が得られない特殊な場合もあることがわかった. その場合, 減量前に摂取していたカロリー量は重要な指標になり得ることもわかった. 減量後の肥満の再発は劇的であり, 体重は急激に増加し, 脂質代謝系も著しい変化を受けることが明らかとなった.摂取カロリーの制限を中止した際に生じたこれらの変状は, 減量後のrebound現象と解された.
  • 1991 年44 巻9 号 p. 942-948
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 板屋 民子, 首藤 栄治, 石原 ひろみ
    1991 年44 巻9 号 p. 951-957
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    Campylobacter jejuni (C. fejuni) とCampylobacter coli (C. coli) を長期保存する目的で, ゼラチン・ディスク法について各種の分散媒を試作し検討したところ, 本法は凍結乾燥保存法より優れていた. とりわけ, 分散媒に3%スキムミルク添加10%シュークロース水溶液5容, L-アスコルビン酸水溶液1容および20%ゼラチン水溶液5容の混合液を用いた場合, 著しい保存効果が認められた. すなわち, ディスク作製直後の生菌数減少は310g/ディスク以内で, 特にC. coliのそれは小さく, llog/ディスク以内であった. 更に, 10℃3週間保存後も生菌が回収され, C. coliにおいては35℃ 3週間保存後も生残していた.
  • 1991 年44 巻9 号 p. 958-963
    発行日: 1991/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
feedback
Top