日本獣医師会雑誌
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45 巻, 2 号
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  • 野呂 明弘, 樋口 克治, 原澤 育代, 石田 豊, 山田 勤, 糸井 浩, 宮前 千史, 小茂田 匡央, 斉藤 友喜, 苫米地 達生
    1992 年45 巻2 号 p. 71-74
    発行日: 1992/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    幼牛の発育と搾乳牛の分娩・泌乳に伴う血漿中脂肪酸組成の変動を調査した. 発育に伴う変動では, 9週齢以前の哺乳牛群においてステアリン酸 (C18) は平均値19.1%と低値を示し, オレイン酸 (C18: 1) は28.8%と高値が認められた. その後, 発育に伴いC18は増加し, C18: 1の減少がみられた. リノール酸 (C18: 2) は2049週齢の牛群は平均値23.9%と他の牛群に比較してやや低値が示された.
    搾乳牛の分娩に伴う変動は, 分娩後に顕著な体重の減少が認められた牛群において分娩8週前にC18: 2は平均値24.3%と低値であり, 分娩2週後まで同様の値で推移したが, 体重の増加した牛群では分娩1週後に一過性にC18: 2の低下がみられたにすぎなかった.
    また, 搾乳牛において血漿脂質と各血漿中脂肪酸組成の関連を観察した結果, C18: 2と血漿総脂質濃度は同様の変動を示した.
  • 富下 義文, 中村 弘, 牧野 淳, 石橋 和樹, 原口 徹朗
    1992 年45 巻2 号 p. 75-78
    発行日: 1992/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1988年11月, 福岡県下の1農場で飼養されていた7-8カ月齢の肥育牛に, 突然, 起立不能, 眼球浸盪, 後弓反張等の神経症状を呈すものが発生し, 2頭が死亡, 1頭が淘汰され, 1頭がチアミン投与により回復した. この回復牛は順調に肥育された.
    組織学的には死廃牛2頭の大脳皮質に広範囲な壊死と髄膜下および血管周囲に脂肪顆粒細胞の浸潤がみられた. 回復牛では大脳後頭葉の皮質に空洞が形成され, 髄膜下や血管周囲にはリポフスチン顆粒細胞の浸潤がみられた.
    死亡牛1頭と廃用牛1頭の肝臓中チアミン含量は0.17, 0.47μg/g (湿重) であり, 回復牛は1.52μg/g (湿重) とほぼ生理値を示したことから, 患畜はチアミン欠乏により発症したことが強く疑われた.
  • 富永 潔, 中澤 宗生
    1992 年45 巻2 号 p. 79-83
    発行日: 1992/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    過去6年間に山口県で発生した牛のPasteurella haemolytica感染症43例について, その病型を調査するとともに分離株61株の血清型を調べ, 病型との関連性を検討した.
    本症の病型は呼吸器症状を主徴とする呼吸器病型 (37例), 呼吸器症状を示さず出生直後から衰弱し主として生後数日で死亡する虚弱子牛型 (3例) および臨床症状を示すことなく急死する急死型 (3例) に分けられた. しかし, 病型にかかわらずほぼ全例で病理組織学的に肺炎像が認められ, これらの肺から本菌が多数分離されたことから, 感染の主場は肺であろうと推測された. 分離株の血清型は呼吸器病型, および急死型では1型がそれぞれ40株中34株 (85%) および6株中4株 (66.7%) と大部分を占めた. しかし, 虚弱子牛型では1型は全く検出されず, 1 5株すべて14型と15型であった. このように本症の病型と血清型の間に関連性が認められた.
  • 野呂 明弘, 樋口 克治, 石田 豊, 中島 信明, 斉藤 友喜, 苫米 地達生
    1992 年45 巻2 号 p. 84-88
    発行日: 1992/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    同一農家において乳房炎罹患牛 (症例No.1, 2, 3) と対照牛群の血清脂質, α-トコフェロール (α-Toc), セレニウム (Se) 濃度および関連酵素の動態を乾乳期から泌乳期にかけて観察した.症例No.1, 2の血清α-Toc濃度は対照牛群に比較して乾乳期に低値がみられ, 特にその傾向は症例No.2で顕著に認められた.
    血清Se濃度は症例No.1の乾乳期に低値がみられ, 血液グルタチオンペルオキシダーゼ活性の減少も認あられた血清SOD活性は対照牛群と比較して症例No.1, 2, 3ともに観察期間中活性の減少が認められたが, SODの構成微量元素である血清銅, 亜鉛濃度は乳房炎罹患牛と対照牛群との間に差はみられなかった.
    また, 症例No.1, 2では血清総胆汁酸濃度は大きな差はみられなかったが, 乾乳期での血清総コレステロール濃度の低値, 血清リン脂質/総コレステロール比の高値が示された.
    これらのことから, 症例No.1, 2は乾乳期での採食量減少等から血清α-Toc, Se濃度が低値となり, 乳腺細胞膜における膜安定化を損なう誘因となったものと考えられた.
  • 1992 年45 巻2 号 p. 89-103
    発行日: 1992/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 竹村 直行, 小山 秀一, 左向 敏紀, 本好 茂一
    1992 年45 巻2 号 p. 106-108
    発行日: 1992/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    心房細動を併発した右心不全犬における血漿中の心房性ナトリウム利尿ペプチド (ANP) の濃度および分子型について検討した. 血漿中ANP濃度は119.4±40.3pg/ml (n=5) で, 健常犬 (43.5±1.86pg/ml, n=20) と比較して有意に高値を示した (p<0.05). また, 血漿中ANPの分子型は健常犬で認められるα-ANP (MW3,000) に加えて, 高分子型であるβ-ANP (MW6,000) やγ-ANP (MW13,000) が検出された.
  • 久保 正法
    1992 年45 巻2 号 p. 109-112
    発行日: 1992/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    2.5カ月齢の雌犬の皮膚に乳頭腫がみられた. 組織的には有棘細胞が腫瘍性に増殖し, 毛細血管に富む結合織によって樹枝状に分画されていた. 有棘細胞は水腫性に膨化したり, 空胞を形成していた. クロマチンは核の辺縁により核内は淡明化し, 時に封入体を示唆するように好塩基性均一に染まっていた. 電顕的には有棘層と顆粒層の細胞の主として核内に約42nmのウイルス粒子が多数観察された. 時に変性した有棘細胞の細胞質内にもみられた.
  • 1992 年45 巻2 号 p. 113-118
    発行日: 1992/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 敬子, 中村 佳苗, 高橋 晃一, 関 直樹
    1992 年45 巻2 号 p. 120-124
    発行日: 1992/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1989年7月から1990年7月の間に北海道産牛5, 204頭の食道を検査し, 11支庁で生産された433頭に食道虫の寄生を認めた.
    形態学的検討の結果, 次の形態的特徴ならびに測定値から本種をGongylonema pulchrumと同定した.
    体前部の表面に縦走するクチクラの疣状突起物がある, 尾翼は左右非対称で, 肛門前方に5-7対, 同後方に5-6対の有柄乳頭を認める, 交接刺は左右の長さが異なる, 虫卵は卵殻が厚く, 産出時に幼虫を容れている. 感染率は9月と2月に高く, 12月と5月に低く, このことは中間宿主である糞食性コガネムシ類の春と秋の牧野への出現と密接な関係があるものと推測された.北海道名地の牛から成虫が確認されていることから, 本寄生虫は北海道に定着しているものと考えられた.
  • 1992 年45 巻2 号 p. 125-129
    発行日: 1992/02/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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