日本獣医師会雑誌
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45 巻, 4 号
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  • 田谷 一善
    1992 年 45 巻 4 号 p. 239-246
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 大池 三千男, 一条 茂, 納 敏, 更科 孝夫
    1992 年 45 巻 4 号 p. 247-252
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    子馬白筋症の胎子期における発生を知るため, 北海道日高地方の流・早産を起した軽種馬をI群 (E・SE剤非投与群) 16頭, II群 (E・SE剤投与群) 3頭とその流・早産胎子のほか, III群 (対照) として十勝地方の重種馬20頭とその死亡馬3頭についての血清, 骨格筋および臓器のセレニウム (Se), トコフエロール (Toc) 値ならびに骨格筋変化について検討した.
    I群の流・早産胎子 (8~10.5カ月胎齢) の16頭中4頭に骨格筋の変性がみられたが, 他の群では異常が認められなかった. また, II群とIII群に比べ, I群の母馬では血清Se値, 血液グルタチオンペルオキシダーゼ (GSH-Px) 活性の低下が明瞭であった.
    胎子の臓器Toc含量ではI, II群がIII群に比べ低く, 特に肝臓, 副腎でそれが明瞭であった. また, 臓器SeはI群がII, III群に比べて低含量で, 特に肝臓, 腎臓での低下が明瞭であった. I, II群の母馬への給与乾草ではα-TocとSe含量の低下が認められたが, III群に給与された配合飼料ではSe含量が高かった.
    以上の結果から, TocとSeの欠乏に伴う白筋症 (栄養性ミオパシー) は馬の胎子期から発生がみられることが示唆された.
  • 竹島 由実子, 永井 勝, 新田 正憲
    1992 年 45 巻 4 号 p. 253-256
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1989年2月, 1養豚場で子豚の血液凝固不全症が高床豚舎で発生し, 血液検査および治療的診断によりビタミンK (VK) の欠乏によると推察された.この発生要因として日齢, 床構造, 飼料が疑われたため, これらの各項目について試験を行い, 血液のプロトロンビン活性 (PT), トロンボテスト活性 (TT), ヘパプラスチン活性 (HT), Protein Induced by VK Absence or Antagonist (PIVKA-II) の変動を観察した.
    日齢の変動では35日齢でVK無添加飼料に切替え後, 各活性が低下し始め, 高床舎移動後の64日齢で最低を示したが88日齢では再び上昇した.床構造の相違では, 高床舎で活性低下を認め各活性の最低時にはPIVKA-IIが8μg/mlと高値を示したが, 平床舎では活性低下を認めなかった.また, 飼料中へのVK無添加区では活性低下を認め各活性の最低時はPIVKA-IIが8μg/mlと高値を示した.いっぽう, VK添加区では活性低下を認めなかった.
    以上の成績から本症の発生は高床構造と因果関係が深く, 高床舎でVK無添加飼料を給与されている子豚はVK欠乏症を招きやすいことが示唆された.
  • 1992 年 45 巻 4 号 p. 257-260
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 高橋 拓男, 山中 盛正, 木村 善洋, 安田 博美, 国分 輝秋, 佐藤 享二, 平原 正
    1992 年 45 巻 4 号 p. 262-268
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    猫汎白血球減少症ウイルス (FPLV) と猫ウイルス性鼻気管炎ウイルス (FVRV) および猫カリシウイルス (FCV) の3種混合不活化ワクチンを開発する目的で, 各ウイルス抗原の猫に対する免疫原性を調べた結果, FPLV, FCVでは各ウイルス液を単にホルマリンで不活化した抗原よりも, それをさらに濃縮することにより高力価の抗体産生が認められた.いっぽう, FVRVでは感染細胞を可溶化し, それにオイルアジュバントを加えた抗原で, 最も高い抗体応答が認められた.したがって, FPLVとFCVは濃縮不活化抗原, FVRVは可溶化不活化抗原の3者を混合して凍結乾燥し, これにオイルアジュバントを70%含有する溶解用液で溶解して使用する猫3種混合不活化ワクチン (F3V・OE) を開発した.
    3-5カ月齢の猫にF3V・OEを3週間隔で2回注射後, 6カ月後にFPLV, FVRVおよびFCVの強毒ウイルスで攻撃試験を行ったところ, ほぼ無症状で耐過した.
    3-5カ月齢の猫にF3V・OEを1または3規定量, 3週間隔で2回注射後, 1週目から3週間隔で経日的に15週目まで剖検し, 注射局所の病理学的な観察を行った.観察期間中試験猫は臨床的に全く異常は認められず, 注射局所所見は3規定量注射群において1週目に軽い腫脹を認めたが, 3週以後は消失した.1規定量注射群では, 腫脹や出血などの肉眼的所見ならびに筋肉の変性や壊死などの組織学的な変化は認められなかったが, オイルシスト形成, リンパ系細胞の浸潤, 集簇は, 9週目まで認められ12週目以後は認められなかった.
    以上の成績から, F3V・OEは猫に対して有効性および安全性に優れるワクチンであることが示唆された.
  • 1992 年 45 巻 4 号 p. 269-272
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 吉一, 大谷 勝実, 安孫子 千恵子
    1992 年 45 巻 4 号 p. 274-276
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    心内膜炎を呈する牛1頭を病理学的および細菌学的に検査した. 心臓の右房室弁に腫瘤が形成されていた. 肺は間質の水腫を呈し, 肝臓は黄褐色で腫大していた.
    病理組織学的には, 心臓の右房室弁の腫瘤は弁膜表面に形成された血栓であった. 肺の小葉間は水腫を呈し, 肺胞壁の肥厚が認あられた. 肝臓は脂肪変性を呈し, 肝細胞の壊死が認められた.
    細菌学的検査では, 心内膜炎の病巣部から好気性, 円形, 白色, 光沢のあるコロニーが純粋に分離され, その生化学的性状からMoraxella bovisと同定された.
    以上の結果から, 本症例はM. bovisの感染による心内膜炎と診断され, きわめてまれな症例と考えられた.
  • 1992 年 45 巻 4 号 p. 277-281
    発行日: 1992/04/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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