1987年4月から食鳥検査制度導入後の1992年7月にかけて, 江別市内の2つの大型小売店AおよびBから購入した調理用なま鶏肉443検体について細菌学的調査を行った. B店由来検体の一般生菌数 (平均値) は, 1987, 1990年にはそれぞれ7.1×10
6CFU/g (61検体), 2.0×10
6CFU/g (10検体) で, 大腸菌群数 (平均値) はそれぞれ5.0×105CFU/g, 5.2×104CFU/gであった. 1992年には, 一般生菌数 (平均値) は4.7×10
3CFU/g (90検体), 大腸菌群数 (平均値) は1.6×10
2CFU/gであり, このような汚染細菌数の減少傾向は, A店由来検体でも同様に認められた. またB店の検体について行ったサルモネラ検出率は1987年に21/61 (34%), 1990年3~8月に8/20 (40%), 1990年10月~1991年7月に14/52 (27%), 1992年に7/90 (8%) であった. これに対し, A店では1992年の検査でも有意な低下は見られなかった.
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