1992年12月-1993年8月に, 宮崎県内の1産取り肥育農家2戸において, 頸部腫脹をともなう死産子牛12頭が発生し, 他の子牛24頭にも頸部腫脹が認あられた. 調べた死産子牛3例の甲状腺の重さはそれぞれ250g, 360g, 420gであった. 組織学的に腺細胞は丈が高く乳頭状に増殖し, 腺腔内には脱落上皮細胞が充満し, コロイドは認められなかった. 血清脂質およびT4については, 同農場の成牛および頸部腫脹子牛とも著明な異常を認めなかったが, T3は成牛では正常値に比べて高く, 子牛では低かった. 死産子牛の甲状腺ヨード量 (5.9ppm/DM) と飼料中ヨード量 (0.3ppm/DM) は低値であった. 以上から, 今回の甲状腺腫例は原発性ヨード欠乏によると考えられた.
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