大網右腹壁固定術を施した第四胃変位牛40例について, その予後と肝臓脂肪沈着の関係を検討した. 予後不良牛6例では全例, 肝臓脂肪沈着が重度であったが, 回復牛34例の肝臓脂肪沈着は, 重度11例, 中等度7例, 軽度8例, 正常5例, その他3例であった. 予後不良牛は回復牛に比べて初診時の症状が重く, ヘマトクリット値, ALP活性が回復牛の脂肪沈着重度例に比べて高かった. さらに, 脂肪沈着中等度以下の回復例に比べると, 予後不良牛のヘマトクリット値, 総ビリルビン値, GOT, LDH, ALP活性はいずれも高く, 尿中ケトン体の濃度と陽性率も高かった. 以上の成績から, 第四胃変位牛では, ヘマトクリット値, ALP活性および肝臓脂肪沈着の程度が予後の指標になると思われた.
抄録全体を表示