97農場のバルク乳および12農場の搾乳牛221頭の生乳から
Staphylococcus aureusの分離を行ったところ, 直接培養により12農場のバルク乳 (12.4%) から, 増菌培養により20農場 (20.6%) から本菌が分離された. 個体乳検査では, バルク乳から分離された5農場中4農場と分離されなかった7農場中2農場で, 20頭 (9.0%) から本菌が分離された. 分離株8株は,
S. aureusエンテロトキシン (SE) を産生し, SE型別は, SEA3株, SEB4株, SEA・SEB1株であった. 以上の成績から, 農場毎のバルク乳からの
S. aureus分離により牛群の保菌状況を推察できることが示唆された.
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