日本獣医師会雑誌
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51 巻, 6 号
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  • 中山 卓也, 小倉 裕司, 田原 和彦, 池内 俊久, 富田 啓介, 香川 裕一, 亀山 衛, 山崎 宗延, 吉田 和生
    1998 年51 巻6 号 p. 295-299
    発行日: 1998/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1986~1995年に兵庫県下で発生した牛異常産例についてアカバネウイルスおよびアイノウイルスの分離と抗体調査を行った. アカバネウイルスの流行は1986, 1987, 1990, 1991および1994年に県の南部および中部でみられ, 1994年には流行地域で水無脳症をともなう14頭の病例が発生した. アイノウイルスの流行は1994年を除き毎年みられ, 1995年には2例のおとり牛の血液からウイルスが分離された. 流行地域では水無脳症, 小脳形成不全および脊柱弯曲をともなう異常産発生がみられ, 初乳未摂取異常子牛が抗アイノウイルス抗体のみを保有していた.
  • 宮村 和典
    1998 年51 巻6 号 p. 300-302
    発行日: 1998/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    市販急速凝集反応 (RA) 用抗原を用いたゲル内拡散沈降反応 (GDP) により, 採卵鶏 (120~582日齢) のMycoplasma synoviae (MS) 抗体の検出を試みた. 抗MS免疫鶏血清とRA用抗原との間に出現する沈降線と融合する沈降線は各日齢鶏の血清で出現したが, RAとGDPの双方が陽性を示した例は120日齢群 (16羽) では1例, 190日齢群 (20羽) で15例, 405日齢群 (20羽) で14例, 582日齢群 (20羽) では13例であった. RA, GDPともに陰性の例は120日齢群で0例, 他群では1~2例であった. 120日齢群を除き, RA疑陽性を示した血清のGDP陽性率は50~70%であった. 以上の成績から, MS感染初期には, GDPの抗体検出感度はRAに比べて低いが, 感染後の経過が長い例ではGDPの感度が上昇することが示唆された.
  • 安田 宣紘, 石上 紀明, 三好 宣彰, 清水 孜
    1998 年51 巻6 号 p. 303-306
    発行日: 1998/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    鹿児島県中之島で放牧されているトカラ馬25頭中13頭が1994年7~9月に死亡した. 死亡例の盲腸・結腸に小線虫が多数認められ, 生存馬の糞便から線虫卵が多数検出された. 検出された寄生虫はすべて小円虫類に属し, 3属9種に分類された. 糞便1g中の虫卵数 (EPG) および牧草付着感染子虫数と気候との関連性について検討したところ, EPGおよび感染子虫は気温の上昇とともに増加したが, 降雨量とは直接の関連性はみられなかった.
  • 亘 敏広, 辻本 元, 小野 憲一郎, 長谷川 篤彦
    1998 年51 巻6 号 p. 309-312
    発行日: 1998/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    治療により血小板数が200×103/μl以上に維持されている特発性血小板減少性紫斑病 (ITP) 犬5例について臨床症状, 止血スクリーニング検査およびアデノシン二リン酸 (ADP) に対する血小板凝集能を検討した. 全例とも止血スクリーニング検査では異常は認められなかったが, 5例中3例で採血後の皮下出血, 止血遅延などがみられ, 4例においてはADPに対する血小板凝集能の明らかな低下が認められた. 以上から, ITP患犬の止血異常持続例は, 血小板凝集能低下によることが示唆された.
  • 藤田 桂一, 酒井 健夫, 戸野倉 雅美, 長屋 美千代, 田村 一朗, 田村 真人, 岡村 優, 安田 真知子, 鯉江 洋, 山村 穂積
    1998 年51 巻6 号 p. 313-316
    発行日: 1998/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    頻回の嘔吐と下痢を主訴とした猫 (雄, 11カ月齢) の陰茎先端にうっ血を認め, 血液化学検査でBUN, Cre, T-Bil, ASTおよびALTの上昇, 尿検査では重度の潜血がみられた. 腹部X線検査および静脈性尿路造影検査によって尿道断裂と診断, 開腹して尿道断裂部にspatulated end-to-end吻合法の変法を応用したところ, 症状は改善されて予後良好であった.
  • 新山 雅美, 三好 健二郎, 内田 英二
    1998 年51 巻6 号 p. 317-319
    発行日: 1998/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬の眼および鼻粘膜に対する冬期道路の安全走行確保のため繁用される尿素系路面凍結防止剤の急性刺激作用を検討した. 犬10頭 (雑種9頭およびビーグル犬1頭, 4~5歳) に市販防止剤 (尿素99.3%含有顆粒) 10%(w/v) 溶液を1回点眼すると, 全例で軽度の過剰瞬目がみられたが, 40秒以内に消失した. 30%(w/v) 溶液の1回点眼では, 10%溶液よりやや強い過剰瞬目が全例でみられたが, 150秒以内に消失し, 1例では軽度の涙漏が認められた. 角膜の損傷は観察されなかったが, 軽度の開口動作が認められ, 苦みへの反応と思われた. 点鼻では, いずれの濃度でも特記すべき徴候はなかった. 30%溶液を15分間隔で5回点眼あるいは点鼻投与した場合にも, 1回投与時の反応は反復されたが, 症状の増強や角膜障害は認められなかった.
  • 長岡 宏美, 杉枝 正明, 秋山 眞人, 仁科 徳啓, 赤羽 荘資, 山本 茂貴
    1998 年51 巻6 号 p. 323-325
    発行日: 1998/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    静岡県内の犬および猫 (捕獲および患者宅飼育) の血清についてCoxiella burnetii Nine Mile II相菌抗原に対する抗体を間接蛍光抗体 (IF) 法により調べたところ, 捕獲犬81例中8例 (9.9%), 捕獲猫105例中7例 (6.7%), 患者宅飼育の犬および猫の8例全例が陽性であった. 抗体陽性の犬および猫の血清と脾臓をサイクロフォスファミド処理マウス腹腔内に接種したところ, 捕獲猫7例中2例, 患者宅飼育の犬および猫の全例の血清または脾臓からC. burnetiiが分離された.
  • 今こそ獣医師の社会的使命を考えよう
    長辻 弘一
    1998 年51 巻6 号 p. 328-329
    発行日: 1998/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 米国における1996年の狂犬病調査 (その1)
    John W. Krebs, Jean S. Smith, Charles E. Rupprecht, James E. Childs
    1998 年51 巻6 号 p. 334-337
    発行日: 1998/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1996年には, 49州, コロンビア特別区, および自治領プエルトリコから疾病管理予防センターに対し動物の狂犬病症例7, 124件, 人間の狂犬病症例4件の報告が行われた.全症例のうち, 92%近く (6, 550件) が野生動物で, 8%(574件) が家畜であった.報告された症例の総数は1995年の7, 881件から9.6%減少した.この減少は大部分, アライグマの狂犬病報告症例の減少によるものであるが, 大部分の動物グループに症例減がみられている.犬変異株に起因するテキサス州中西部におけるキツネの狂犬病とテキサス州南部における犬とコヨーテの狂犬病の別個の同種動物間流行に関連する症例数は減少をみせている.テキサス州の1996年の症例報告は1995年に比較して, キツネの狂犬病が56.2%減 (60件), 犬の狂犬病が72.7%減 (15件), およびコヨーテの狂犬病が76.3%減 (19件) である.全国のコウモリの狂犬病の件数 (741件) は5.8%減少したが, 陸続きの48州中46州で報告されている.狂犬病ウイルスのアライグマ変異株の地域的流行がみられる4つの東部沿岸諸州では症例報告総数が大幅に増加した.メイン州 (29.7%, 101件から131件), メリーランド州 (44.2%, 441件から636件), ノースカロライナ州 (59.0%, 466件から741件), およびヴァージニア州 (33.3%, 459件から612件).この他, フロリダ州 (6.4%, 251件から267件) とジョージア州 (3.1%, 294件から303件) でも増加が報告されている.家畜の中で狂犬病症例の報告が最も多い動物は引き続き猫であった.家畜の症例数は, 猫が266件 (7.6%), 牛が131件 (3.7%), および犬が111件 (24.0%) と減少している.1996年には31州とコロンビア特別区で動物の狂犬病の減少が報告された.1995年に減少が報告されていたのは, 18州と自治領プエルトリコであった.1996年に狂犬病の症例報告がなかったのはハワイ州だけである.人間について報告された狂犬病症例のうち2件は米国内でコウモリに関連した狂犬病ウイルス変異株に感染したものであり, 残りの2件は米国外で感染したもので, 犬に関連する変異株によるものと同定されている.
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