日本獣医師会雑誌
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52 巻, 10 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 乳牛と肉牛の分娩後の繁殖向上対策
    J.F. Roche, M.G. Diskin
    1999 年 52 巻 10 号 p. 627-634
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 永野 理樹, 上村 俊一, 牛之浜 寛治, 浜名 克己
    1999 年 52 巻 10 号 p. 635-638
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    一般状態および生殖器所見に異常が認められない黒毛和種牛32頭およびホルスタイン種牛8頭計40頭に, 発情時に人工授精を行い, 発情後7日にウマ絨毛性性腺刺激ホルモン (eCG) 500IU (13頭), ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン (hCG) 3,000IU (13頭) あるいは生理食塩液 (14頭) を筋肉内投与して, 直腸検査による卵巣の形態的変化および血中プロジェステロン (P4) 濃度を調べた. 受胎率はeCG群61.5%, hCG群46.2%, 対照群35.7%であったが, 各群間に有意差はなかった. 発情後14日および21日の血中P4濃度は, eCG群およびhCG群が対照群と比べて高く, 特に妊娠例では発情後7-14日においてに有意に高かった (P<0.05). eCG群およびhCG群では, 発情後14日の黄体直径が対照群より大きく, hCG群では副黄体が形成されて発情後40日においても存続していた. eCG群の卵巣には発情後14日に多数の小卵胞形成がみられたが, 直径10mm以上の卵胞数は対照群と差がなかった. 以上の成績から, 発情後7日に低単位eCGを投与することによりhCG投与時と同様に黄体機能が賦活され, 卵胞の過剰形成もなく, 受胎率が向上する可能性が示唆された.
  • 田口 清, 佐川 重信, 山岸 則夫, Raden Harry SOEHARTONO, 山田 明夫
    1999 年 52 巻 10 号 p. 639-643
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    フリーストール牛舎で飼養されていたホルスタイン種搾乳牛117頭について, 視覚によって後肢蹄外旋がないか軽度の外旋例をスコア1, 中等度または重度の外旋例をスコア2に評価し, 右側後肢蹄外旋角度, 肢蹄形状および蹄底潜在病変 (蹄底出血, 蹄球びらん, 白線離開スコア) を測定して, 後肢蹄外旋スコア化の適正性, ならびに外旋と肢蹄形状および蹄底潜在病変との関係を評価した. 外旋スコア2の例では外旋スコア1の例に比較して外旋角度実測値が有意に大きく, また外蹄の蹄底出血の程度と罹患率が有意に高く, 後肢蹄外旋が外蹄の蹄底出血の存在と密接に関連することが明らかになった.
  • 廣岡 實, 浜名 克己
    1999 年 52 巻 10 号 p. 644-647
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1982~91年に鹿児島県内で黒毛和種2例 (長期在胎), ホルスタイン種1例 (早産) の単眼奇形症を経験した. いずれも小柄で, 全身的な無毛または著しい減毛が認められ, 四肢は過度の伸長または軽い変形を示した. 単一の眼窩が顔面中央に位置し, 2例では眼球は1個であったが, 1例では2個が癒合していた. 上顎と鼻は欠損して顔面がしゃくれ, 切歯は歯肉で覆われていた. 頭蓋は形成不全で泉門が大きく開き, 左右大脳半球はほとんど欠損し, 下垂体は痕跡的であった. ウイルス学的に検査された1例ではアイノウイルスとIBRウイルス抗体が陽性で, 脳に組織学的病変が認められた. 鹿児島県には内外の報告から原因として疑われるバイケイソウの分布がなく, 原因は究明できなかった.
  • 伊藤 直之, 伊藤 さや子
    1999 年 52 巻 10 号 p. 649-653
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    青森県八戸地域の一般家庭で飼育されていた成犬 (1歳以上) 1, 275頭の消化管内寄生線虫を調べ, 同時に飼育環境, 犬種, 年齢および性別について調査した. 室内飼育犬354頭には消化管内線虫の寄生が認められなかったが, 一般犬種の室外飼育犬834頭中95頭 (11.4%) に寄生が認められ, 土佐犬では87頭中33頭 (37.9%) に寄生が認められた. おもな寄生虫は犬鞭虫で, 土佐犬を除いて犬鉤虫は少なく, 犬回虫は1歳例 (群) のみに少数の寄生が認められた. 雄犬の寄生率は雌犬より高く, また, 年齢別では1歳例に比較して3~4歳例で寄生率が著明に高かった.
  • 山田 隆紹, 川野 悦生, 西薗 一也, 芦田 佳典, 北尾 哲, 土屋 亮, 小方 宗次, 信田 卓男, 小林 好作
    1999 年 52 巻 10 号 p. 654-657
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬の赤血球に結合しているIgG, IgMおよび補体 (C3) を, 抗体解離法と酵素免疫吸着測定法 (ELISA) を組み合わせて測定した. 臨床的に健康な犬の赤血球に結合しているIgG, IgMおよびC3の濃度を求めたところ, 吸光度の平均はそれぞれ0.098±0.029, 0.028±0.007, 0.08±0.031であった. 本法によって塩酸フェニールヒドラジン投与犬における赤血球結合IgGならびにC3濃度の変化を確認することができた. 自己免疫性溶血性貧血を疑った犬では8例中6例で赤血球に結合したIgGならびにC3が増加し, 天庖瘡の疑われた例でもその値が高かった. 一方, 腫瘍に伴って軽度の貧血を呈した例の赤血球結合IgGならびにC3は健康な犬の上限に分布する傾向があった.
  • 永田 雅彦
    1999 年 52 巻 10 号 p. 658-660
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    アトピー性皮膚炎 (以下, AD) の犬60頭と癈痒を有する非AD犬53頭に皮内反応および血清特異IgE抗体測定 (以下, 血清検査) を実施した. AD犬の皮内反応陽性率はノミ40.0%, チリダニ (以下, ダニ) 96.7%, 花粉18.2%, 血清検査陽性率はノミ13.3%, ダニ83.3%, 花粉33.3%であった. 非AD犬の皮内反応陽性率はノミ15.1%, ダニ5.7%, 花粉6.7%, 血清検査陽性率はノミ9.4%, ダニ23.7%, 花粉6.7%であった. AD犬におけるダニ陽性抗原の内訳は, 皮内反応がコナヒョウヒダニ (以下, Df) 85.2%, ヤケヒョウヒダニ (以下, Dp) 29.6%, 血清検査がDf83.3%, Dp22.2%であった. 非AD犬におけるダニ陽性抗原の内訳は, 皮内反応がDf7.9%, Dp0%, 血清検査がDf23.7%, Dp7.9%であった. 本邦のAD犬に関与する抗原として, Dfを中心としたダニがきわめて重要であることが明らかになった.
  • 岩切 章, 瀬戸山 定三, 斎藤 宏, 年増 美保, 後藤 義孝, 新城 敏晴
    1999 年 52 巻 10 号 p. 663-666
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1992~1997年に宮崎県内で検査された豚5, 184, 820頭中22, 805頭 (約0.44%) に抗酸菌症がみられ, 検索された158検体 (宮崎, 大分, 熊本, 鹿児島各県由来豚) から, 抗酸菌121株が分離された. 生化学的性状からMycobacterium avium complex (MAC) とした114株はPCR-restriction fragment length polymorphism (PCR-RFLP) またはMultiplex PCRにより同定され, 他の抗酸菌について市販抗酸菌同定キットにより同定したところ, 4株はM. terrae, 3株はM. gordonaeであった.
  • 上松 嘉男
    1999 年 52 巻 10 号 p. 671
    発行日: 1999/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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