日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
52 巻 , 9 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 中田 昌和, 石川 直樹, 高井 光, 上地 正英, 小前 博文, 久保 正法, 石野 清之
    1999 年 52 巻 9 号 p. 557-560
    発行日: 1999/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    5歳の乳用牛の左腰部に発見された隆起部 (径8cm) が5カ月後には径16cmに達し, さらに1カ月後には出産したが, 乳量低下など一般状態悪化のため分娩後2カ月で安楽死させた. 腫瘤表層は高度に角化して一部は潰瘍化し, 表皮直下から筋肉組織に及ぶ病巣は腹膜にまで達し, 中心部には出血と壊死がみられた. 左腸骨下, 乳房上, 内側腸骨, 大動脈腰の各リンパ節は腫大していた. 腫瘤は組織学的には, 線維芽細胞様の紡錘形細胞と組織球様細胞の高度な増殖で構成され, 表面に近い部分では泡沫細胞が出現し, 深部には多核巨細胞がみられた. 出血部では組織球様細胞による赤血球貪食がみられ, 電顕観察では, 組織球様細胞は豊富な細胞小器官を有し, デスモソー様構造がみられた.
  • 板垣 昌志, 阿部 省吾, 阿部 栄, 酒井 淳一, 鈴木 勝士
    1999 年 52 巻 9 号 p. 561-564
    発行日: 1999/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    乳頭口を形態的に滑らかで閉まりのよいタイプI, 滑らかで小さなリングのあるタイプII, 滑らかで大きなリングのあるタイプIII, 角化亢進したタイプIVの4型に分類し, 乳汁中の体細胞数と細菌数を指標として潜在性乳房炎と乳頭口異常の関連性を調査した.150分房中49分房が潜在性乳房炎と診断され, 乳頭口タイプI~IVの潜在性乳房炎陽性率はそれぞれ8.3%, 23.1%, 34.8%, 40.8%であった, 病理組織学的には全例において乳頭管周囲の水腫性変性が認められ, タイプIVではタイプIと比較して乳頭管上皮の角化亢進が特に著しく, 加えてフルステンベルグのロゼット上皮の変性・剥離が著明であった.これらの結果から, 潜在性乳房炎の発生と乳頭口の形態異常の問には密接な関連があることが示唆された.
  • 内布 幸典, 石橋 和樹, 岸原 圭一郎, 川鍋 真里, 横山 敦史, 高木 英二
    1999 年 52 巻 9 号 p. 565-569
    発行日: 1999/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1997年9~10月に福岡県内の乳用牛に, 前年同期と比較して約3倍の流産, 死産を主徴とする異常産が多発した.異常産母牛では高率 (81.8%) にイバラキウイルス (IBAV) 中和抗体が検出され, 血液・胎盤・胎子からIBAV14株が分離された.同時期福岡県下で, 7戸7例にイバラキ病が発生してIBAVが分離され, 調査した100例の未越夏おとり牛では, 9月に5例, 10月に38例, 11月に13例でIBAV中和抗体が陽転し, 9月に採材した同居牛, おとり牛およびヌカカからIBAV3株が分離された.以上の成績から, 今回の流死産の多発には, IBAVが関与していたことが示唆された.
  • 織 順一, 吉海 拓史, 吉村 修一, 竹中 佐重美, 氏野 英昭, 高瀬 勝晤
    1999 年 52 巻 9 号 p. 571-574
    発行日: 1999/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬の緑内障4頭・5眼球に対して半導体レーザーによる経強膜毛様体光凝固術を行った. 患眼圧は術前に43~58mmHgを示したが, 術後は全例において眼圧は低下した. 2眼球では術後それぞれ5日と6日に眼圧の一時的上昇があり, その1眼では術後36日に眼圧上昇 (46~48mmHg) がみられたので, 再照射を行った.処置5眼球すべてにおいて術後76~168日には眼圧が11~27mmHgに維持された. 術後2~7日に眼脂, 前房フレア, 角膜白濁, 強膜血管充血, 結膜の発赤と浮腫, 差明, 縮瞳などがみられたが, 術後14日までには改善された.
  • 安田 宣紘, 阿久沢 正夫, 冨宿 誠吾, 松元 光春, 阪口 法明, 伊澤 雅子, 岡村 麻生, 土肥 昭夫
    1999 年 52 巻 9 号 p. 575-578
    発行日: 1999/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1996年1月~1997年12月にイリオモテヤマネコの死体3例を回収し, 生存2例を保護した. 死亡3例中2例は成獣で交通事故死, 1例は幼獣で他動物による咬傷死であった. 生存保護2例中1例は成獣で交通事故による重傷が治療により順調に回復した.他の1例は前記交通事故死例の子で, 西表野生生物保護センターで飼育, 順調に発育してラジオテレメトリー用電波発信器を装着, 放獣後3カ月に原因不明の死亡が確認された.
  • 江尻 紀子, 森本 啓子, 遠間 有希子, 伊藤 喜久治, 松永 悟, 望月 学, 西村 亮平, 佐々木 伸雄
    1999 年 52 巻 9 号 p. 579-582
    発行日: 1999/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬7例および猫1例の術後感染創から検出された多剤に耐性を示すブドウ球菌についてメチシリン耐性を調べたところ, 2例はメチシリン耐性の真の多剤耐性S. aureus (MRSA) であったが, 1例はメチシリン非耐性, 2例はS. intermedius, 2例はS. delphiniと同定され, 1例は同定不能であった. 7例中2例では院内感染が疑われた.
  • 飯田 孝, 神崎 政子, 渡部 浩文, 宮崎 奉之, 丸山 務
    1999 年 52 巻 9 号 p. 583-587
    発行日: 1999/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    東京都多摩地区のペットショップおよび一般家庭で飼育されていたイグアナ, プレーリードッグ, カメレオンなどのペット動物における腸管出血性大腸菌O157, サルモネラ, エルシニア, 黄色ブドウ球菌, Listeria monocytogenesおよびクラミジアの保有調査を1996および1997年の10, 11月に行った. その結果, 1996年に調査した計140匹の動物の糞便のうち, サルモネラが3検体 (2.1%), 黄色ブドウ球菌が2検体 (1.4%), クラミジアが8検体 (5.7%) から検出された. 1997年には, 計101匹の糞便のうちサルモネラが5検体 (5.0%), L. monocytogenesが1検体 (1.0%), クラミジアが4検体 (4.0%) から検出された.
  • 大藤 進
    1999 年 52 巻 9 号 p. 588-592
    発行日: 1999/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    廃用と殺されたホルスタイン種乳牛 (4歳8カ月~7歳) 4例が全身性リポフスチン沈着症と診断された. ほとんどすべての骨格筋, 心筋, 肝臓, 腎臓, 副腎, 小腸筋層および大脳皮質の褐色化が認められ, 組織学的に, 多くの臓器・組織の細胞に, PAS陽性, Sudan黒B染性, 抗酸性で, 黄橙色蛍光を発する微細あるいは粗大なリポフスチン顆粒が沈着していた. 全例の小腸筋層平滑筋線維, 3例の横隔膜筋線維, 1例の心筋線維には, リポフスチン顆粒に混じて好酸性顆粒あるいは硝子様. 滴状物 (径14μm) が認められた. さらに3例の横隔膜筋では, 筋線維中央に位置する自家食胞が観察された. 色素沈着を示した神経細胞周囲に膠細胞反応は認められなかった.
  • 大前 憲一
    1999 年 52 巻 9 号 p. 596
    発行日: 1999/09/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
feedback
Top