日本獣医師会雑誌
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53 巻, 10 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 中島 宣雅
    2000 年 53 巻 10 号 p. 649-654
    発行日: 2000/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 長井 誠, 村上 俊明, 源野 朗, 松本 忠幸, 竹内 久平, 上地 正英, 早川 裕二, 島野 健, 一二三 誓祐, 明石 博臣
    2000 年 53 巻 10 号 p. 655-660
    発行日: 2000/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1998年8-10月に, 石川県において23年ぶりにアカバネウイルス (AKV) が流行し, 1998年12月-1999年5月に9例の異常産が発生した.1例は流産, 3例は関節湾曲, 2例は虚弱, 3例は大脳欠損が主徴で, 大脳欠損は流行後半の1999年3-5月に発生した.流行時に採血したおとり牛血清および血球から6株のAKVが分離された.分離株は, 中和試験でJaGAr39, OBE-1およびNBE-9株と交差反応を示したが, Iriki株とは片側交差反応を示した.分離株のSRNA核蛋白コード領域の塩基配列を決定し, 進化系統樹解析を行ったところ, JaGAr39およびOBE-1株と同じグループに属し, 1988および1989年に長崎および沖縄県で分離された株に類似していることが判明した.
  • 帆保 誠二
    2000 年 53 巻 10 号 p. 661-663
    発行日: 2000/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    呼吸器系の臨床症状を認め, 内視鏡検査を実施した1, 008頭のサラブレッド種競走馬について, 上気道疾患の保有率, 併発症の数と年齢との関係および併発する上気道疾患の傾向について検討した.その結果, 喉頭蓋の形態異常, 咽頭リンパ過形成, 喉頭蓋の挙上, 軟口蓋の背方変位および喉頭片麻痺の5疾患が比較的高い保有率を示した.また, これらの疾患は多くの症例馬で併発して認められ, 保有率は若齢馬ほど高い傾向にあった.
  • 高村 恵三, 福山 新一, 岡田 信隆, 宇井 聡, 平原 正, 清水 悠紀臣
    2000 年 53 巻 10 号 p. 664-667
    発行日: 2000/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    牛コロナウイルス (BCV) 感染細胞をトライトンX-100で可溶化し, オイルアジュバントを混合した試作ワクチンの野外試験を実施した.供試牛は, 1ヵ月齢または2-9歳のホルスタイン種および1-6ヵ月齢のF1種で, 80頭をワクチン注射群 (妊娠牛38頭を含む), 20頭をワクチン非注射対照群とした.ワクチン2mlを3週間間隔2回筋肉内注射された牛は泌乳量の低下などの異常を示さず, 妊娠牛はすべて正常分娩した.これら試験牛の赤血球凝集抑制抗体価の幾何平均値は, 第1回注射時には54.1倍であったが, 3週後の第2回注射時には120.2倍, その1, 3, 6および9ヵ月後にはそれぞれ674.2, 324.0, 168.5および180.6倍で高い抗体価の持続が確認された.このように本試作ワクチンの安全性と高い抗体産生が確認され, BCV病の予防に有用と思われた.
  • 帆保 誠二, 間 弘子
    2000 年 53 巻 10 号 p. 668-672
    発行日: 2000/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    サラブレッドの喉頭片麻痺の診断には, 安静時における上気道の内視鏡検査のほかに, 近年ではトレッドミル走行時の内視鏡検査も実施されている.しかし, トレッドミル走行時の上気道の内視鏡検査には, 患馬の検査への馴致, 客観性の問題などさまざまな問題点が残されている.著者らは, 喉頭片麻痺に起因する気道閉塞の程度を, トレッドミル走行時の気管内圧測定および上気道の内視鏡検査により比較検討し, 気管内圧測定が, 喉頭片麻痺に起因する気道閉塞の程度を客観的に評価できるかを検討した.その結果, 気管内圧, 特に吸気圧が喉頭片麻痺の程度により有意に増加し, それに起因する気道閉塞の程度を, 気管内圧の測定により客観的に評価できることが示唆された.
  • 中野 康弘, 白地 友子, 南 毅生
    2000 年 53 巻 10 号 p. 673-675
    発行日: 2000/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    猫の精巣腫瘍7例について, 病理組織学的検索を行った.腫瘍は, 精上皮腫3例, 間細胞腫3例, 奇形腫1例であった. 猫の精上皮腫と間細胞腫の肉眼的および組織学的所見は, 犬においてみられるものと類似していた. これら7例中, 間細胞腫と奇形種の2例は, 潜在精巣に発生がみられた. また, 外科手術後, 3例が術後2年以内にその他の原因で死亡, 2例が追跡不能で, 2例が生存中である. 今回, 例数が少ないため, 確定的なことはいうのは困難であり, 今後, 臨床的挙動についてはさらなる検討が必要と考えられた.
  • 田村 幸生, 森安 功, 川村 陽子, 井上 勇, 石野 清之
    2000 年 53 巻 10 号 p. 676-678
    発行日: 2000/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1997~1998年の1年間に来院した犬103頭について毛包虫の感染状況を調査したところ, 脱毛, 紅斑, 脂漏, 膿皮症を認める2歳9ヵ月, 雄のヨークシャー・テリアの皮膚にDemodex canisと未同定種毛包虫が同時に検出された. 未同定種は体長98~168μm (平均139μm), 脚体部55~100μm (平均83μm), 後胴体部40~68μm (平均56μm) で, 後胴体部はD. canisと比較して著しく短く, 末端は鈍形であった. イベルメクチン0.05ml皮下注射, 過酸化ベンゾイル2.5%, 硫黄粉末2%溶液とアミトラズ700倍溶液によるシャンプーを2週間間隔で実施し, さらにセファロスポリン250mgカプセル4分の1量を12時間間隔で投与したが, 治療開始3ヵ月後でも毛包虫は検出され, 皮膚病変の改善は認められなかった. そのため全身を剪毛し, 上記シャンプーを週1回行い, ミルベマイシンオキシム2.5mg錠を1日1錠経口投与し, さらに局所にフィプロニールの塗布を行ったところ, 2ヵ月後には虫体は陰性となり臨床症状も消失した.
  • 谷津 壽郎
    2000 年 53 巻 10 号 p. 681-688
    発行日: 2000/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    豚リンパ肉腫 (多中心型10例, 消化器型6例, 胸腺型2例) の腫瘍細胞の染色体を直接法によって分析した.多中心型は正常3例, 非クローン性異常1例およびクローン性異常6例 (欠失型, 付加型, 部分的付加型, 転座型・倍数型各1例, 転座型2例) に, 消化器型は非クローン性異常4例およびクローン性異常2例 (欠失型, 倍数型各1例) に, また, 胸腺型はクローン性異常2例 (付加型と部分的欠失型重複, 転座型・部分的欠失型各1例) にそれぞれ分類された. 解剖学的分類と一致した特徴的な染色体異常は見いだされなかった. しかしながら, クローン性異常細胞は以前に起きた染色体異常を温存しながらつぎの核型へと変異し分裂・増殖を繰り返し, 急性転化や増悪との関連が示唆された. 今後, 染色体検査は豚リンパ肉腫の診断・分類の有用な補助手段になり得るものと期待される.
  • 2000 年 53 巻 10 号 p. 689-691
    発行日: 2000/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 山口 安夫
    2000 年 53 巻 10 号 p. 697
    発行日: 2000/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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