抗アンドロジェン作用を有する酢酸オサテロンを前立腺肥大症と診断された雄犬31例 (年齢3~15歳, 体重3。4~41.0kg) に投与して, 有効性と安全性を検討した. 投与量により0.25mg/kg未満のL群 (11例), 0.25~0.50mg/kgのM群 (7例) および0.50mg/kg以上のH群 (13例) の3群に分け, 1日1回, 7日間連日経口投与し, 8日目に効果判定した. その際, 効果が認められない, あるいは不十分な例には引き続き3日問同用量を追加投与し, 15日目に再判定した. 効果および副作用に関する判定は臨床症状, X線 (一部超音波) 検査, 直腸検査, 血液検査, 血液生化学検査ならびに尿検査から行った. その結果, 前立腺縮小効果はL群の3例を除く全例で顕著に認められ, 改善が認められなかった3例についても, 追加投与後の再判定で顕著にそれが認められた。しかし, 実用性という点ではM群 (0.25mg/kg) 以上が, より早期の臨床症状の改善と前立腺の縮小効果をもたらすことが判明した. 全例について副作用, 安全性に問題は認められなかった.
抄録全体を表示