日本獣医師会雑誌
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54 巻, 11 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 小野寺 節
    2001 年 54 巻 11 号 p. 813-817
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 高橋 英二, 丸尾 芳彦, 篠原 孝行, 布施 勝利, 立花 雅豊, 山口 寿, 清水 泰久, 平本 典子, 古岡 秀文
    2001 年 54 巻 11 号 p. 821-826
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    分娩後早期に持続的な下痢および浮腫を呈したホルスタイン種乳牛8例について臨床病理学的ならびに病理学的検討を行った. 臨床病理学的所見では著しい低蛋白質血症, 低アルブミン血症および蛋白尿が全例に共通してみられたことから, ネフローゼ症候群が疑われた. 原因は不明で, 臨床的にアミロイドーシスとの鑑別は困難であった. 病理学的所見ではいずれも腎臓の腫大が明瞭で, また病理組織学的に糸球体の巣状分節性もしくは全節性の硬化病変が全例に共通して認められた.
  • 三角 一浩, 鳥居 哲太郎, 青木 修, 藤木 誠, 三浦 直樹, 柳田 宏一, 坂本 紘
    2001 年 54 巻 11 号 p. 829-836
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    肥育牛における蹄の生長, 蹄疾患の発生や生産性と削蹄との関係について検討した. 肥育期の黒毛和種16頭 (13.0±2.0カ月齢, 体重308.0±30.8kg, 去勢牛) を削蹄間隔により3, 6および12カ月削蹄群ならびに無削蹄群の4群に分け, 以後19カ月間, 蹄計測, 蹄形の変化を記録した. と殺後, 蹄病変を観察し, 枝肉成績を記録した. 削蹄間隔の延長に伴い, 蹄角度は小さく, 蹄壁・蹄踵長は長くなった. 12カ月削蹄群および無削蹄群では蹄の変形が進み, 伸びた蹄踵で負重するようになった. 白帯離解の発生頻度は無削蹄群で有意に高かった (P<0.05). 歩留基準値は, 6カ月削蹄群が12カ月および無削蹄群と比較して有意に高い値を示し (P<0.05), 産肉量が向上していた.本研究結果から, 削蹄間隔を6カ月とすることで, 標準蹄に近い蹄形が維持され, 蹄病変の発生抑制と産肉量向上に役立つことが明らかとなった.
  • 三角 一浩, 新里 健, 青木 修, 瀬戸山 健太郎, 三浦 直樹, 柳田 宏一, 坂本 紘
    2001 年 54 巻 11 号 p. 837-840
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    肉用牛の輸送ストレスに及ぼす削蹄の効果について検討した. 黒毛和種肥育牛41頭を削蹄群 (27頭) と無削蹄群 (14頭) に分けた. 削蹄群は6カ月ごとに削蹄され, 出荷3カ月前に最後の削蹄を行った一方で, 無削蹄群は肥育期間中にまったく削蹄されなかった. 出荷に伴うトラック輸送 (距離57.8km, 4時間) の前後で, 体重測定と血液および血液化学検査を行った. クレアチンホスホキナーゼ (CK) 活性およびコルチゾール値は輸送後に増加したが, いずれも, 削蹄群の値が無削蹄群に比べて低い値を示した. CK活性の変化は, 定期的な削蹄が牛蹄の負重機能に安定性を与え, 肥育後期の肉牛の筋肉にかかる侵襲を抑制する効果があることを示唆するものであった. また血清コルチゾール値の変化とあわせて, 肥育牛における定期的な削蹄は, 出荷時の輸送ストレスに対する抵抗性を高めることが明らかとなった.
  • 石井 陽子, 山本 悦子, 植田 弘美, 竹花 一成
    2001 年 54 巻 11 号 p. 843-846
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    新生子犬の角膜は未発達な網膜や輝板を保護するために混濁しており, 眼の成熟とともに透明に変化する. 今回, 0~3週齢および成ビーグル犬を用い角膜の生後変化について形態学的および生化学的に検索した. 形態学的には角膜成熟に伴いコラーゲン細線維の太さと規則性の変化が認められ, 生化学的にはケラタン硫酸の増加とデルマタン硫酸の減少が顕著であった. このことは, コラーゲン細線維に対するケラタン硫酸とデルマタン硫酸の作用, すなわちその直径と空間の維持と形成抑制作用に由来するもので, 角膜の成熟にはこれらの基質成分の存在が必要不可欠であることが明らかになった.
  • 余戸 拓也, 工藤 荘六, 土田 修一, 多川 政弘
    2001 年 54 巻 11 号 p. 847-850
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    緑内障, 非感染性全眼球炎, 外傷に罹患した犬42症例46眼に対し, 眼球内容を摘出した後にシリコン義眼の強膜内挿入術を施した. 46眼中45眼 (97.8%) で比較的安定した経過を得た. しかし, 1眼 (2.2%) では術後に角膜穿孔が発生したため, シリコン義眼を除去した. 犬種別での強膜内シリコン義眼挿入は多い順にシー・ズー (13眼), 柴 (7眼), アメリカン・コッカー・スパニエル (6眼) の順であった. 使用したシリコン義眼の最頻値はシー・ズー18mm, アメリカン・コッカー・スパニエル16mm, 柴16mmであった.術後の問診で眼球摘出よりも強膜内シリコン義眼挿入術の結果に美容上満足していると答えたのは, 手術が成功した41例の飼い主全員であった. 以上のことから, 強膜内シリコン義眼挿入術はその適応症を的確に判断して応用することにより, 投薬の煩わしさから解放され, 美容上の観点からも価値が高いと考察された.
  • 左近允 巌, 伊藤 博, 高瀬 勝晤
    2001 年 54 巻 11 号 p. 851-855
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    犬の外傷性股関節脱臼2例に対してKirschner-Ehmer創外固定器を用いた関節可動型整復術を実施し, 良好な結果を得た. 麻酔下にて股関節の徒手整復を行った後, 腸骨仙腸関節の外側方および坐骨結節の後背方より1本ずつ刺入したハーフピンを, 平行に並ぶ2本のエクスターナルバーで連結した. さらにこの2本のエクスターナルバー問に転子窩より大腿骨骨髄内へ順行性刺入したキルシュナーワイヤーが挟まるように固定した. 両症例とも術後数日以内に患肢を使用した歩行が観察され, 1例は術後13日目に, 他方は23日目にすべてのピンを抜去した. 本法では大腿骨と腸骨に刺入したピンを直接固定しない構造から, 固定後の関節可動域が非常に広く, 治療中よりピンに負担をかけない歩行運動が可能となる
  • 佐藤 博, 渡邉 征一, 後藤 公吉
    2001 年 54 巻 11 号 p. 857-861
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    食鳥と体の細菌検査に関して3つのサンプリング方法 (皮膚表面の拭き取り, 皮膚の採取, と体全体のリンス) を比較した. 成鶏と体20例の試験において, 皮膚採取法あるいはリンス法の生菌数は拭き取り法より有意に高かった. カンピロバクターはリンス検体で8例, 皮膚検体で4例, 拭き取り検体で1例検出された. この結果からリンス法は他の方法よりも優れていると思われた. 加えてブロイラー処理場で中抜き工程と水切り工程間のと体の細菌汚染を調査した. 指標菌数, カンピロバクターおよびサルモネラの陽性率は, 水切り後と体において著しく減少した. しかし45例のと体からカンピロバクターが6.7%, サルモネラが56%分離された.
  • 飼料の自給と国際獣疫悪性伝染病研究所の創設について
    金川 弘司
    2001 年 54 巻 11 号 p. 866-867
    発行日: 2001/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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