胃内毛球症と診断した兎24例について臨床的に検討した.発症年齢は2カ月齢~8歳 (平均2.34±2.19歳) で, うち1歳以下は24例中13例 (54.2%) を占め, 若齢においてもかなり高率に発症することが示唆された.症状は食欲不振, 排便量の減少, 数珠状の便あるいは排便の欠如などであった.単純X線検査による胃の所見は, 内容物とガス (亜急性~慢性期), ガスのみ (急性期), 内容物 (亜急性~慢性期) の3つのグループに区分された.ガスのみが認められる例では, 毛球が幽門で閉塞を引き起こしているため, 緊急に対処する必要があるものと思われた.24例中15例 (62.5%) がペレット主体の食餌であった.内科的治療に反応したのは24例中15例 (62.5%) であったが, 反応せず死亡したのは24例中5例 (20.8%) であった.ペレット主体型の食餌から, 繊維に富む乾草・野菜類に変更したところ, 89.5%(死亡した5例を除く19例中17例) が再発せず経過良好に推移した.内科的に改善が不可能と判断した24例中4例 (16.7%) に対して, 最終的に胃内の毛球を外科的に摘出した.加えて食餌内容の改善や飼育環境を改善することで再発は防止でき, 予後は良好であった.
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