日本獣医師会雑誌
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56 巻, 7 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 杉浦 勝明
    2003 年 56 巻 7 号 p. 409-410
    発行日: 2003/07/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 大森 伸男
    2003 年 56 巻 7 号 p. 417-427
    発行日: 2003/07/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 北川 均, 鬼頭 克也, 大場 恵典, 河島 孝典, 高橋 均, 吉田 真, 張 春花, 松本 勇
    2003 年 56 巻 7 号 p. 445-449
    発行日: 2003/07/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    代謝異常を検出する目的でガスクロマトグラフィー/質量分析計による尿の代謝産物解析を, 発育不良の黒毛和種牛に応用した. 正常牛18頭の尿には, 有機酸, アミノ酸, 糖質, 核酸塩基などが検出され, さらにグリシン抱合体などを認めた. 発育不良牛1頭において, オロット酸が多量に検出されたため, この牛をオロット酸尿症と診断した. 尿細管形成不全の牛3頭では, 正常牛と比較して馬尿酸, スベリン酸およびフェノール類化合物の排泄増加を認めたが, 全般的なアミノ酸類の濃度は低い傾向にあった. 他の発育不良牛14頭では, 馬尿酸が多量に検出され, プロピオニルグリシンが少ない傾向にあった. また有機酸 (4-ヒドロキシフェニル酢酸, メチルクエン酸, cis-アコニット酸, グリコール酸) およびアミノ酸 (グリシン, ピログルタミン酸, アラニン) が少ない傾向にあった.
  • 岡田 啓司, 古川 岳大, 安田 準, 内藤 善久
    2003 年 56 巻 7 号 p. 450-454
    発行日: 2003/07/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    飼料のデンプン濃度とルーメン液および血液乳酸濃度の関係を検討した. ホルスタイン種雌牛3頭に3週間, オーチャードグラス乾草を飽食させた後, 乾物中デンプン濃度34%の飼料を3週間給与した.採材は濃厚飼料採食の2時間後に行った. ルーメン液pHは3頭とも低下した. ルーメン液原虫は小型オフリオスコレックスを中心に7日目以降顕著に増加した. ルーメン液D-乳酸とL-乳酸濃度, アンモニア濃度に変化はなかった. 血中D-乳酸濃度は8日以降急激に増加した.L-乳酸とアンモニア濃度に変化はなかった. ルーメン液pHとルーメン液L-乳酸濃度, ルーメン液D-乳酸濃度とL-乳酸濃度, ルーメン液と血液のD-乳酸/L-乳酸比にはおのおの正の相関, ルーメン液総原虫数とルーメン液L-乳酸濃度には負の相関があった. 以上より血中D-乳酸濃度は高デンプン飼料給与を反映することが認められた.
  • 森本 博夫, 珠玖 知志
    2003 年 56 巻 7 号 p. 455-457
    発行日: 2003/07/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    タイから成田空港に輸入された2羽の軍鶏に検疫期間中に貧血, 緑色便の排泄等の臨床症状を認め, 血液塗抹検査で鶏マラリアPlasmodium gallinaceumとロイコチトゾーンLemocytozoon caulleryiの混合感染を認めたため返送処分とした. P.gallinacemnのわが国への侵入を防止するためには, 輸入検疫の強化を図ることが重要であることから, 今後, 本病については監視伝染病への指定も含めて検討する必要があると思われた.
  • 中田 朱美, 御領 政信, 池田 学, 岡田 幸助
    2003 年 56 巻 7 号 p. 459-463
    発行日: 2003/07/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    臨床症状よりオウム階羽病 (PBFD) に罹患したコキサカオウム1羽が, 臨床学的, 病理学的ならびに超微形態学的に検索された. 病鳥は経過観察中に羽毛の失沢と脱羽が徐々に進行し, 異常羽毛が観察された.剖検で胸腺, 脾臓, ファブリキウス嚢の萎縮がみられ, 組織学的に肝臓, 脾臓, 骨髄, 羽軸などのマクロファージや羽上皮細胞に好塩基性細胞質内封入体が認められた. 血液, 羽を用いたPCR法では, PBFDウイルスゲノムが検出された. よって本症例は慢性期のPBFDと考えられた. 次に本例の羽軸組織乳剤を4週齢の10羽 (A群: 0.1ml/羽) および3週齢の5羽 (B群: 0.2ml/羽) のセキセイインコに接種した. このうちB群の3例で異常羽毛と脱羽が観察され, 1例の羽髄マクロファージには好塩基性細胞質内封入体が認められた、その後脱羽は改善し封入体も観察されなくなったが, PCR法ではB群の全例で接種後20週にPBFDウイルスゲノムが検出された.
  • 福井 大祐, 坂東 元, 小菅 正夫, 山口 雅紀, 中岡 祐司, 古屋 宏二, 村田 浩一
    2003 年 56 巻 7 号 p. 464-469
    発行日: 2003/07/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    一動物園で飼育中の若齢カイウサギ2例が中枢神経 (CNS) 症状を示して死亡し, エンセファリトゾーン (Ez) 症と診断された. 而個体を含む23例を病理学的に検索した結果, 18例 (78.3%) がEzに感染していた. このうち9例 (39.1%) は不顕性感染であり, 本コロニーにおけるEz感染の広い浸潤が示唆された.特徴的な臨床症状は発育不良個体におけるCNS症状に続く衰弱死, および正常発育個体における突然の斜頸など急性のCNS症状であった. 急性型2例では, グルココルチコイドとパーベンダゾールの投薬により症状の改善を認めた. 本症は人獣共通感染症の可能性があるため, 当施設では清浄化および公衆衛生対策を実施した.
  • 三澤 尚明, 近藤 房生, 後藤 公吉, 斎藤 志保子, 川森 文彦, 小野 一晃, 重茂 克彦, 品川 邦汎
    2003 年 56 巻 7 号 p. 471-475
    発行日: 2003/07/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    国内産の市販鶏肉より分離されたC.jejuniのHS血清型を調べたところ, ギランバレー症候群 (Guillain-Barr6syndrome: GBS) 患者から分離報告のある血清型, HS: 2とHS: 19を検出した. 両血清型の鶏肉由来株とGBS患者を含む人由来株の関連性を調べるため, 鞭毛蛋白をコードする刀aA遺伝子および糖合成関連遺伝子であるwlaF, wlaK, wlaLのPCR-RFLP解析を行い, バンドパターンの違いを基に樹形図を作成した.樹形図は2つの主クラスターに分けられ, 各クラスターはそれぞれの血清型株で構成された.HS: 19株は由来にかかわらず類似した切断パターンを示した. これに対してHS: 2株は4つのサブクラスターに分かれ, 供試した鶏肉由来11株のうち1株がGBS患者由来株と一致した切断パターンを示しただけで, その他の鶏肉由来株と人由来株とはそれぞれ異なるクラスターを構成した.
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