豚の抗酸菌症, 特に通常のと畜検査において, 下顎リンパ節と空腸リンパ節にのみ乾酪壊死病変を認め, 「限局型」と診断した33症例について, それらリンパ節を含む7カ所のリンパ節, 肺および脾臓を病理組織学的および細菌学的に精査した. その結果, 実際に病理組織学的および細菌学的にも「限局型」であったものは, 8例 (15.2%) のみであった. 21例 (63.6%) ではこれら消化器系リンパ節に加えて肺または気管気管支リンパ節にも組織学的に肉芽腫性病変を認めるか, 菌 (
Mycobacterinm avinm) が分離された. これらの個体では, 経気道感染があったかまたは血行性に呼吸器系器官にも菌が波及していた可能性が考えられた. なお, 全症例とも脾臓には病変を認めず, 菌も分離されなかった. また, 5例において内側腸骨リンパ節またはそ径リンパ節に同様の組織病変を認めるか菌が検出されたが, いずれも雌であったことから, 性差が菌の体内分布に影響を及ぼしている可能性も考えられた.
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