北海道日高地方において, 1996年4月~2000年3月に病性鑑定に供された馬の流産および死産胎子919例について, 原因と胎齢との関連性を調べた. 流産および死産の原因は多い順から非感染性, 感染性, 原因不明であった. 非感染性では, 臍帯・胎子循環障害と臍帯捻転の占める割合が高く, 捻転を起こした胎子の臍帯長は長い傾向があった. 感染性の原因としては, 馬鼻肺炎ウイルスと
Aspergillus sp. によるものが多かった. 胎齢2~5カ月では, 非感染性が48.3%(29/60), 原因不明が40.0%(24/60) を占めていた. 胎齢6~9カ月では, 非感染性が64.9%(429/661) と大半を占めていた. 胎齢10~12カ月では, 38.9%(74/190) が非感染性で, 33.7%(64/190) が感染性であった.
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