1986~87年と1999~2000年に収集した国内分離
Actinobacillus pleuropneumoniae303株において, 獣医領域で使用される杭菌剤のin vitro抗菌活性を調べ, 分離年が異なる株の各種抗菌剤に対する感受性を比較した.近年分離株 (125株) は, 過去の実験室保存株 (178株) と比べて,
A. pleuropneumoniae感染症の治療に汎用される薬剤であるべンジルペニシリン (耐性率の変化: 1.1%→13.6%), アモキシシリン (1.1%→12.0%), アスポキシシリン (1.1%→12.0%), オキシテトラサイクリン (5.6%→44.8%), クロラムフェニコール (1.1%→27.2%) およびチアンフェニコール (1.7%→30.4%) に対する耐性株の出現頻度が有意に (
P<0.01, x2検定) 増加していた.また, 近年分離株の血清型1型24株の内, 2株がフルオロキノロン系薬剤に, 血清型2型76株の内1株がマクロライド系薬剤にそれぞれ耐性であった.ほとんどの近年分離株は, CTF, FFおよびフルオロキノロン系薬剤に高い感受性を示した.
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