キジのサルモネラ感染予防における競合排除 (Competitive Exclusion: CE) 法の有用性を検討するため, 29種類の鶏腸内細菌を成分とするCE製品を1日齢のキジに噴霧法で給与し, 盲腸内容物の揮発性脂肪酸 (Volatile Fatty Acid: VFA) 濃度を測定した. 7日目の給与群における盲腸内プロピオン酸濃度, 酢酸濃度および総VFA濃度は, それぞれ0.83±0.23 (μmol/g), 4.95±0.79および7.29±0.77と, 非給与群の0.13±0.11, 2.60±0.25および4.63±0.54に比べ有意に高い値 (
P<0.01) を示した. ブロイラーの初生ひなにCE製品を噴霧および練り餌により給与し, 5日目の盲腸内プロピオン酸濃度を比較した. 盲腸内プロピオン酸濃度は, 噴霧による給与 (4.45±1.98μmol/g) および練り餌による給与 (5.85±0.30μmol/g) で, 非給与群 (2.08±0.81μmol/g) に比べ有意 (それぞれ,
P<0.05および
P<0.01) に高かった. 以上の成績より, CE製品に含まれる一部の細菌がキジの盲腸内に定着したことが推察された.
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