黒毛和種牛繁殖農場34戸で, 自給粗飼料のマイコトキシン汚染と子牛の発育および疾病発生との関連が調査された.アフラトキシン (AF) B
1汚染が, コーンサイレージ22検体中5検体, ラッピング調製グラスサイレージ11検体中2検体で検出され, 母牛の乳汁へのAFM
1汚染をもたらした.デオキシニバレノール汚染は, コーンサイレージ1検体で検出された.汚染サイレージが給与された農場では, 子牛の日増体量の低下 (
P<.05), 下痢症の増加 (
P<.01) および流早産の増加 (
P<.05) が見い出され, 下痢発症例では血清ASTが上昇し (
P<.05), MHC
+CD14
+単球数が減少していた (
P<.01).以上の結果から, マイコトキシン汚染飼料と子牛の発育低下および下痢発生は, 免疫応答能の低下を介して関連することが示唆された.
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