日本獣医師会雑誌
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60 巻, 6 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 唐木 英明
    2007 年60 巻6 号 p. 391-401
    発行日: 2007/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1986年, 英国において牛海綿状脳症 (BSE) が発見され, 1996年に英国政府は, BSEが人間に感染して, 新変異型クロイツェルフェルトヤコブ病 (新型ヤコブ病) を引き起こした可能性を認めた. 牛から牛への感染を防ぐための肉骨粉禁止と, 牛から人への感染を防ぐための危険部位の食用禁止という2つの対策が適切であったために, BSEも新型ヤコブ病もその数を減らしたが, 感染から発病までの問に長い潜伏期があるので, 対策の効果が現れるのに時間を要した. その間のリスクコミュニケーションの失敗から, 英国民の政府に対する信頼は低下した. 政府は「安心対策」として, 30ヵ月齢以上の牛をすべて殺処分にする「30ヵ月令」を実施し, 多額の税金を投入した. 日本でも2001年にBSEが発見され, 不適切なリスクコミュニケーションのために, 不安が広まった. 日本政府は, 肉骨粉の禁止と危険部位の除去に加えて, 「安心対策」として食用牛の全頭検査を開始した. 検査では弱齢牛のBSEを発見できないので, 陰性になった牛の中にBSEがいる可能性が高いのだが, 国民の間には「すべての牛を検査して, 政府が安全を保証しているのだから, BSEに感染した牛を食べることはない」という誤解, いわゆる「全頭検査神話」を生み出すことになった.
  • エキゾチックアニマルの飼育を通して考えたこと
    深瀬 徹
    2007 年60 巻6 号 p. 404-405
    発行日: 2007/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 和田 賢二, 遠藤 洋, 小形 芳美, 大塚 浩通, 小岩 政照, 永幡 肇
    2007 年60 巻6 号 p. 425-429
    発行日: 2007/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    成績不振の酪農場 (A, B, C農場) において自給粗飼料中のアフラトキシンB1 (AFB1), デオキシニバレノール (DON) およびゼアラレノン (ZEN) 濃度を測定とともに疾病発生状況を調査した. AおよびB農場は突然死を含む死亡率が10%以上であり, ラップサイレージのAFB1がそれぞれ30.7ppb, 37.8ppbであった. 繁殖成績が不振で, 早産を伴う周産期病が多いC農場では稲ワラのZENが491.6ppbであった. 対策としてマイコトキシン吸着剤の飼料添加により, AおよびB農場ではT細胞を主とする免疫細胞が増加し, 突然死の発生はみられなくなった. C農場では繁殖成績が改善し, 周産期病が減少した. よって自給粗飼料のマイコトキシン汚染は乳牛の疾病発生に関与しており, 吸着剤はその影響を低減させる効果が期待できると考えられた.
  • 大倉 徳太, 山岸 則夫, 内藤 善久, 村中 完, 佐藤 繁, 小岩 政照
    2007 年60 巻6 号 p. 430-433
    発行日: 2007/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    妊娠末期のホルスタイン種乳牛17頭を無作為に対照群5頭と投与群12頭の2群に分けた.対照群には溶媒 (20%エタノール) のみ6mlを, 投与群には体重当たり0.12μg/kgの1, 25-dihydroxyvitamin D3 [1, 25 (OH) 2D3] を妊娠275日目に腟内投与し, その後の血漿中1, 25 (OH) 2D3と無機物濃度の推移を調べた.投与群の血漿中1, 25 (OH) 2D3濃度は, 投与前52.3±25.0pg/mlから投与後2時間に1453.5±590.0pg/mlとピークに達した.血漿中カルシウム (Ca) 濃度は9.4±0.4mg/dlから10.2±0.3mg/dl, 血漿中無機リン (i P) 濃度は5.4±0.6mg/dlから6.3±0.9mg/dlと投与前に比べ投与後12時間にそれぞれ有意に増加した.以上より, 妊娠末期乳牛の腟粘膜から1, 25 (OH) 2D3の吸収と腸管からCaおよびi P吸収の増進効果が確認され, この腟内投与が分娩性低Ca血症の予防に利用できることが示唆された.
  • 中村 博, 和田 千雅, 川畑 正寿, 庄山 剛史, 榊原 正吾, 小川 明宏
    2007 年60 巻6 号 p. 434-437
    発行日: 2007/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 織 順一, 児玉 竜成, 佐々木 隆博, 高瀬 勝晤
    2007 年60 巻6 号 p. 439-443
    発行日: 2007/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    水晶体原性ぶどう膜炎 (LIU) および吸収性白内障 (CR) の症状を示した13頭のアメリカン・コッカー・スパニエルを用いた.年齢は9ヵ月から5歳齢で, 体重は8.5kgから12.6kgであった.それらの内で白内障眼は23眼であった.LIU眼球の平均眼内圧は11.2mm Hgと低値を示し, 水晶体厚低下を示したものが9眼, その内3頭で視覚の回復がみられた.白内障乳化吸引術を実施した12眼での術後2週と6週でそれぞれ100%と83.3%で視覚回復を示した.水晶体前嚢組織の病理検査結果は, 表面の凹凸を示しながら水晶体上皮細胞が腫大して多層性に増殖し, 水晶体線維細胞が膨化し, 平滑筋アクチン陽性の筋線維芽細胞様となっていた.これらの結果からCRの進行中はLIU治療を行い1-2ヵ月間手術を延期し, LIUのみの場合は薬物治療後, 早期の手術実施がすすめられる.
  • 前原 誠也, 若生 晋輔, 伊藤 典彦, 都築 圭子, 泉澤 康晴
    2007 年60 巻6 号 p. 444-447
    発行日: 2007/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    片眼性の原発緑内障と診断された犬の対側眼に対して, 0.25%マレイン酸チモロール熱応答ゲル点眼液 (TMTG) を点眼し, 抗緑内障治療の効果について検討した.無処置の非治療群 (23頭) では片眼発症から24ヵ月以内に全頭で対側眼に緑内障が発症したが, TMTGを1日1回点眼した治療群 (19頭) では片眼発症から36ヵ月までの対側眼緑内障発症率は53%であった.治療群の対側眼非発症率は非治療群と比較し有意に高かった (P<0.01).また, 対側眼緑内障発症時期は片眼発症から非治療群で平均7.7ヵ月, 治療群で平均18.7ヵ月であり, 治療群は非治療群と比較し有意に長かった (P<0.01).以上のことからTMTG点眼は, 片眼性の原発緑内障と診断された犬の対側眼に対する緑内障発症の予防的治療の一つとして有用であることが示唆された.
  • 片山 雅一, 井上 克也, 馬場 信隆, 菅沼 久高, 戸嶋 章湖, 寺嶋 昌宏, 尾崎 誠人, 角森 丈俊, 千葉 幸江, 服部 武蔵, ...
    2007 年60 巻6 号 p. 449-453
    発行日: 2007/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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