妊娠末期のホルスタイン種乳牛17頭を無作為に対照群5頭と投与群12頭の2群に分けた.対照群には溶媒 (20%エタノール) のみ6m
lを, 投与群には体重当たり0.12μg/kgの1, 25-dihydroxyvitamin D
3 [1, 25 (OH)
2D
3] を妊娠275日目に腟内投与し, その後の血漿中1, 25 (OH)
2D
3と無機物濃度の推移を調べた.投与群の血漿中1, 25 (OH)
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3濃度は, 投与前52.3±25.0pg/m
lから投与後2時間に1453.5±590.0pg/m
lとピークに達した.血漿中カルシウム (Ca) 濃度は9.4±0.4mg/d
lから10.2±0.3mg/d
l, 血漿中無機リン (i P) 濃度は5.4±0.6mg/d
lから6.3±0.9mg/d
lと投与前に比べ投与後12時間にそれぞれ有意に増加した.以上より, 妊娠末期乳牛の腟粘膜から1, 25 (OH)
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3の吸収と腸管からCaおよびi P吸収の増進効果が確認され, この腟内投与が分娩性低Ca血症の予防に利用できることが示唆された.
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