アンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害剤である塩酸テモカプリルを僧帽弁閉鎖不全の犬30例に3-26カ月投与し, 症状と血液検査成績の変化を検討した. 試験犬は投与方法 (単独または併用) と症状 (NYHA分類) から単独群 (14例), 併用III群 (11例) および併用IV群 (5例) に分類した. 症状は試験中に徐々に進行した. RBC, WBC数, ALT, ALP活性, NaおよびCl濃度は変化しなかった. K濃度はスピロノラクトン併用例, フロセミド併用例を含めて正常値で推移した. 単独群と併用III群の一部でBUN濃度が軽度に上昇したが, クレアチニン (CRE) 濃度は正常であった. 併用IV群ではBUNとCRE濃度が上昇した. テモカプリルは僧帽弁閉鎖不全の犬に長期間投与しても問題がないことが確認された.
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