日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
62 巻, 3 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
日本産業動物獣医学会会誌
  • 一條 俊浩, 佐藤 繁, 田口 清
    原稿種別: 原著
    2009 年62 巻3 号 p. 203-207
    発行日: 2009/03/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    肥育牛の第四胃左方変位(LDA)の病態を明らかにする目的で,LDA 牛30頭(黒毛和種:JB;10頭および黒毛和種とホルスタイン種の交雑種:F1;20頭)の臨床および臨床生化学所見を検討した.LDA 牛は外科的整復時,第一胃容積の減少と硬固感,第四胃のアトニーとガス貯留が重度であった.LDA 牛では健康牛(JBおよびF1各10頭)に比べグルコース(Glu),遊離脂肪酸(NEFA),および乳酸(LA)が高値,総コレステロール(TC),尿素窒素(UN),アルブミン(Alb),カルシウム(Ca),無機リン(iP),ナトリウム(Na),カリウム(K),クロール(Cl)およびビタミンE(VE)が低値を示した.また,術後10日では初診日に比べてGlu,NEFAおよびLAが低下,TC,Ca,iP,K,VEおよびビタミンAが増加した.よって肥育牛のLDAは長期的な飼料摂取の減少とエネルギー,タンパクおよび無機物不足の存在が示唆された.
  • 佐々木 直樹, 高桑 潤, 西井 知, 石井 三都夫, 門平 睦代, 内藤 友子, 眞鍋 弘行, 山田 明夫
    原稿種別: 短報
    2009 年62 巻3 号 p. 208-210
    発行日: 2009/03/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    牛の疣状皮膚炎に対してエリスリトール製剤と従来用いられてきた抗生物質の局所療法を実施し,その効果を比較検討した. 2008年2月に北海道十勝地域のタイストール飼養牧場で,疣状皮膚炎に罹患したホルスタイン種搾乳牛10頭(15蹄)を無作為にエリスリトール群(N =8)とオキシテトラサイクリン群(N =7)に分けた. 治療前,治療後2日目,5日目,12日目に病変部スコア,大きさ,部位および圧痛スコアを調査し両群の治癒経過を観察した. エリスリトール群の病変スコアと圧痛スコアは治療後有意に改善し,オキシテトラサイクリン群と同等の効果が得られた. このことから,エリスリトール製剤は牛の疣状皮膚炎に有効であることが示唆された.
  • 由地 裕之, 末吉 益雄, 永友 寛司, 上村 涼子, 田浦 保穂
    原稿種別: 短報
    2009 年62 巻3 号 p. 211-214
    発行日: 2009/03/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    1養豚場において,離乳子豚の急性経過での集団死亡事故が1997年10月から2005年6月までの間に二峰性に認められた. 一峰目における死亡子豚の外貌は,発育良好で,眼瞼周囲の浮腫を特徴とし,二峰目における死亡子豚では前駆症状として下痢がみられた. 病性鑑定の結果,これらの子豚は大腸菌性腸管毒血症と診断された. 本疾病による離乳豚の死亡頭数は約12,000頭に達した.
  • 芝原 友幸, 庄山 剛史, 小桜 利恵, 水戸部 俊治, 川畑 正寿, 安藤 通花, 武田 佳絵
    原稿種別: 資料
    2009 年62 巻3 号 p. 215-218
    発行日: 2009/03/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
日本小動物獣医学会会誌
  • 中本 裕也, 大和 修, 板本 和仁, 長谷川 大輔, 小澤 剛, 片伯部 健吾, 塚根 美穂, 中市 統三
    原稿種別: 原著
    2009 年62 巻3 号 p. 219-224
    発行日: 2009/03/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    遺伝子型検査によってGM1- ガングリオシドーシスと確定診断された3症例の柴犬において,臨床診断の過程で頭部MRIが撮像された. これらの症例のMRI検査を受けた月齢は異なっていたが(症例1 :3カ月齢と7カ月齢,症例2 :6カ月齢,症例3 :8カ月齢),すべてに共通して,T2強調画像で大脳白質が左右対称性に高信号を呈し,灰白質と白質のコントラストが不明瞭であった. また,Fluid-attenuated inversion recovery画像でも同様の所見が認められた. このようなMRI所見が本疾患の特徴であると示唆されたため,頭部MRI検査は柴犬のGM1- ガングリオシドーシスの補助的診断に有用であると考えられた. また,これら3症例の所在は近畿・中国地方であり,すべてに血統上の関連性が認められた.
  • 平野 郷子, 真田 靖幸
    原稿種別: 原著
    2009 年62 巻3 号 p. 225-228
    発行日: 2009/03/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    飼鳥5鳥種131羽を対象にマイコプラズマ感染の実態を,マイコプラズマ属特異遺伝子を検出するnested-PCR法を用いて調査した. また,臨床症状を発現しているPCR陽性鳥について,症状の改善および検査の陰転化を指標に治療効果を評価した. マイコプラズマの陽性率は,鳥種別ではオカメインコの68.4%が最も高く,次いでラブバードの64.3%,ブンチョウの63.6%,セキセイインコの52.9%と続いた. 年齢別では3カ月齢以下で76.5%の高い陽性率を示した.症状別陽性率では,呼吸器症状を示す個体では67.0%,呼吸器症状以外の症状を示す個体では33.3%,無症状個体では40.0%であった. 治療によって88.7%の高い症状改善率を示したが,陰転率は74.0%であったことから,臨床的には効果的な治療が期待できるものの,一旦感染したマイコプラズマは体内に潜在化してしまう個体が存在することが示唆された.
  • 河辺 良明, 渡邊 一弘, 高木 充, 村上 麻美 , 柵木 利昭, 山添 和明
    原稿種別: 短報
    2009 年62 巻3 号 p. 229-232
    発行日: 2009/03/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    3歳齢,雌のミニチュア・ダックスフントに左下顎口腔粘膜の潰瘍と第1後臼歯歯頸部の歯質吸収およびエナメル質表面に裂溝が認められた. X線検査にて,第1後臼歯根尖周囲の骨吸収像と歯頸部歯質の吸収像,収束した歯根が認められたことから,本症例は歯頸部歯質の吸収もしくは奇形歯に認められることが多い副根管から歯髄が感染・壊死し,根尖周囲膿瘍へ進行した内歯瘻であると思われた. 抜歯を考慮したが,飼い主の希望により根管治療と歯頸部歯質の修復を行い,罹患歯を温存した. その後,口腔粘膜の潰瘍の消失と根尖周囲の骨吸収像の縮小がみられたが,歯質の吸収が進行したため,治療後7カ月目に抜歯を行った. 罹患歯は,病理組織学的検査にて破歯細胞性吸収病巣と診断された. 本症例は奇形歯に破歯細胞性吸収病巣が併発した下顎の内歯瘻であり,まれな症例と思われた.
日本獣医公衆衛生学会会誌
feedback
Top