日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
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ISSN-L : 0446-6454
62 巻, 5 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
日本産業動物獣医学会会誌
日本小動物獣医学会会誌
  • 星野 有希, 高木 哲, 大崎 智弘, 奥村 正裕, 藤永 徹
    原稿種別: 原著
    2009 年62 巻5 号 p. 383-387
    発行日: 2009/05/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    悪性腫瘍罹患犬10症例に対して活性化リンパ球療法を実施した.症例犬より採取した末梢血単核球を抗CD3抗体およびヒトリコンビナントIL-2を用いて14日間培養後,ヒトリコンビナントIFN-αを感作した細胞を活性化リンパ球とし,当該症例に複数回投与した.その結果,すべての症例で末梢血単核球細胞の構成細胞比が変化し,うち2症例で血清IFN-γ濃度の上昇が認められた.また活性化リンパ球の投与による副作用は認められず,症例の生活の質を十分維持することが可能であった.以上のことから,本治療法は腫瘍の発症およびその治療により生活の質が低下しがちな犬に対しても免疫応答を活性化することが可能であり,腫瘍の成長および転移に対する免疫学的防御能を活性化させる治療法として十分適用可能であると考えられた.
  • 土田 靖彦, 朴 天鎬
    原稿種別: 原著
    2009 年62 巻5 号 p. 388-394
    発行日: 2009/05/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    術後縫合糸肉芽腫と診断された犬40例について病理組織学的検索を行った.犬種別ではミニチュアダックスフンドが17例と最も多く,性別は雄22例,雌18例であった.年齢は平均5.04歳であった.部位は鼠径部,腹部および腹腔の順に高く,40例中27例は避妊・去勢手術の既往歴を有していた.縫合糸別では絹糸が半数以上を占め,次いでマルチフィラメント吸収糸の順であった.病理組織学的には,縫合糸を取り囲んだ化膿性肉芽腫と壊死性肉芽腫が主体であったが,縫合糸を含まない結節性病変も多数混在していた.病変の程度は絹糸とマルチフィラメント吸収糸を用いた症例において比較的強く認められた.本研究の結果,縫合糸の種類や犬種によって発生頻度が異なること,避妊・去勢手術後の発生が最も一般的であることが示唆された.
  • 中山 萌, 森 崇, 岩谷 直, 酒井 洋樹, 村上 麻美, 佐藤 暁洋, 丸尾 幸嗣
    原稿種別: 短報
    2009 年62 巻5 号 p. 395-397
    発行日: 2009/05/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    9歳,未避妊雌の柴犬が他院で前胸部腫瘤を指摘され,精査のため来院した.X線検査で腹部にも巨大な腫瘤が認められ,病理学的検査で未分化胚細胞腫およびその胸骨リンパ節への転移が疑われた. シスプラチンによる化学療法および放射線治療を行ったところ腹部,胸部の腫瘤が著しく縮小し,外科的に摘出することが可能となった. 摘出後,エトポシドによる術後補助化学療法を行った. しかし副作用が見られ投薬を中止した. 手術から現在まで約7カ月間再発等は認められていない.
  • 山野 茂樹, 田中 克幸, 西田 幹, 藤原 めぐみ, 原田 佳代子, 海老澤 崇史, 上地 正実
    原稿種別: 短報
    2009 年62 巻5 号 p. 398-402
    発行日: 2009/05/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    失神発作を呈する拡張型心筋症の7歳齢,避妊雌,ゴールデン・レトリーバーに対し,メキシレチン(3mg/kg,q12h)による治療を行った.本投与法で一年以上にわたり臨床徴候の改善が認められたが,心室頻拍と心室期外収縮による失神が再発したため,メキシレチンの血中濃度を測定したところ,有効血中濃度に達していなかった.そこで投与間隔を短縮(3mg/kg,q8h)して有効血中濃度を維持すると,失神は認められなくなった.以上のことから,メキシレチン投与症例においては,臨床徴候に応じて血中メキシレチン濃度を測定し,その結果によって投薬量の調節を必要とすることが示唆された.
日本獣医公衆衛生学会会誌
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