日本獣医師会雑誌
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62 巻 , 9 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
日本産業動物獣医学会会誌
  • 小林 憲一郎, 矢澤 慈人
    原稿種別: 原著
    2009 年 62 巻 9 号 p. 705-708
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    豚回虫卵,豚鞭虫卵,腸結節虫卵の検出状況を全国の養豚場で調査した.材料には2005年9月~2007年3月に全国150カ所の養豚場で採取した豚の糞便4,221検体をもちいた.虫卵検査はショ糖液浮遊法によって実施した.虫卵検出率は,豚回虫卵2.0%,豚鞭虫卵2.1%および腸結節虫卵2.5%であった.検出率を肥育豚,母豚,種雄豚で比較したところ,豚回虫卵は母豚と種雄豚が,豚鞭虫卵は肥育豚と種雄豚が,腸結節虫卵は母豚が有意に高かった(P <0.05).39.3%の農場ではこれら3種の虫卵のうち1種以上の虫卵が検出された.また,15.3%の農場では2種以上の虫卵が検出された.今回の調査から,国内の養豚場ではこれら3種の寄生が依然としてみられ,各農場での寄生状況を把握して適切な対策を実施することが重要であると考えられた.
  • 又吉 正直, 大橋 聡子, 片桐 慶人, 安富祖 誠, 太野垣 陽一, 津波 修
    原稿種別: 原著
    2009 年 62 巻 9 号 p. 709-712
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    2007年,6月沖縄県石垣市で4日齢の黒毛和種の子牛が出生直後から下痢を呈し,その後元気消失,血便を伴い死亡 した.細菌学的検査の結果,主要臓器からVibrio choleraeが純培養状に分離され,血清型別によりO135と同定された.免疫組織学的検査では大脳などの中枢神経系,肺,胸腺を中心に主要臓器にV. cholerae抗原が確認された.分離菌はコレラエンテロトキシンは産生しなかったが,病原遺伝子であるhlyAおよびtoxRを保有していた.疫学調査では当該農場の環境由来材料からはV. cholerae O135は検出されなかった.いっぽう,周辺離島の沿岸域の海水検体からO14,O19,O27およびO170の血清型のV. choleraeが分離された.
  • 松山 雄喜, 神尾 恭平, 村上 智亮, 下田 崇, 古林 与志安, 古岡 秀文, 松本 高太郎, 猪熊 壽
    原稿種別: 短報
    2009 年 62 巻 9 号 p. 713-716
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    5歳6カ月齢ホルスタイン種乳牛が,後躯麻痺による起立不能を呈した.浅頸リンパ節の腫大と直腸検査による腫瘤の触知から牛白血病を疑ったが,血液検査とリンパ節の針吸引生検では確定診断できなかった.剖検では,60×40×20cm 大の多結節性腫瘤が背側の腹腔壁に接して存在していた.腫瘍組織は腸腰筋に浸潤し,一部は第5および第6腰椎椎間孔より脊柱管内に連続的に波及し,脊髄および脊髄神経根を圧迫していた.腫瘍はCD3陽性のT細胞性リンパ腫で,牛白血病ウイルス抗体陰性であったため,散発型牛白血病と診断された.
日本小動物獣医学会会誌
  • 小沼 守, 近藤 広孝, 石川 愛, 小野 貞治, 上木 万里子, 石田 智子, 渋谷 久, 佐藤 常男
    原稿種別: 短報
    2009 年 62 巻 9 号 p. 717-719
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    6歳齢,体重1.28kg,去勢雄の雑種ウサギ(Oryctolagus cuniculus)が,多飲多尿を主訴に来院した.飲水量は正常の約6倍の760ml/頭/日,尿量も正常の1.5倍の530ml/頭/日,尿比重は1.001と低比重尿が確認された.除外診断後,修正水制限試験により部分的中枢性尿崩症が疑われ,点鼻型合成バソプレシン誘導体による治療(1滴,24hr)を行ったところ,尿比重が中央値1.020,飲水量が中央値346ml/頭/日,尿量が中央値200ml/頭/日と改善した.よって本症例を部分的中枢性尿崩症と診断した.
  • 金井 一享, 堀 泰智, 村田 佳瑛子, 島村 俊介, 星 史雄, 伊藤 直之, 樋口 誠一
    原稿種別: 短報
    2009 年 62 巻 9 号 p. 720-723
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    4カ月齢の雄のエアデール・テリアが,右眼の白内障評価のために来院した.完全な眼科検査とカラードプラ法を含めた超音波検査(US)を行った.一般眼科検査において右眼に白色瞳孔が確認された.右眼の眼底は,水晶体後方の白色組織のために,一部分のみ観察可能であった.BモードUS では,水晶体後囊下に軽度エコー源性の増加と,水晶体後囊に接する硝子体内漏斗状構造物ならびに視神経乳頭領域へ続く細い直線的な糸状物が描出された.以上の所見から,軽度な水晶体後囊下白内障を伴うStadesの水晶体血管膜過形成遺残/第一次硝子体過形成遺残(PHTVL/PHPV)分類における分類3と診断した.さらにカラードプラ法において,これら遺残物内に血流のないことが疑われた.本例は,USを用いることでPHPVL/PHPVを画像として分析することができ,病態の分類と予後判断に有用であった.
  • 望月 俊輔, 前田 浩人, 砂川 知宏, 谷川 滋子, 堀江 和香, 三品 美夏, 渡邊 俊文
    原稿種別: 短報
    2009 年 62 巻 9 号 p. 724-727
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー
    血尿と左腎腫大を呈する8歳,避妊雌のラブラドール・レトリーバーに対し腎臓腫瘍を疑い左腎臓摘出術を実施した.摘出した左腎は病理組織学的検査により骨外性骨肉腫と診断された.手術後にカルボプラチンによる化学療法を実施したところ,術後248日を経過した現在においても局所再発や遠隔転移は認められず良好な予後が得られている.
日本獣医公衆衛生学会会誌
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