2007年,6月沖縄県石垣市で4日齢の黒毛和種の子牛が出生直後から下痢を呈し,その後元気消失,血便を伴い死亡 した.細菌学的検査の結果,主要臓器から
Vibrio choleraeが純培養状に分離され,血清型別によりO135と同定された.免疫組織学的検査では大脳などの中枢神経系,肺,胸腺を中心に主要臓器に
V. cholerae抗原が確認された.分離菌はコレラエンテロトキシンは産生しなかったが,病原遺伝子である
hlyAおよび
toxRを保有していた.疫学調査では当該農場の環境由来材料からは
V. cholerae O135は検出されなかった.いっぽう,周辺離島の沿岸域の海水検体からO14,O19,O27およびO170の血清型の
V. choleraeが分離された.
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